12 2級までのための部首講座 実習篇2

A 意味から分かるもの

 さて実習篇2。前項で漏れている字のみに絞って見ていく。意味から分かってしまう字も、そこそこある。これも見ているウチにだんだん慣れてくると思う。とは言え、あんまり無い。

l        「一」部→「且」「丘」をまとめる。「一」の部分は地面を表す基準線となり、上か下に物があることを表している。

l        「刀」「りっとう」部→切ったり刈ったり分けたりするのに関する字。「刃」が出ている。

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l        「女」部→女性を表す字はすぐ分かる。「妻」「姫」「婦」「婿(は本当は男だけど)」。

l        「山」部→山や地形に関する字。「岳」「岸」「岩」「島」「峠」。

l        「日」部→時間や時期を表す語に使われる。「春」「旬(=10日間)」「昔」「早」「昼」。

l        「水」部→水に関する意味の字。「氷」「泉」。

l        「木」部→木に関する字。「桑」「果」「林」「森」。

l        「木」部→木をもとにして造られた指事文字は次の通り。「末」「未」「本」。

l        「火」部→燃えることや燃えたものに関する字。「炎」「炉」「灰」「災」「焦」「炭」。

l        「しめすへん」「示」部→神に関することに使う。「禁(神に触れる禁忌)」「祭」「祝」。

l        「田」部→農業に関する字。「畝」「畜」「畑」

l        「禾」部→稲や穀物に関する字。「稲」「穀」「穂」。

l        「貝」部→お金や商売に関する字。「貴」「買」

l        「虫」部→虫に関する字につく。「蚕」。

l        「にくづき」部→人間の体に関する字につく。「胃」「育」「肩」「肺」「膚」「脈」。

l        「豕」部→家畜や動物に関する字。「象」「豚」。なお「豚」は「にくづき」にも思えるが、上記のようににくづきは主に人間の体に関する字の意符となることに注意。

l        「耳」部→聴くことに関する字。「聴」。

l        「足」部→足ですることに関する字。「跡」「踏」。

l        「鳥」部→「鳥」に関する字につく。「鳴」。

B それしかないだろ、と思われる部首

 例えば「虐」の場合、どう考えても「E」の部分は部首じゃないから、「虍」が部首に決まっている。このように、形だけ見れば部首が一目瞭然のものを部首別にまとめてみる。

l        「一」部→「七」「不」「世」は他の部分が部首にはなれない。

l        「ノ」部→「久」は他に考えようがない。

l        「二」部→「井」「五」「互」は他の部分と考えられない。

l        「人」部(ひとやね)→「介」「今」。

l        「又」部→「双」。

l        「凵」部→「凹」「凸」「凶」。「メ」が部首にならないことは覚えておきたい。

l        「日」部→「晶」。

l        「貝」部→「責」「貞」「負」は貝しか部首になれない。

l        「糸」部→「索」「素」はさすがに「糸」でしょ。

l        「虍」部→「虐」「虚」。

 

C 意符でも分かりにくいものを無理して覚える

 これでも残っているしつこい   字を片づけていく。

l        「万」→「一」部。常用漢字の新字体なので、部首分類に意味はあまりない。「万が一」とでも覚えるしかない。

l        「丸」→「ヽ」部。丸い物の中心の点(「ヽ」)を部首にしたと考える。

l        「丹」→「ヽ」部。この字はもともと井戸(井)の中にある丹(赤い染料)を表した字。だから中にある「ヽ」が部首になったと思われる。

l        「主」→「ヽ」部。燭台に火がついている状態を表しているようで、火の部分「ヽ」が部首となっている。「王」ではないから注意。

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