That's Life

2001/03 version

2001/03/30  初めてのブルーズ

志緒のセッション仲間であるピアニストのちかさんと、ちかさんの旦那様、 トランペッターのよしおさんが来る。

ハナシは、ちかさんが数週間前、「ブルーズを聴いてみたい」と言い出したことに 端を発する。 聴いてみたいと言ったって、バリバリジャズを弾いたりしてるワケで、ジャズという 音楽の中でブルーズというのは大きな一要素であるワケで、つまり「何も知らない人」 とは違うワケで、でもいきなりカントリーブルーズは如何なものかという 気もするし、R&B っぽい方がいいのか、やっぱブルーズはヴォーカルだろ、 でもちかさん最近ハーモニカ聴くらしいし、 でぇーっ!ウチ来て勝手に選べーっ!となった。

この手の「まずどれを聴くか」ネタ、って悩ましくも楽しいよね。

閑話休題。この時点でおれが最初の一枚として考えていたのが 「The Best of Little Walter」。 このアルバムがダメとなれば、シカゴ・ブルーズ系はばっさり落とせるし、 ハーモニカも落としちゃって良いだろう、という感じで、向きを見るのに 良さそうだったから。ま、単純にこれが好きってのもあるけど。

いろいろ聞いた後にハウリン・ウルフやらロバート・ジョンソンやら スキップ・ジェイムスやらを借りて行きました。結構シブ好みかも… あ、ジャズに通じるものがあるということで T ボーンとかも気に入ってました。 お勧めのリトル・ウォルターも気に入ってもらえて良かった良かった。

しかし、おれも一緒になって、改めていろんなブルーズを聴きましたが、いいなあ。

その他、ピザをつつきながらいろんなジャズの話。楽しや。

2001/03/29  棘

一週間ほど前から左手人差し指の先が痛い。普段の生活には支障はないと 思いきや、ギターを弾くときにとても困る。ギターはおれにとっては思い切り 「普段の生活」であるわけで。 ここ数日、痛みは少なくなってはいるものの、やはりまだ痛い。

で、今日ふと見ると、痛い部分の中心点辺りに小さな黒い点が。

こりゃひょっとしてピラカンサの棘か何かが刺さってるんだろうか。 このまま棘が出てこなくて指先が腐っちゃったりしたらどうしよう。 そしたら弦を押さえたりスティック持ったりキーボード叩いたりするのに いろいろ困りそうだ。嗚呼。ボクの人生からギターが、ドラムが、つーか ドラムを先に書けよってハナシはあるけど、まあそーゆー モノがなくなってしまったら、想像しただけでぽっかり胸に穴があいたよう

なんて相変わらずとても小心でペシミストでうお座なおれであります。

2001/03/27  頭文字 D

一日遅れてヤンマガを立ち読み。くうっ。文太(主人公藤原拓海の親父)の ニューマシンはインプレッサかっ!かっちょいいぜっ! てなわけで帰ってから首都高バトルでインプレッサに乗って文太気分。

…ばか?

2001/03/26  春眠を暁を覚えず (マジで)

「りおさん、昼休み終わってますよ!」

(本日午後一時五分、隣席の同僚がおれの肩をゆすりながら小声でかけた言葉)

2001/03/25  Book Off の罠

町田 Book Off の二階は文庫/新書のフロアです。例えば「ジキル博士とハイド氏」を 探してみましょう。怪奇小説の古典ですね。フロア中ほどに「外国人作家/新潮文庫」 のコーナーがあります。著者名はスティーヴンソンですから「ス」の辺りを 探してみると…おっとありましたありました。四冊ありますね。新品時の定価が 背表紙に書いてあります。妙に中途半端な数字のものと、そうでないものの二種類が。 多分消費税導入前後でありましょう。定価 286 円也の新しい方を選びます。 裏表紙に中古価格が貼り付けてあります。150 円とな。

