第19回 全国大会・通常総会 〔平成30年8月22日:東京都〕
全国大会の様子
 連絡協議会恒例の全国大会が酷暑の8月22日、東京・永田町の全国町村会館で開催されました。大会は、齋藤文英会長の開会挨拶で午後1時に開会し、国土交通省の宗琢万課長補佐の講演を皮切りに、福島県の尾瀬の村・檜枝岐村の星光祥村長、東日本大震災で埋立地すべてが液状化現象に襲われた千葉県浦安市の松崎秀樹前市長ら3 名による基調講演が行われ、それぞれに感銘深い話で、会場は緊張の中にも感動の空気に包まれました。
 休憩のあと元高知県須崎市長でかつて青年海外協力隊の一員として日本とフィリピンの架け橋となった吉川浩史氏、土壌浄化法スキルマネージャーの木村恭彦氏のブータン報告が行われました。
 プログラム最初の基調講演は国交省下水道事業化の宗 琢万課長補佐にしていただきました。掲げられたテーマは「効率的な下水道整備にむけて」。大別して、
1 下水道事業が抱える課題
・人口減少時代の到来
・下水道施設の老朽化(管路・処理場・道路陥没・金・低い経費回収率)
2 下水道の普及状況と10 年概成
3 広域化・共同化の取り組み
3つの項目に分けられていました。

 千葉県浦安市の当時の市長・松崎秀樹氏の報告では、東日本大震災で市内の埋立地区が激しい液状化現象に見舞われ、市民生活が多大な影響を受けたが生々しい様子が語られました。特にトイレと下水道の惨状が衝撃的でした。

福島県檜枝岐村長の星光祥氏でした。檜枝岐村は尾瀬の村として近年注目され、日本国内はもとより海外からもたくさんの観光客が訪れています。環境整備が大事な課題です。その環境整備に土壌浄化法の採用を決定されました。

 高知市では現在、毎年ベンケット州から農業実習生を受け入れて、両国の国際交流を続けてます。フィリピンには公園が作られ観光客がにぎわっています。しかし人が集まると公衆トイレが必要で作ることになりました。ここで困ったのがその処理でした。フィリピンは開発途上にある国で、公園のある地域は下水道は整備されていません。そこで、日本で開発された「ニイミトレンチ」が無動力で汚水の処理ができる点から設置されるとなりました。

プログラム
統一テーマ「目線を東南アジアに」
「土壌浄化法グローバル化の波にのせて・新たな挑戦を……」


総合司会:全国市町村土壌浄化法連絡協議会事務局長 稲垣茂
受付開始 (熊本地震被害状況写真掲示)
開会の辞
・会長挨拶 「下水道は地域で必要な社会資本整備事業」
全国市町村土壌浄化法連絡協議会
会長(福島県会津坂下町町長) 齋藤 文英
基調講演
・効果的な下水道整備に向けて
国土交通省水管理・国土保全局下水道部 下水道事業課
事業マネジメント推進室 課長補佐  宗  琢万
・自然災害が増える時代、防災対策には小規模下水道に期待する
-東日本大震災で36 万個の便袋を使用した苦い経験を活かすー
前千葉県浦安市市長 松崎 秀樹
・フィリピンのベンケット州に省エネルギー型のニイミトレンチを設置
―土壌浄化法と出会い、須崎市の下水道事業へのヒントを得る―
  元高知県須崎市市長・くろしお農業協同組合代表理事  
NPO法人日本土壌浄化法ネットワーク理事 吉川 浩史
・ブータン国におけるJICA「普及・実証事業」で土壌浄化法のモデル施設を設置  
・―海外の具体事例が、日本の市町村における下水道事業のヒントになる―  
特定非営利活動法人日本土壌浄化法ネットワークスキルマネージャー 木村 恭彦
大会宣言
閉会の辞