さくらそう紅色再現の困難性

023入野の都 058銀覆輪 060金陵台 072寿 077三国紅

さくらそうでとても美しい色合いの紅色の品種、でも画面と実際に咲いた色ではちがいますね!
特に濃い紅色「緋の...」はパソコンの画面で扱っていると泣きたくなります。なぜ???

159緋の衣 160緋の司 161緋の袴 170紅女王 257緋の重

実は自然界の色を記録するのにR(赤)、G(緑)、B(青)の光に分解して記録し、その分解した色を合成して色として再現しています。
この方式で殆どの色は再現できるのですが、さくらそうの紅色は再現が出来ません。

下の図は色の再現域を表したxy色度図です。

馬蹄形の部分は人間の目に見える可視領域。

sRGB米国のH.P社とマイクロソフト社が提案した色の再現領域、
Adobe RGB アドビ社が提案した色の再現領域
JMPAカラー 日本の印刷再現領域規格
この図からわかるようにさくらそうの紅色は色の再現領域から外れた色です。

myoshi (筆者)も色を扱うのであれば、Adobe RGBの色領域を使いたいのですが、Adob RGBが扱える液晶画面は高価(約30万)で手が出せません。sRGBが正しく再現できるモニター液晶で画面の色を扱っています

パソコンに同梱されている液晶は、テレビの画面を綺麗に感じるように色温度を上げています。
正しい色を再現するには液晶画面をsRGB規格に調整する必要があります。この調整が出来ないパソコンも販売されています。

ころ様なわけで、さくらそうの紅色は正確な再現が出来ません。本(印刷)、フイルム式カメラでも再現は出来ません。
将来の技術発展に期待するしかないのですが、私が生きている間は無理とあきらめています。
さくらそうの紅色の品種を愛培するのは、それだけ価値があるともいえます。本当の色を確認するには各地でのさくらそう展にお越しください。(吉田 記)