2 文学作品問題 解答
1 |
「私が死んだあとでも、妻が生きている以上は、あなたかぎりに打ち明けられた私の秘密として、すべてを腹の中にしまっておいてください。」という書き終わりで終わる、有名な小説は何? |
こころ |
解説 |
「書き終わり」を出題する、というパターンは、何問か作ったことがある。小説によっては「書き出し」より印象的な場合があるのだから、出題する小説についてその都度考えなければならない。 |
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2 |
『徒然草』に登場する、「園の別当入道」という人が、100日間続けて包丁で切ったという魚は何? |
鯉 |
解説 |
別に面白みのない問題だが、「内容重視」ということで入れてみた。 |
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3 |
大江健三郎の作品のタイトルで、「ヒロシマ」「沖縄」の後に共通してつく言葉は何? |
ノート |
解説 |
「岩波新書」はクイズを作るのに役立たない、と言った人がいたので、敢えてそれをテーマに作った。 |
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4 |
太宰治の小説『走れメロス』で、「走れ、メロス」というのは誰? |
メロス |
解説 |
たいへん良くできた問題で気に入っている。なおセリヌンティウスの弟子フィロストラトスはメロスに「走るがいい」と言っている。 |
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5 |
芥川龍之介の小説に登場する、ラップ・チャック・マッグ・トック・クラバックといえばどんな動物? |
河童 |
解説 |
登場人物を並べて作品名を答えさせる、というパターンも作りやすそうだが、こういう形で作れる小説はそうそうない。これもかなり良くできた問題といえるだろう。 |
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6 |
清少納言の『枕草子』で、「遠くて近きもの」といわれているのは、極楽、舟の道と、もうひとつは何? |
人の中(男女の仲) |
解説 |
あてずっぽうでも正解はできる、という意味で、まあまあ好きな問題だ。 |
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7 |
ずばり、「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ。」は、何という小説の中の言葉? |
斜陽 |
解説 |
ペーパー向きの問題。なんとなく太宰治っぽいな、というところまでは結構行けるかもしれない。超難問だが、太宰が好きな人には悩ましい問題かもしれない。なお、表の下を参照。 |
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8 |
『竹取物語』には「富士山」の名前の由来が書いてあります。それによると、富士山で何をしたからこの名前になったというのでしょうか。 |
侍に不死の薬を焼かせた |
解説 |
たくさんの「侍(士)」が薬を焼いたので、「侍に富む山」という意味もかかっている。他にも「夜ばひ」「たへがたし」などの語源が説明されている。 |
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9 |
俵万智の短歌で、「男ではなく大人の返事する君に」対して起こすことは何? |
チョコレート革命 |
解説 |
作品の題名が答えに密接にかかわるような問題、というのも、なかなかいいのではないか。 |
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10 |
『平家物語』の中で、「南無八幡大菩薩、我が国の神明、日光権現。宇都宮」と自分を鼓舞するせりふを述べるのは誰? |
那須与一 |
解説 |
名台詞、というほどでもないが、印象的なせりふ、というのはある。どのくらいのせりふを出題するかは、出題者のセンスにかかっている。 |
補注 そこそこ有名な作品について、「その作品に詳しい人」に引っ掛かりを持たせる問題にするのか、「1回でも読んだことのある人」に引っ掛かりを持たせる問題にするのか、これはなかなか難しい問題である。ただ、どちらにも引っ掛かりを持たせない問題、というのでは、お話にならない。出題する価値もない。