HARMONICA F.A.Q.

最終更新日 : 1996/春頃

よくある質問をまとめてみました。独断と偏見も入っていますから御注意を。

もくじ

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■しくみと種類

Q : どんな構造をしていますか?

ハーモニカは以下のようなパーツで構成されています。

その他、クロマチックハーモニカにはスライドレバーと呼ばれるものが 付いており、これによって半音階を選ぶことが出来ます。

Q : ハーモニカにはどんな種類がありますか?

良く使われるハーモニカには、こんなものがあります。

Q : どんなメーカがありますか?

日本で入手出来るハーモニカの主要なメーカは以下の四つです。

その他、中国製の 10 holes も時々見掛けます。値段は 600 円程度。

Q : 10 holes はどの機種を買えばいいですか?

初心者にお薦めなのは、お値段控え目、息漏れが少なく (木製よりプラスチック製の方が息漏れが少なく吹きやすい) ベンドのしやすい機種です。TOMBO の Major Boy などは 入手も容易で良いのではないでしょうか。 HOHNER の Blues Harp も柔らかいリードでベンドはしやすいですが、 木製ボディです。HOHNER ではプラスチック製の Special-20 等も (200 円高いですが)チェックしてみる価値があると思います。

Q : 10 holes それぞれの機種の特徴を教えて下さい?

長くなるので改めてワタシまでお尋ね下さい(^_^;)。

Q : 10 holes のキーはどれを選べば良いのでしょう?

ハーモニカは Key=C を中心としてラインナップが 組み立てられています。すなわち
	←低い ......................... 高い→
	G  Ab  A  Bb  B  C  Db  D  Eb  E  F  F#
	
となっています。極端にキーが高かったり低かったりすると ベンド等テクニックの習得が難しいこともあり、 最初は真ん中辺りのレンジのキー、一番ポピュラーな Key=C で 始めるのが良いのではないでしょうか。 その後、A のブルーズで使える Key=D、 E のブルーズで使える Key=A、D のブルーズで使える Key=G 等を 揃えると良いのでは。個人的には Bb がお薦め。

Q : クロマチックはどれを買えばいいですか?

「ハーモニカの種類」のクロマチックハーモニカの項目で 説明した音配列を持ち、3 オクターブ以上の音域があるものが 良いと思います。 TOMBO や SUZUKI からもこの条件を満たす クロマチックは出ていますが、これらのリファレンス的な モデルが HOHNER の Super Chromonica-270 です。 音域や質など、まぁ間違いはないのではないか、という感じです。
これより安いモデルですと Chrometta シリーズがありますが 作りはあまり良いとは言えません。またお金に余裕があるなら CX-12 等も試す価値があると思います。

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■テクニック

Q : どうやって持つのですか?

左手の人差し指と親指で V を作ってそこにハーモニカを挟みこむ ようにします(クロマチック等、サイズの少し大きなハーモニカは その限りではありません)。その際に、右側に高い音の穴、10 holes で 言えば 10 番の穴が来るようにします。他の指はハーモニカに合わせて 自然に伸ばしておきます。 右手は、右手親指の付け根を左手親指中程に這わせ、残りの指は 左手の指とハーモニカをつつみ込むようにします(分かりますか?)。

Q : どうやって吹くのですか?

唇または舌でホールを選んで息を吹いたり吸ったりして音をだします。 口笛を吹くように唇をすぼめて一つの穴を狙う奏法を「パッカー」、 一度に 4 つぐらいの穴を咥え、そのうち左(右の場合もある)の 3 つを舌で塞いで 1 つだけ音を出す奏法を「タング・ブロック」と 言います。どちらにも長所短所があります。

Q : ベンドとはなんですか?

口腔の形や息の向き、スピード等を変化させることによって 本来のその穴、そのリードの音よりも半音〜一音程度低い音程の 音を出すことを指します。ブルーズ等にかかせない表現方法の 一つです。

Q : 低い音がきれいに出ないのですが?

多くのキーで、低い音、特に 2 番の吸音はきれいに出ないことが 多いです。

など、いろいろ試してみましょう。

Q : Key=C のハープでは出来たベンドが他のキーで出来ません?

