「「で、お前はどっちがいい?」」
どちらがよいかと聞かれても、選べるわけがない。
仮にどちらかがよかろうとも、選びようもない。
二人とも大事な仲間だと言ったところで聞いて貰える雰囲気ではない。
フィールは心底困ってしまった。
「私の方がいいに決まっている。そうだろう?フィール」
艶やかに口元を緩め、アルミラはフィールの頭を抱き寄せた。
ボリュームたっぷりのバストに顔が埋まり、息苦しいほどだ。
柔らかく、温かなその感触は男なら誰しも羨ましがるほどに気持ちがよい。
うっとりと柔肌の心地よさに身を委ねそうになったが、それを許すレオンではなかった。
「アルミラなんかより、俺の方がボウズを気持ちよくしてやれるぜ?」
するりと腰に手を回すと、慣れた手つきで撫で下ろす。
敏感な内腿を撫でられ、フィールは思わず声を上擦らせた。
「れっ…レオン!アルミラもやめてよ!!」
「何故だ。私では不満か?」
「そ、そうじゃないけど…」
「ボウズ、俺のこと嫌なのかよ?」
「だからそうじゃなくて…」
フィールは困ったように眉根を寄せる。
強く拒絶できないことを知ってか、二人の愛撫はエスカレートしていった。
アルミラの唇がフィールの耳朶を食む。
舌先で弄られて背筋を駆け上る快感に体の力が抜けた。
頽れそうな体を左手で支え、レオンは右手で白いマフラーを引き抜いた。
喉元を撫で上げ、服の留め具を外す。
流石にフィールが抗議の声を上げた。
「わ、わわわちょっと!!駄目だったら…」
「ボウズがどうしても嫌だってんなら無理強いはしねぇよ」
「だが、こうでもしないとお前は私達の気持ちに気付いてはくれないだろう?」
アルミラは繊手をフィールの頬に這わせると、艶然と微笑んだ。
その瞳の熱っぽさにぞくりとする。
下肢に手を伸ばそうとしていたレオンの瞳にも同様の熱が宿っていた。
どちらかなど、選べないのに。
困り果てたフィールを尻目にアルミラとレオンの指戯は激しさを増していった。
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