ここで、これを買ってはいけない。ここポイントです。

ターゲットを発見して興奮する気持ちを一旦鎮めつつ、壁際の 100 円コーナーに 歩を進めます。ここにも「外国人作家/新潮文庫」のコーナーがある。目を皿の様にして 探すのです。「ス」のコーナーを。ああっ!あった!ありました! 「ジキル博士とハイド氏」です。新品時定価 286 円。なんと先程目を付けた品と 同じ物ではないですか。こちらは 100 円。

ふっふっふ。Book Off め。姑息な手段でオレを嵌めようとしたな。 そうはいかない。オレの目はごまかせんぞ。この勝負もらった。と、このような 勝ち誇った態度、すっきりした気持ちで店員に代金を支払おうではありませんか。 わはははは。

払い終わって財布をカバンに入れつつふとカウンターに目をやると、整理中の 文庫本が何冊か積まれている。あっ、「ジキル博士とハイド氏」がっ。 そっと手に取って見ると…裏表紙の値札は…ご、五十円っ!?

…敗北だ。

つーか、「ま、百円だし」とゆー感じで 7 冊も 8 冊も買っちゃってる時点で 敗北しておるのかもしれぬ。恐るべし Book Off。

夕方、よっちゃんから電話。「今から行ってもいーですか?」。意地が果てた模様。 しかし、こちらも「そんなもん一時間もかからねーよ」と大口を叩いた以上 鮮やかに終わらせる必要がある。油断は禁物だ。むぅ、OS は Windows Me かっ。 おれ、触ったことないぞ。まーでもなんとかなるんだろう。

って結局二時間近くかかっちゃったんだけど、おれの名誉のためにバラすと、 「どのプロバイダにするか?」と「どのコース(つなぎ放題 xxxx 円コース、とか 通話料コミ xxxx 円コース、とか…)にするか?」と「メールのアカウント名を 第一希望〜第五希望まで考える」を、よっちゃんがアタマ抱えてうんうん言ってた 時間が大半だったのよ。

ま、でも、どれも悩ましい問題だよね。よっちゃん。キミは悪くない。 あ、そうだ、弊社プロバイダをご契約頂きまことにありがとうございました。

2001/03/24  Face to Face

EW&Fiber のリハ@三軒茶屋。

今回はライブまでのリハの回数が少なくて、とにかく最初のリハ(つまり今日)の時点で 曲の構成と自分の演奏する内容の確認まではやってくれ、ということを言っていたにも 関わらず、前日になって「出来ない」と言い出すメンバーが居たりして、個人的には ちとブルーというか不安というか、そういう心持ちで三茶に向かったんだけど、

なんか始まってみると自分でも意外なほど落ち着いて練習できた。楽しかった、 かもしれない。

理由の一つは「スタジオのドラムの音が良かった」であろう。ってそんなことで 直っちゃうおれの機嫌。とほほ。

もう一つは、というかこれが本当の理由だと思うけど、今までメールでのやり取りでは なんかみんなやる気なさそうじゃない?全然盛り上がらないし…という 感じだったのが、実際に会ってみたらみんなそれなりに元気だった、ということ。 顔見るだけで伝わる何かってのがあるんでしょうねえ。メール全盛の時代に感じた Face to face communication のありがたさ。改めて。

夜、義理の妹であるところのよっちゃんから嫁であるところの志緒に電話。 なんでも IBM ThinkPad を入手したとのこと。ちょっと電話を替わって話を聞く。 ネットの設定分からんかったら Note PC とプロバイダの CD-ROM 持ってウチに来い、 多分一時間もかからんぞ、と言ったら「まずは自分でがんばる。意地でも」 だそうだ。そういえば彼女も某コンピュータメーカ勤務であった。

2001/03/23  白木屋ブルーズ

北村君と若と志緒と、町田の白木屋でヨタ話。で、えーと、何書こうかなあ、 と思いつつ若の 日記を見ると、「久々に『説教』を聞いた」と書いてある。え? それ、オレ? オレのこと?

