5 こんな企画をやってきた

 基本的に、わたしは「問題で勝負」するタイプなので、クイズの企画をそんなに一生懸命考えない。ホントはそんなことではいけないのだが、それでも一応企画をいくつか考えて実行した。反省を添えて何となく発表したい。

 

1 遅いもの負けクイズ

 1996年1月10日実施。普通の早押しクイズが「早い者勝ちクイズ」なのだから、逆があってもいいじゃん、という発想で作ったクイズ。東大クイズ研究会の早押し機は「全着判定機能」というヤツがついていて、ボタンを押した順番と時間差がすべて分かるようになっている。これを利用し、次のようなルールにした。

 これだけのルールだったが、実に盛りあがった。結果は、1ポイントしか持っていなかったHくん(わたしと同期)が、秋元さん(5ポイント持っていた)の意表を突いた強烈な押しによって蹴落とされた。そのときの問題は

 これを「桂朝丸ですが、」のところで押したという次第。全着判定がある早押し機が使えれば、是非やってみては如何でしょうか。人数が多いとつまらなくなるおそれあり。せいぜい6人くらいまでか。2ポイントずつ、というのは替えない方がいいと思う。問題の難易度がそれほどでもなければ、結構盛りあがるはず。

 

2 栄養失調クイズ

 「文学の歴史」をテーマに企画をやった1995年秋。1回戦から「上代の文学(防人クイズ)」「中古の文学(清少納言と紫式部クイズ)」「中世の文学(中世歌謡儀式クイズ)」「近世の文学(敗者復活:頽廃的なクイズ)」「近代の文学(栄養失調クイズ)」「現代文学(超難解クイズ)」と続いた。これは準決勝。40の食品を提示し、1問正解すると1つの食品を獲得できる。その食品の栄養素(たんぱく質・カルシウム・鉄・ビタミンA)が、日本人平均1人1日あたりの栄養所要量に到達すれば勝ちぬけ。食品は「いなごのつくだに」「かじかの水煮」「かえるの肉」「まくわうり」「コブ茶」「ほたるいか」「母乳」など、アホなものばかり。計算が面倒だったが、まあ面白かった。誰かの家に集まってこじんまりやる時には(パソコンを使えるし)面白いかもしれない。そういえばパソコンをうまく使えば、複雑な点数計算が必要なクイズもいろいろできそうだな。

 

3 アンケートクイズ

 1995年の東大(中略)オープンでアンケートに関する企画があったが、この企画は参加者がアンケートを考えるというもの。答えが2択になるアンケートを考えてもらい、できるだけ答えが半々になるようにしてもらう。半々に近いほど高得点、というもの。大きな企画の中のボーナス企画としてやると盛りあがるかも。

 

4 「わ」クイズ

 1996年10月30日、企画「21才の別れ」の中で実施。これはジャンル別クイズの中の1ジャンル。かつて「ソリトン」という番組で「クイズ」を特集した時、あるクイズプレーヤーが「前フリ」と「答え」だけを書き連ねたノートを発表していた。だったら、というので行なったのがこのクイズ。問題は次のようなもの。

 ウチのサークルでは、こういう前フリを使うクイズを普段しないため、全然正解が出なかった。他はいいとして、最後のはすごい。これは「世界初の私立探偵フランソワ=ピドック(だったと思う)をモデルにしてうんたらかんから」という問題が元になっていて、正解は「怪盗ルパン」。こういう茶化したような遊びをたまにする。

 

5 他人の名字で遊ぶクイズ

 1997年5月7日、企画「ささきしげきへのクイズ」で実施。わたしの出身高校の、わたしが卒業した年の生徒名簿(今だったら生徒に配布などしないだろうが)を使い、どの名字に何人いるかを調べ上げた。で、正解すると何かひとつ名字を指名できて、

  1. 名字人数1位のものを言ってしまうとマイナス150点。
  2. 2位から14位までの順位にはその難易度に合わせて50〜300点入る。
  3. 全校でひとりしかいない名字を言うと100点入る。
  4. 全校でふたりしかいない名字を言うとマイナス100点になる。
  5. 全校にひとりもいなかった名字を言うとマイナス30点となる。

 という感じでクイズを行なった。蓋を明けてみると、みな思うように点が入らない。秋田県でどういう名字が多いか、どんな特徴的な名字があるのかなど、知るものはいない。1位は「高橋」で2位は「佐藤」、3位は「佐々木」。難しいのは9位の「柿崎」、12位の「照井」など。鶴祐一が「佐佐木」を指名して100点(ひとりしかいない)をゲットしたのはうまい。と思ったら「酒井」「中川」がふたりしかいないからマイナス100点ずつ。なんなんだ。また、彼はイメージだけで「山王丸」という名字を指名したが、ひとりもいなかった(秋田市周辺にしかいない名字である)。わたし個人的には大変愉しい企画だった。問題の難易度が低かっただけに、よけい面白かった。

 

6 ばらまかれクイズ

 1998年、卒業してからTQCにおじゃまして実施。東大(駒場)構内に関する問題を書いた紙を、1チーム(2〜3人)1枚ずつ配布。例えば「情報教育棟わきに保管されている放置自転車が、処分されるのは何月何日?」「6号館に忘れられていた縁なしメガネは、何号室にある?」「900号教室の掲示板にあるオルガン講習会。申込締切はいつ?」などのような問題。それを必死で探してきて答えると通過問題。ただし、通過問題は解答席に待っている人との対決となる。正解すれば勝ちぬけ。解答席に待っている人は、正解することに喜びを感じる人。こっちが正解すれば、また構内に関する問題が渡されて、調べてこなければならない。どうってことないと思うかもしれないが、東大構内は異常に広い。かなりしんどかったようで。

 

 

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