ベンドの際の口の形や息の強さ等はキーや穴によって変わって来ますので 一つの方法を覚えるだけでは対応できません。例えば低いキーでは より大きく舌を後ろに引っ張らなければいけないかもしれないし、 高いキーではすぼめて強く吸って息のスピードを上げなければ いけないかもしれません。いろいろ試してみましょう。

Q : ポジションとはなんですか?

Key=C のハープが一本だけある場合を考えます。 C の曲を演奏する場合、これを 1 st ポジションと呼びます。 素直なメロディの曲を演奏するのにぴったりです。 これに対して、C のハープで G の曲を演奏する。ブルーズ等で 一番ポピュラーなハープのキーの選び方です。 このように、曲のキーの 5 度下のハープを使うのを 2nd ポジションと呼びます。
このように、曲のキーに対してどのキーのハープを使うかを 示すのが「ポジション」です。以下に fifth サークル(5度圏)を 使って説明します。
                          C
                      G       F
                    D           Bb

                   A             Eb

                    E           Ab
                      B       Db
                        F#(Gb)
	
曲のキーを G としますと、右周りに見て隣にある C のハープを 使うのが 2nd ポジションです。以下、順に隣に F, Bb, Eb ... が 3rd, 4th, 5th ... となります。

Q : オーバー・ブロウとはなんですか?

Key=C のハープの 6 の穴を例に取ります(6 の穴は一番 オーバーブロウが演りやすい)。
        ↑(高)  オーバー・ブロウ(吹く)...A#
        音    吸う.....................A
        程    ドロー(吸う)ベンド.......Ab
        ↓(低)  吹く.....................G
	
このように、本来は出ない音をだすテクニックです。方法は 吹くベンドと似ていますがここでは詳しく触れません。なお オーバーブロウの際に振動するリードは吹く方ではなく吸う方の リードです。

Q : どんなプレイヤーが参考になりますか?

独断と偏見で・・・まず 10 holes。

次にクロマチック。

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■メインテナンス

Q : 吹く前に気を付けることは?

異物がリードに付着するのを避けること、が最大のポイントです。 ですから、食事のすぐ後に吹いてはいけません。吹く前には必ず 歯を磨く、等の配慮も必要でしょう。
また、いきなりハードに吹く、例えば寒い場所で突然激しくベンドを したりすると、リードにダメージを与えてしまいます。 まず 10 分ほど暖気運転してやることもリードの寿命に良い影響を 与えます。手で暖めたり、弱く吹いたりしてリードを暖めましょう。

Q : 吹いた後に気を付けることは?

吹く前と同様に、リードにゴミやほこりが付くことを避けなければ なりません。吹いたあとはリードが湿ってほこりが付きやすくなっています。 まず吹き口を掌にとんとんとあててツバを切ります。 その後は必ずケースにしまいましょう。

Q : クリーニングの方法は?

ネジで組み立ててあるハープは分解が可能です。 時々は分解して本体、リードプレート、リードを 無水アルコールでそっと拭くと良いでしょう。 またクロマチックハープは時々マウスピース部分を分解して スライドをグリスアップするのも良いでしょう。
古いタイプのハープにはクギ等外しにくいもので組み立てられて いるモデルもあります。こういった種類は分解して掃除、という わけにはいかないので、とにかくリードに異物が付かないよう 吹く前、後に気を付けましょう。

Q : ハープは一生使えるのですか?

残念ながら、リードには寿命があります。折れたり著しく 曲がったりして音が出なくなれば当然終わりですが、使っている 内にだんだん音程がフラットしてくるという現象もあります。 ある程度はリードにヤスリをかけたりして修理も可能ですが 最終的には(リプレース・パーツが売っていれば)交換と いうことになります。激しく使用するプロの中には半年〜一年 程度で終わり、というケースもあると聞きます。
また、木製のハープは使っている内に湿気でボディがデコボコに なってしまい、息漏れが激しくなって使えなくなる、という ケースもあります。

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