すんません。おれもブルーズなんて分かってません。

2001/03/20  いたくらさん

クルマにワックスを掛けて、庭いじりをして、なーんかマイホームパパのような 一日。

庭にあるピラカンサ。こいつが侮れない。 秋頃に小さな実をたくさんつけて、それを鳥が食べに来るから、という理由で 植えてみたこの木、何しろよく伸びる。すぐ隣にユスラウメがあって、 植えた当初はどちらもおれの背よりちょっと小さいぐらい、 ピラカンサの方がちょっとだけ低いかな、という感じだったんだけれど、 ちょっと放っておくとイキナリ 2m オーバーだわ枝は伸びまくるわ。 で、時々親の敵のように枝を切りまくらなくちゃならない。なんか最近は 幹も太くなってきて、もう園芸鋏(?)ではどうしようもなく、今回は鋸も出動。

でまたスゴいトゲなのだ。こいつ。終わったときには両手共細かいキズだらけ。 今もヒリヒリしてます。ちくしょう。

終わったあと、志緒が一度行ってみたいと言っていたサンマルクという レストランへ。「ベーカリーレストラン」だそうで、まあ神戸屋キッチンみたいな もんかのーと思いつつ行ってみると、まあそれは概ね当たっていたんだけど、

高いよ。

誰かと会って、というならまた別だが、自分の腹を満たすことがメインの目的で ある場合の昼食に一人 2,000 円のコースってのは、おれは贅沢だと思うんですが 皆様如何でございましょうか。おれ安月給だしなあ。とほほ。 これでまずかったらもう二度と行くかバーロー、ってことになってすっきりなのに、 妙に美味いでやんの。ちくしょう。

お店の大きさが、従業員数に比べてちょっと 大きいんじゃないかなあという気もした。次の料理の来るタイミングが 妙に遅かったり、と思うと今度はまだ食べてる途中にコーヒー持ってきたりとか。 忙しいんで、気を配る余裕がないのかなーと。ま、いいけど。

アンケートにご協力お願します、と用紙を渡されて、その中に「本日 一番輝いていた担当者名」という項目があって、店員の名前なんて いちいちチェックするかなーと思いつつ、すいませんボールペン貸してください、と 近くにいた店員さんにお願いしたら、笑顔で「はいっ。どうぞっ」と渡してくれたので 彼女の名札を素早く読んで「いたくらさん」と記入しました。

がんばれいたくらさん。

2001/03/19  書を捨てない (街には出るけど)

帰りにちょっと古本屋に寄り道して一冊。 例えば演劇だったり鳥だったりオーディオだったり、まー何かに興味を持ちつつ 日々を過ごすわけですが、それが今は本だということなんだろうか。

もう一歩進んで、飯を食うがごとく本を読むというか、興味分野というんじゃなくて それは普通にそこに在る、みたいな状態になってもいいんじゃないかなーとも思う。 音楽がそうであるように。

つーか、昔はそうだったような気もするんだけど。

2001/03/18  Easy-Gig Session

今回の参加者は、つかちゃん、仙人、かみ様、梅ちゃん、志緒、おれ。 あ、あとダンサーのじゅんや君。こぢんまり。

馴染みのない人とのセッションだと、オレの持ち札はコレとコレとコレだぜえっ!と 見せておかないと気が済まない、みたいな下品な色気があったり、いったいどう 出てくるんだ?と相手の手の内をさぐったり、そういうピリピリした感じが 面白かったりするんだけど、今回はもう最早ピリピリする必要のないメンツ、と 言ってもいいかもしれない。

けれど、やっぱりこういうセッション、たまに演らなきゃいかんなあ。 瞬発力が試されるというか。まともにさらっていない曲や、 演奏中にヘンな方向へ進んで行くような場合において、 イメージを手足に直結させて俊敏に対応していくようなプレイは、 バンドに所属して曲を決めて何度も練習して仕上げていく、というプロセスでは なかなか身に付きにくいし、そういう即興的な面白さこそ、自分としての 大きな目標の一つなんじゃないか。

