平成28年 石巻市 総合防災訓練

   
今年の避難訓練は、各町内だけでなく、小学生と父兄の災害時の訓練の目的もあったようだ。 避難場所として全員校舎の屋上に導かれた。 その後教室に移動し、父兄に小学生が引き渡された。  「石巻市自主防災だより 第5号」によると「市内18354人が参加、前年比2割増加、本庁地区で3割参加人数が増加(平成29年1月26日発行防災推進課)」とある。 およそ10人に1人が参加したことになる。 

屋上のフェンスは新しくなっていた。 校舎の屋上には雑草が生えていた。 コンクリートのひび割れに水が浸み込むのでマズイのではと心配になった。 各階の教室をきれいに復旧工事をしたのだから、ついでに校舎の屋上も整備してもよいのにと不思議に思った。

市役所に出かけたとき教育委員会のブースの前でこのことを思い出し、問い合わせてみた。 若い職員二人から通路で説明を受けた。 

職員の説明: 「我々としても屋上のひび割れの補修をしたかった。 しかし、国からの予算は、被災した校舎の1階、2階の建物部分の災害復旧の予算として出ている。 その目的以外には使えない。 このため、屋上のコンクリートのひび割れは補修したくても、できなかった。 雨水が浸み込むとコンクリートの破壊が速く進むので、渡波小学校には草を抜かないようにと伝えてある。」

この説明に納得しつつも、驚き、あきれた。


     
避難者が校舎の屋上に上る階段が新設された。 初めて登ってみた。 傾斜がゆるくて登りやすいですね、と隣の人に話しかけたら、その方は町内会長だった。 その方によると、これでも体の弱い人やお年寄りにはきついのでもっとゆるやかな階段にすべきだとのことだった。 なるほどそうかもしれない。 煙の中を腰を低くして通り抜ける訓練に私も小学生と一緒に参加した。    私の元の町内の参加者はたった二人だけだった。 他の町内も同様で参加者は少ない。 今年の避難訓練は、小学生とその父兄が参加したのでたくさんの人が訓練に参加したように見えるが、実際は、各町内の参加者は少なかった。