ぴちゃり、と響く卑猥な水音。
フィールは指の背を噛んで堪えるのに必死だった。



     『父さんといっしょ ― 尺八もお上手編 ―』



「ん…ふっ…ふぁっ…」


脚の間では銀糸の髪が揺れている。


「やっ…とうさ…も、やめ…」


下肢を舌先で嬲られて、フィールの目には涙が浮かんでいた。
腿に触れるカインの指先がひんやり感じる。

それほどまでに、フィールの躰は燃え上がっていた。


「やめてもいいけれど…今やめたらつらいのはフィールだよ?」
「ぁ…」


咥内に自身を含まれたまま話され、それさえも刺激となってフィールを苛んだ。
カインの巧みな舌が、じりじりとフィールを追い詰めていく。


「ふっ、んんっ…んぁっ…」


気持ちいいのにもどかしい。
躰の奥がとろけそうなほどに熱かった。


「我慢しなくていい、フィール」
「ん、はっ、あっ…はあぁっ!!」


一際強く吸い上げられ、フィールはカインの口の中に白濁を零した。


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