あと、ウチアゲもあるしね。

メンボ荒らし、というと言葉は悪いけれど、要はいろんなメンバー募集広告に ガンガン応募して見知らぬ相手とセッションする、みたいなことを、 つかちゃんはやりまくっている。もちろん固定メンツでのバンド活動も。

「そーだなあ、今までに一緒に演奏したヤツ、二千人いるかなあ? 千は間違いなくいるよ。でも 90% はハズレだよ。 ホントーにおもしれえと思ったヤツは十人くらいかなあ」

という話を聞いて思った。おれは、ちょっと近所を散歩するぐらいの範囲内で 会えるような仲間としか演ってない。ヌルい。

2001/03/17  静かな日

ドコモショップに行って、帰ってお昼を食べて、本を読んで、 夕飯を食べて、風呂に入って、明日のセッションの予習をしようとして、 あきらめて、EW&Fiber で演る曲を予習して、寝る。

2001/03/16  Good Times Bad Times

寒さも和らぎ
会社も早く上がって
夕飯はおいしくて
お風呂でゆっくりして
良い音楽を聴いて
文章など書いてみたりして

そんな時を狙い澄まして
トラブルがやってくる。

2001/03/15  ドコモショップへいらっしゃい

ドコモのサイトからファミリー割引を申し込んだところ、 「貴様は料金の支払い方法が銀行引き落としではないな。そんなヤツの 言うことをオンラインで聞く謂れはないわ!ふはははは」 というメールが返ってきました。 結局ドコモショップに行って手続きをしなきゃならんようです。

かっくん。

帰宅後、電話を買ったらやらねばならぬ儀式、着メロ作成に手を付ける。 志緒のリクエストは Donna Lee。ってなんでそんなヤヤコシイ曲を… PHS で発音可能な音域が狭いため、手持ちの楽譜(Key=Ab)を移調せねばならない という手間もあり、八小節で挫折。 まあ着メロとしては使えるだろうから勘弁してくれい。

2001/03/14  ホワイトデーには電話を

昼休みに近所の本屋で「クッキーの作り方」みたいな本を買って、後は勝手に 作ってね、というギャグをかまそうかと思ってたんだけど、結局急な仕事で 昼休み中仕事しなきゃいけなくて実行できず。直子さん(会社同僚)スミマセン。 ってここで謝ってもしょうがないか。え、ギャグがつまんない?そうですか。

志緒には帰り道にケーキの一つも買っていくか、という計画だったけれど、 そういえば昨日だか一昨日だかに「もう甘いものは食べない」宣言を していたことを思い出した。何日続くか知らんが、取り敢えず宣言は 尊重してやろうと思い、スイート系(?)はやめ。

で、ここ最近、持たせておくと便利かなあと思っていた PHS を買うことにした。

ゲットしたのは NTT DoCoMo の 623N という機種。今 PHS 買うなら H" でしょー という声があちこちから突き刺さってきそうだが、いや、それはおれも結構賛成 なんだけど、ファミリー割引の恩恵を受けるためには今自分が使っている DoCoMo しか選択肢はないのだ。

というわけで店頭でファミリー割引を申し込もうとしたところ 「ここでは申し込めません。ドコモショップに行ってやって下さい」 とおねーさんのつれない返事。思わず「なんで?」という言葉が口から漏れてしま… った時には既に時遅く、「なんでじゃねえよてめえ、ダメなモンは ダメなんだよオラ」というおねーさんの視線に突き刺され「貴様ああああっ! 出来ないというのはどういうことだーっ!店長を呼べい!」という絶叫を 飲み込みながらも、 脳の片隅では「たしかドコモのサイトでその手のサービス申し込みは出来たよな。 おうちに帰ってからいんたーねっとしよ」と冷静な判断を下していたりもする。

