2 文学作品問題  解答

 

「私が死んだあとでも、妻が生きている以上は、あなたかぎりに打ち明けられた私の秘密として、すべてを腹の中にしまっておいてください。」という書き終わりで終わる、有名な小説は何?

こころ

解説

「書き終わり」を出題する、というパターンは、何問か作ったことがある。小説によっては「書き出し」より印象的な場合があるのだから、出題する小説についてその都度考えなければならない。

『徒然草』に登場する、「園の別当入道」という人が、100日間続けて包丁で切ったという魚は何?

解説

別に面白みのない問題だが、「内容重視」ということで入れてみた。

大江健三郎の作品のタイトルで、「ヒロシマ」「沖縄」の後に共通してつく言葉は何?

ノート

解説

「岩波新書」はクイズを作るのに役立たない、と言った人がいたので、敢えてそれをテーマに作った。

太宰治の小説『走れメロス』で、「走れ、メロス」というのは誰?

メロス

解説

たいへん良くできた問題で気に入っている。なおセリヌンティウスの弟子フィロストラトスはメロスに「走るがいい」と言っている。

芥川龍之介の小説に登場する、ラップ・チャック・マッグ・トック・クラバックといえばどんな動物?

河童

解説

登場人物を並べて作品名を答えさせる、というパターンも作りやすそうだが、こういう形で作れる小説はそうそうない。これもかなり良くできた問題といえるだろう。

清少納言の『枕草子』で、「遠くて近きもの」といわれているのは、極楽、舟の道と、もうひとつは何?

人の中(男女の仲)

解説

あてずっぽうでも正解はできる、という意味で、まあまあ好きな問題だ。

ずばり、「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ。」は、何という小説の中の言葉?

斜陽

解説

ペーパー向きの問題。なんとなく太宰治っぽいな、というところまでは結構行けるかもしれない。超難問だが、太宰が好きな人には悩ましい問題かもしれない。なお、表の下を参照。

『竹取物語』には「富士山」の名前の由来が書いてあります。それによると、富士山で何をしたからこの名前になったというのでしょうか。

侍に不死の薬を焼かせた

解説

たくさんの「侍(士)」が薬を焼いたので、「侍に富む山」という意味もかかっている。他にも「夜ばひ」「たへがたし」などの語源が説明されている。

俵万智の短歌で、「男ではなく大人の返事する君に」対して起こすことは何?

チョコレート革命

解説

作品の題名が答えに密接にかかわるような問題、というのも、なかなかいいのではないか。

10

『平家物語』の中で、「南無八幡大菩薩、我が国の神明、日光権現。宇都宮」と自分を鼓舞するせりふを述べるのは誰?

那須与一

解説

名台詞、というほどでもないが、印象的なせりふ、というのはある。どのくらいのせりふを出題するかは、出題者のセンスにかかっている。

補注 そこそこ有名な作品について、「その作品に詳しい人」に引っ掛かりを持たせる問題にするのか、「1回でも読んだことのある人」に引っ掛かりを持たせる問題にするのか、これはなかなか難しい問題である。ただ、どちらにも引っ掛かりを持たせない問題、というのでは、お話にならない。出題する価値もない。

 

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