大  和  大  安  寺  塔  跡  2

大和大安寺西塔跡・基壇堆積土層断面図
2004/11/14現地説明会資料より

この基壇堆積土層は以下のようにして形成されたと推定される。

1.塔崩壊(火災以外)→塔再興のため、整地。
2.整地においては、崩落瓦などを粘質土とともに埋め、平に整地し、表面には砂質土を入れ化粧する。<整地層の形成>延石のすぐ外周は雨落ち溝があったと思われ る。
3.塔再興→火災崩落→火災崩落瓦含有土層及び火災崩落焼けた壁土土層が自然形成される。<火災崩落土層の形成>
4.(基壇は檀上積基壇であったと推定される)基壇羽目石・葛石(かずらいし)・束石・地覆石・柱礎石などの搬出(取出し)のため、
基壇周りの「火災崩落」土層の土が、外に掻き出される。基壇内側の裏込土も崩され、基壇版築の土も若干崩される。<焼土の掻出し土層の形成>
5.壇上積基壇部品の抜取りのあと、その後の穴はおそらく粗く土が入れられたと思われる。
6.後世に開削された土層が上層としてある。