ちなみに実売価格 1,800 円。 ポイントカードで買ったから払ったお金はゼロ。発売してから丸一年経とうかという 機種である。携帯電話の激烈なまでに素早い陳腐化は私も重々理解している つもりだが、今 DoCoMo のピッチ買うならブラウザホンでしょ〜、というあなたは、 脳裏に「猫に小判」という言葉を思い浮かべねばならぬ。

いやいや。なかなか侮れないぞ。

  • 高速移動中も途切れないクイックリンク機能! (64Kデータ通信サービスエリア内でしか動作しないけど)
  • インターネットメールが送受信可能! (自分でチェックしないと届いたことがわかんないし、自動チェック機能は あるにはあるけど一日一回、ってやる気あんのかっ!)
  • FM音源、四和音の着メロ! (自作では単音だし、だいたいいつもマナーモードだろうからほとんど 日の目を見ないけど)
どうだ。まいったか。とほほ。

ざっと使ってみて思ったのは、随分前、おれが自費で初めて買った携帯電話 DoCoMo N207 に操作感が似ている。会社で使ってた 206 に比べて随分使いやすく なったとその当時は思ったけれど、今見れば古さの目立つインタフェースだ。

とかなんとか言いながら、やっぱりおれはこの手のマシンが好きだ。 いそいそと充電器をセットしたのも、マニュアルのにおいを嗅いで「嗚呼。印刷の にほい」と遠い目をしつつよだれをたらしていたのも、ストラップを付けたのも、 留守番電話サービスや e-mail、マナーモードやキー確認音、伝言メモや電話帳、 その他諸々の設定を嬉々として行っていたのも、 はい全ておれです。

嫁曰く「それ、私にくれたんだよねえ?」

2001/03/13  すまん

いらいらを吐き出すのは、誰もいない場所で。

2001/03/12  一回休み

ちょっと遅く起きて、レコードを MD に落としたりラベルを作ったりして 午前中を過ごして、午後は志緒と街へ出て何冊か古本を買って、 小さなケーキ屋でお茶を飲んで。

休日とも、会社をサボった平日(なんだけど)とも違う、なんというかこう、 空白な一日。

2001/03/11  終電車ボーイ

終電車ガールという曲がパール兄弟にあってですね、なんてことは どうでもいいか。

本日はマチネとソワレの 2 ステージ。えー、マチネというのは昼、 ソワレというのは夜の公演のことです。演劇用語です。せっかく覚えたので 使ってみました。

今でも演劇を続けている大学時代からの友達が以前家に遊びに来てくれた時に、 「舞台で『失敗した!』って思うときある?」という質問をしてみたことがあって、 緊張感や集中力が途切れちゃう瞬間ってあるんだよね、なんて言ってたんだけど、 分かるような気がした。

私は人に見られることが大好きで、お客さんがいると嬉しくなっちゃったり するわけですが、今回私は悪役なのです。王様探索特殊部隊なのです。 ゴルゴ 13 なのです。にやにやしちゃいけないのです。客席を見回して、 あ、よっちゃんが来てる、おーいおーい、なんてのは言語道断なわけです。 鉄のような無表情で太鼓を叩きながらインテンポで歩く、というだけのことが 意外に難しいではないか。

パーカッションのセンス、というのも今回深く考えさせられた一つのテーマっすね。 常々、ドラムとパーカッションで必要とされるセンスって少し違うんじゃないかと 思ってたんだけど、違うかどうかは別として、とにかくおれにはパーカッションの センスがないということを思い知らされた。

例えば「本が書庫から雪崩のように崩れる様」をスネアドラムでどう表現します? 「不安や焦りといった感情をはらんだ心臓の音」を大太鼓 + 小太鼓 + タムで どう表現します?

