京 都 「観光バスと舞妓はん」
訪れたのは11月初旬だった。

一泊という余裕のない日程だったので定期観光バスに乗った。
選んだのは、舞妓はんの芸を見ながら京会席を食すというコースである。
単独で舞妓はんを呼べば、しっとり落ち着いて粋なのだろうが懐が許さない。
観光バスなら「しっとり落ち着いて」は難しいかも知れぬが懐は何とかなる。
それでも観光バスとしては1万数千円と高額だ。

夕方5時頃に京都駅前を出発し先ずは小倉山へ向かう。
山頂から京の夜景を眺めるのだが、これは特にどうと言う事なし。
次がメインの京会席料理屋である。
料理屋の舞台付き大広間に通される。
既に他の観光客も席に着いて居る。
我がバス団も着席、直ぐに料理が配膳される。
京料理らしい繊細な感じがする。
お酒やビール(飲み物はバス料金とは別)を飲み、料理を食し暫くすると舞妓はん二人がやって来た。
この二人は我がバス団の専属であるという。
お酌をしたり、一緒に写真に収まったりと大忙しだ。

食事も半ばの頃、舞台に二人の舞妓はんが登場。
そこで、舞妓はんと芸妓はんの違いや見習いから舞妓、舞妓から芸妓に至る過程、化粧の仕方や着物の着付けなどの解説があり、そして踊りとなった。
ほろ酔いで見る舞妓はんの踊りは良いものである。手弱かで情緒が有る。
京芸能の粋、エキスである。
これならバス料金も高くないと納得させられた。
お茶屋遊びは男のものと言う概念が有るが、実際に見てみると決してそうでは無い事が分かる。
皆さんも京都に行かれたら一度くらい、こんな体験は如何だろうか。
因みに、この観光バスは京都市交通局と京阪バスが共同運行していたと思う。

写真:舞妓はん Roshi 文章:Roshi
 

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