大 山 「滑り込みの豆腐料理」
大山詣りで有名な神奈川県の大山阿夫利神社へTakaさんと出掛けたのは某年12月初旬だった。ここは丹沢大山国定公園の一角でもある。
目的は参詣そのものより大山名物の「豆腐料理」に比重を置いたものである。
小田急伊勢原駅からバスを乗り継ぎ大山ケーブル駅で下車、ケーブルカーの追分駅まで独楽の絵が描かれている階段道(コマ参道)を、見事な紅葉をカメラに収めたり大山独楽や各種漬物、蕎麦、豆腐、地酒などの土産店などを覗きながらブラブラと上る。
ケーブルカーで阿夫利神社下社に到着、ここからはまた階段道をのぼってようやく下社社殿に到着する。下社からは伊勢原市街や相模湾までもが眼下に一望でき秋風が心地よい。
Takaさんと「豆腐料理」を夕食にしようと話していたのだが、階段の上り下りや秋晴れの中での散策で腹が減った。食事は腹が減った時が一番と意見の一致をみたので最寄りの豆腐料理店に入ったのが午後2時過ぎだった。これが結果として『滑り込みセーフ』だった。
大山の参道には何軒もの豆腐料理店があるが、その殆どは3時頃で営業を終えてしまうとのこと。
本当に夕食時間を待っていたら主目的の豆腐料理にあぶれるところだったのだ。
豆腐料理のコースを注文、田楽や胡麻豆腐、湯葉、湯豆腐その他を堪能した。どれも大豆の香りが豊かで満足したが口代わりに猪鍋を別注文した。これがまた美味である。けもの臭さは全く無く身体も温まる。豆腐が美味ということは水が良いということで地酒も美味いと言う。勿論注文した。辛口の香りが高く確かに美味。銚子を何本も重ねた。心地よく酔って表に出るとすっかり夕暮れである。コマ参道を下りながら神様の世界から人間界にフラフラと帰途に着いた。

写真:大山阿夫利神社 Taka 文章:Roshi
 

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