普段ドラムを叩く上で使っていなかった脳の部分を使う感じだったけれど、 考えてみればそういう想像力って音楽にもきっと必要なはず。足りない部分に 気付いたことは大きな収穫だった。

今回舞台上で使った楽器は、胴はオイル缶、ヘッドを金属製の輪っかとロープで、 締め太鼓の要領で張ったスネアもどき。構造上、どうしてもテンションはあまり 上げられず「べーん」という感じの音。私は普通のスネアが使いたかったんだけれど、 演出上、それって楽器?おもちゃ?みたいな太鼓が良い、という要望があり、 加えて普通のスネアではボリュームがデカ過ぎてバランスを取れないかも、 ということもありオイル缶で出演。

でも、この部分だけはもうちょっとねばってもよかったかな、と思う。 演劇の右も左もわからないシロウト(=私)に、「演出上」という言葉は 大きな抑止力だった。

もう少し時間があったら、例えば普通のスネアの外側に何か装飾を施すとか、 ミュートを工夫してボリュームを落とすとか、何か良いアイディアが見つかった かもしれない。演出家にとってはルックスが大きな意味を持つのは 当然だと思うけれど、ミュージシャンにとって音色は「ボイス」だ。 そこを譲ったことが、というか、納得しきれなかったことが、たった一つの 心残り。まあでも、舞台裏で効果音的に音を出す場合は普通のスネアを 使わせてくれたし、こちらに気を使っていてくださったのだとは思う。

ちなみに見に来てくれたたろさんは「あのスネアがよかった」だそうで うーむ、おれがくだらないコダワリを持ってるだけなのかなあ。とほほ。

本当にあっけなく終わってしまった。 初めて稽古にお邪魔したのが 1 月 21 日 (こういう時日記は便利だ)。 役者の皆さんが身体にも頭脳にも汗をかいて Ville Nouvelle 2001 を 作り上げてくる過程を思い返すと、ああ、あれだけでお終いなんて、 と思ってしまう。

とにかく私はいろんなことを勉強したし、本当に楽しかったけれど、 得た分貢献出来たか、というと自信がない。けれど、次の機会がもしもあったなら またチャレンジしてみたいなあ。 そりゃ時間を作ったりいろんな準備したり、深く関われば関わるほど大変なことは どんどん増えるんだろうけれど、現時点での結論として、芝居は、面白い。 おぎりん曰く「これを知らずに死ねるかって感じだよねえ」。 ささやかに賛成一票。

とにかく楽しくて、どこか寂しくて、そんなウチアゲ。 終電の時刻から、目的地到着の時刻、待ち合わせの時刻まで手軽に調べられる i-MODE、嬉しいんだか、悲しいんだか。

2001/03/10  サプライズ

突然口笛吹くことになったり、舞台裏の移動の際に足音などノイズを出して 叱られたり、本番が始まってもまだ衣装が出来てなくてどきどきしたり、 いろいろありましたが、とにもかくにも初日終了。

終わればウチアゲ、というのは音楽も演劇も同じようです。 演劇は数日間通して行われるケースが多くて、その場合は初日と最終日に ウチアゲ、ということになるようです。バンドマンは馬鹿なので、そうなったら 毎日飲んでそうですが。

で、まあ、酒の飲めない私はしみぢみとお茶など啜りつつ、クッキーなど かじっておったわけです。 そこで突然、みんなで歌われる Happy Birthday。ケーキ入場。 なんぢゃなんぢゃナニゴトぢゃ誰の誕生日ぢゃ。

おれでした。

ケーキには「りおさん」と書かれたチョコレートが載ってたりして。 ちゃんと太いろうそく三本と細いろうそく四本が刺さってたりして。 ちゃんと吹き消しましたとも。ええ。

その後、皿とフォークが無いというハプニングはありましたが 手掴みで食べるツワモノ続出。いやはや、嬉しかったなあ。手を回してくれた おぎりんに感謝。昨日はあんなこと書いたけど、結局無事に「誕生日にはケーキ」 という習慣を今年も継続できました。

つーかやられたぜちくしょう。

2001/03/09  バースデイ・イヴ

いよいよ明日は Ville Nouvell 初日。 この時点でもおぎりんからは「ここが変更になりました」なんて メールが来たりする。本番直前まで、いや、本番一度目と二度目の間でさえ、 芝居ってものは成長していくということなんだろうか。 わくわく。

