1972 Jeff Beck With The Jan Hammer Group LiveSONGS
MUSICIANS
COMMENT余り話題に上ることすらない、悲運のアルバム。演奏がラフ過ぎるからでしょうか。 確かに、こう、バンドの縦の線があってない感じでなんかぐしゃぐしゃしてるし、 ベックのアルバムに収録されていない曲に今一つ華がない気もする。し・か・し。 最近のインタビューでは「フリーウェイ・ジャムなんてもう嫌いだ」とか のたまう先生でありますが、ここでのソロの凄さはなんだ。 シーズ・ア・ウーマンではトーキング・モジュレータが大活躍。 スキャッターブレインは、イントロでほろほろと遊んでいるフレーズが既に イカしてる。ソロが始まったとたん (CD Time 2:46) 手癖フレーズを臆面もなく ブチかまして来るのだが、この辺の行き当たりばったりな感じが逆にカッコ良く 感じられるのはなぜだろう。どのタイミングでどの手癖を繰り出すか、その 瞬間的な判断(というか、何も考えていないようにも聞こえるのだが)が まさしく天才の所以なのであろうと思う。 Blue Wind では懐かしい Train Kept a Rollin' のリフが飛び出したりして その辺の遊び感覚も楽しい。 ある意味ベックの真価はライブでメチャメチャやってる時に出ちゃったりするのでは ないか。スタジオ盤に収録された曲がライブでどう化けるか。ジェフ・ベックの ライブでの凄み、オーラが CD なんかに収まらないことは、先日の Who Else! Tour で実体験したけれど、 その一端を垣間見られるというだけでこの CD には価値がある。 ちゃんと気合は伝わってくる。 |
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