2004年05月11日(火) 天気:曇時々晴

 今日は最初から,バックグランドネタで。徳島大学在学中の話です。

 「研究」を中心にお手伝いするなかでも,「大学」が異なることによる違いは多分にありました。まず,同じ歯周病の教室でも扱っているテーマが違います。これは当たり前のことですよね。もう一つ大きく異なったのが「研究」そのものに対するアプローチの仕方でした。

 細かなことは省略しますが,研究の進め方は指導教授の性格的なところもあってさまざまなやり方があると考えてもらえばいいかもしれません。私は他大学から来たいわば「よそ者」だったわけですから,本来ならば私が「徳島流」に合わせて研究を行うのが筋であると思います。しかし,徳島の先生方はそのあたりを非常に配慮してくださって,私が研究を行いやすいように,あらゆる面で協力してもらったように思います。本当にありがたい話です。

 岡山と徳島を比較したとき,教室自体の成熟度にも大きな差がありました。岡山時代の教授はもう定年退官が近かったベテランの教授でした(今現在はすでに退官なさっています)。つまり,完成の域に達した教室だったわけですが,一方の徳島大学はまだ就任して間がない教授でした。教授自身が自分色の教室作りをはじめたばかりのところでした。教室員の数も差がありました。その為,岡山では大学院を卒業したといってもまだぺーぺー扱いであったのが,徳島へ来てみると,ほとんど自分の判断で仕事を任されることが多かったです。「責任」も大きかったですが,「やりがい」も大きかったです。この環境がまた自分をひとつ成長させてくれたと思います。

 そんな中で数年が経過していきます。週一回の「サイカ歯科医院」勤務は変わらないままでした。こちらの「サイカ歯科医院」から受ける影響も良い意味で相当なものがありました。そしてあるひとつの決断をしなければならない時期がやってきました。

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