明日は奇しくも自分の誕生日。 そういう日にこんな風に新しい経験を得るっていうのは、 なんだかすごく象徴的で良いんじゃないかな。

誕生日にケーキに有り付けそうもない、ということだけが心残りではあるが。

なんだかどーも気になってしょうがないので、さっさと会社をフレックスで 上がってゲーテ座へ。明日はここで衣装を着て太鼓を叩くのだなあ。

2001/03/07  ふみえ

細川さんじゃなくて、踏み絵である。 その絵を踏めるかどうかでその人の宗教思想を見極めるというあれ。 自分に取っての「踏み絵」となるミュージシャンは誰か、なんて話を昨日 してたんだけど。 とあるミュージシャンを好きか嫌いか尋ねて、そんなのキライだぜ、 オレは認めないね、という回答だった場合は、ああこの人とバンドを組むのは ツラいかもしれない、と思ってしまう、みたいな話ね。踏み絵ってのはあまり 良い喩じゃないかもしれない。

どういうミュージシャンが踏み絵になるのだろう。自分にとっての踏み絵は誰か。 誰のファンかという話になれば、私の場合当然ジェフ・ベックとなるわけだけれど、 不思議とベックは踏み絵ではない気がする。オレはベックなんて分からないよ、とか、 別に速いわけじゃないし音程もなんかヘンだし、とか言われても、 無念じゃ貴様とは最早同じ道は歩けぬ、なんて絶望したりはしない。 なんというか、妙な余裕がある。

で、誰が踏み絵になるかってーと、うーむ。

それにつけても、エリック・クラプトンが踏み絵、という人も相当数 いるんでしょうねえ。クラプトンが大嫌いだと言い続けている私は、幾つかの 貴重な出会いを失っているのかもしれない。

あ、でも、結局クラプトン嫌いが発覚した時点で破綻するなら同じか。

2001/03/06  カンムリカイツブリ

昼休み。いつものように散歩。今日は川にでも行ってみるか。 スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ハクセキレイ、カワウ、コサギ、ユリカモメ、 といった、まぁいつもの顔ぶれに混じってツグミの姿も見えます。良い天気。 春ですなあ。のどかですなあ…

のどか…

ん?ありゃなんぢゃ?一羽だけで川面にぷかぷか浮かんでいるあの白っぽいやつ。 これは見たことがないぞ。ぐわああ双眼鏡もフィールドガイドもノートも持っとらん。 えーとえーと、カモよりはもっとほっそりしている。首も長い。 くちばしもすっと細長い。背中は灰色、首は白。 首の後ろ側に黒いラインが縦に入っている感じ。 特徴的なのは頭。なんかぼさぼさしている。

てなことを頭に叩き込んで近所の小さな本屋さんに駆け込む。さすが小さな本屋さん。 野鳥図鑑なんてありません。ようやく子供用の「とり」っていう図鑑を探して 立ち読みしてみると、どうやら「カンムリカイツブリ」という輩らしい。 冬鳥とな。もうすぐ帰っちゃうのね。

そういやこの冬はまともな鳥見をしてないなあ。葉が生い茂る前に一度行きたいと 思いつつ。

昨日の夜はいろいろ言ったけれど、結局今は「仲間を信じないでどーするっ」 という気持ちで、ちょびっと落ち着き回復。 なーんかホントに「信じる力」がキーワードとなりつつある今日このごろ。

2001/03/04  好きなシーン

兄は夢の中で妹と会う。小さかったはずの妹が、いつのまにか 自分と同じ十三歳になっている。妹に頼まれて赤い石を探しに行ったこと、 そこで事故に遭い自分が死んだのだということを、兄は悟る。 忘れないという妹に、兄は静かに「俺のことは忘れていい。その代わり 俺が覚えているから」…

それまで「これは王様の夢じゃ。無礼であるじょ」みたいな、くちょんとつぶれた 可愛い声で、手に付けた人形を通して表現されていた「王様の従者」が 突如実体化し、声色は低く刺すようなトーンにバシッと切り替わる。 「例えば見終わった明日。例えば死んでしまった今日。 例えばそれでもなくならない昨日」…

だらしない父親のせいで、死にかけた鯨の腹の中での生活を強いられている 母と息子と娘。現状の不安と父への不満をぶつける娘に母答えて曰く、 「おとんはね、約束の守れへんひとなの。おとんはね、博打が大好きなの。 だけどおとんはちっとも勝てへんの。おかんはな、そういうおとんが 大好きなの(身体中はぁと)」…

しょうへい君、みかさん、リリーさん、私は毎回そんなシーンで鼻がつーんとしたり 鳥肌がたったり爆笑を堪えたりして困っています。

夜遅く家に帰ると、ドーナツが一個。志緒曰く、ミスドでドーナツ百円セールを やっていたらしい。相変わらず安値なおれの幸せ。

2001/03/03  信じる力

PECT の演出家、中嶋さんのノートには、大きく「信じる力」と 書いてあるらしい。

EW&Fiber が 4/30 にライブを演る。今日はそのライブのための選曲会議、って 宴会みたいなもんだけど、が行われた。おれはってーと、3/10, 11 の本番に 向けて PECT の稽古に参加するため、選曲は欠席。

その日行けないことは分かってたんで、選曲に際しての自分の意見を あらかじめ ML 上で表明しておいたのですね。「今回、通しの練習は四回しかない。 だから、新曲は増やさず、『今までのベスト盤』的なライブにして、 質を上げたほうがいいんじゃないか」とゆー感じの。

で、ふたを開けてみると、新曲あり、元ネタにするライブのバージョンは新規、 新アレンジあり。だいじょーぶなんですか?勝算アリ?オレ、今回は自分の面倒で 精一杯っすよ多分。

と、この瞬間、「信じる力」という言葉がぽかーんと浮かびましたとさ。

おぎりんが待ち合わせに遅れるというので、近くで偶々見つけた古本屋で 文庫本を一冊買った。小さな店の中には誰もいなくて、すみませんと声をかけると 奥からおばあさんが一人、はい、ありがとうございます、と出てきた。

レジを済ませ、本を片手に踵を返すと、深々と頭を下げて「道中お気を付けて」。

古本を買ったら「道中気を付けて」と言われた、そんな時に、 なんという言葉を返すべきなんだろう。人生まだまだ知らないことばかり。

今回劇中で使う、オイル缶で作ったスネアもどきを初めて構えてみる。 インテンポで歩きながらフレーズを叩くだけでも一苦労。 さらに飾ってあるオブジェにぶつからないように歩いたり、 舞台上の狙ったポイントに止まったり、背筋を伸ばしたりしなきゃ いけないわけですね。は〜。

叩く内容に関しては「基本モチーフがどのパターンにも出てくる」という アイディアでまとめることに決定。少しずつ、形が出来上がっていく。

2001/03/01  タイトル

このページの先頭には「That's Life」と書いてあって、 先月は「Come Rain or Come Shine」、先々月は「Good Times Bad Times」でした。 これ、特に深い意味はなくて、「良い時もありゃ悪い時もあるさ」 「降ったり晴れたり」という、ま、人生色々あるよな、という飄々とした(?) 曲名を拝借してるだけです。

今月も対になってる曲名をがんばって探してみようかとも思ったんだけど、 Hello Goodbye とゆーのも今一つピンと来ないし、 Too young to die, Too drunk to live とゆーのはなんか全然希望がないし、 いやその前に長過ぎるし、とあまり努力せずにさっさと諦めました。 で、今月は「それが人生さ」と。こう、諦めた感じがあからさまに出てます。

飄々としたタイトルの曲名募集。対になってると尚良し。


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