平成19年度 通常総会
第8回 全国大会
〔平成19年5月16日:東京都〕
平成19年度 通常総会開かれる
今岡市長
5月16日(水)、全国市町村土壌浄化法連絡協議会では、第8回全国大会に先立ち、19年度の通常総会を開催しました。

総会は、稲垣茂事務局長による進行のもと議案書に基づき、18年度の会務報告および決算報告が行われ、引き続き19年度の事業計画(案)・予算(案)等が発表されました。また、秋に予定されている技術研修会は、三重県伊賀市での開催が決定し、今岡睦之市長から伊賀市での開催について、歓迎の意が述べられました。

土壌浄化システム開発者より当連絡協議会に対して、土壌被覆型礫間接触酸化法による終末処理場の水質データの収集に関して、各設置自治体より、その稼動状態・放流水質等の分析結果等について集約依頼の提案がなされ、当連絡協議会の設立趣旨である土壌浄化法等による連絡調整を万全にすべきことが確認されました。


《開催報告》
- 地方選出国会議員を講師に迎え -
記念すべき、第8回全国大会盛会に!!
 全国市町村土壌浄化法連絡協議会
事務局長  稲垣 茂
官僚任せにしない。新たな試みに期待して!!
~官僚登場~
その1 「平成19年度の汚水処理施設整備交付金制度について」と題して
内閣府 地域再生事業推進室   林誠参事官補佐
日本全国各地から特定の地域をピックアップして、その地域がかかえる規制を緩和するため誕生したいわゆる構造改革特区、更には、その地域の再生のために「地域が主役」になり、全国一律の制度疲労に風穴をあけ、国を変えていくための新交付金制度について、会場に参集した土壌浄化法に関わる聴講者と目線を同じく熱心に、下水道事業を通じたその地域の活力の再生について語りかけていただきました。我々はこの国の動きに敏感に対応し、どんどん地方発のアイデアを発信しなければならないということであります。
その2 「下水道事業をめぐる地方財政と民間資金導入の可能性」と題して
総務省 自治財政局地域企業経営企画室  馬場大輔総務事務官
今地方は財政難に喘いでいる。これに輪をかけたように下水道の分野においては、補助金のカットに大きな危機感を抱き、従来に増して補助金の確保や起債条件の緩和に向けた現実的な動きがある。具体的には平成19年度の地方債計画の中で、下水道事業債の状況が示され特に民間資金等が政府資金よりも大きく伸びていることが分かった。しかし、依然公債費負担が重くのしかかっていることに鑑み、その軽減対策等について民間資金による繰上げ償還の活用などについて詳細な説明がありました。結びとして、地方公共団体の財政の健全化に関する新しい法制案の内容説明が行われ、土壌浄化法による下水道事業の早期促進に向け大会ムードは盛り上がりを見せたのであります。
その3 「下水道未着手市町村へのクイックプロジェクトの提案」と題して
国土交通省 都市・地域整備局下水道部下水道事業課  本田康秀課長補佐
昨年秋からすすめられている国の下水道未普及解消クイックプロジェクトは、既にモデル市町村から提案された技術メニューに基づき、その実証実験が実施された状況の説明がありました。特に注目すべき点は、当連絡協議会から福島県会津坂下町が名乗りを上げたことに伴い、本田課長補佐他、土木研究所及び県担当職員らで会津坂下町の現地調査を実施したことなどを例に上げながら、地域の実情に照らし合わせた整備手法について、具体的な未普及解消方策決定のための詳しい説明が行われ、今後の国の動きに対し更に大きな期待が寄せられたのであります。
遅れている地方の下水道事業解消に向けて
~地方選出、国会議員登場~
参議院議員  和田ひろ子氏
先ず主婦の立場から一言。。。福島県選出 参議院議員 和田ひろ子氏は、実際に主婦の立場で、今から20数年前に土壌浄化法との係わりについての体験談を、「こんなにすばらしい汚水処理方法がナゼもっと全国的に広がらないのだろうか」と首をかしげ、地元福島県の会津坂下町では汚水処理場(浄化センター)が公園の一部として利用されている状況や、下水道料金が安くても充分にその処理機能が守られていることなど、実際に披露されたのであります。熱が入り、土壌浄化システム開発者のお株を奪う、チクワの話に及び、チクワを網の袋に入れ、地下10センチほどの所に埋めておくと、10日たったらそれを掘り起こしてみると、もののみごとにその姿がなくなっている、土壌圏が持つ浄化作用について論じられたのであります。
 あれから、時が流れ北海道から沖縄の各地域に土壌浄化法の処理施設が誕生し、更には海外お隣の韓国にまでその実例が実現されていることに喜びと、更なる活躍を激励なされたのであります。
平成の黄門さま
~下水道の都会と地方の格差をなくすために~
衆議院議員  渡部恒三氏
野中顧問と固い握手
先ず大会会場をひと眺めされ、土壌浄化法という民間が開発した汚水処理技術の研修会(全国大会)が、こんなにいっぱいの参加者に驚かれ、世直し黄門節が会場の隅々まで響きわたり、会場に座して待機されておりました元建設省都市局下水道部長 中本至氏を見つけ、お互いに目と目でエールの交換、更には元京都府園部町長 野中一二三氏(元衆議院議員 野中広務氏実弟)と対面。それぞれの深い関わり合いに及び、自由民主党時代の思い出話から、現在日本の政治が二大政党の実現に向け、その先頭に立ち大活躍の恒三節に一同魅了されたのであります。特に下水道事業について過去(自民党時代)は、その予算確保運動がかなり派手で精力的であったことも含め、中本下水道部長時代、地元会津坂下町の公共下水道を前例もない極めて困難な環境を見事に先例をつけた思い出話しに花を咲かせてくれたのであります。(土壌被覆型礫間接触酸化法公共下水道補助事業第1号の実現)。又、官僚(役人)は前例やデータの無い新しい事業にはなかなか応じないこと等、現役官僚がご臨席されておるのを横目に見ながら国が進めている新しい改革に補助金をうまくリンクする術の重要さを強調されたのであります。
 講義終了後も会場に最後まで留まり、熱心に我々の活動状況を確かめておられました。当連絡協議会としては、真の「うつくしい国土づくり」には自然再生型公共事業「土壌浄化法」の推進に向け強力な展開をしなければならないことに意を強くしたのであります。
大会宣言、決議文を万場一致で採択!!
中本至氏
過去に例を見ない豪華キャストをお迎えしての全国大会は佳境に入り、中本至氏は渡部恒三先生の政界ウラ話しに合わせ、日本の下水道のウラ話しを披露、会場をわかせておりました。同席した国土交通省本田下水道課長補佐には、特に後輩としてか恒三先生が親切に紹介をするなど、有意義な場面をつくっていただきました。今や地方自治体から新しいアイデアを出す時代であること、それを地方出身の国会議員に有効に働きかけることが大切であることのテクニックについて力説されたのであります。さすが我々の生みの親、育ての親である中本先生に心からの拍手を贈ります。
 
結びとして
 土壌浄化法は、すばらしい土壌圏の持つ神秘的な能力を生かし活用したものであります。あらゆる分野において、今やバイオ産業が注目されておる時、土壌浄化法という汚水処理技術は一人の民間人の提案によって、官僚が一律に定めていたルールを、ひとつの地域事情に応じたものに変えた画期的な出来事であります。
 霞ヶ関でつくる縦割り行政を、政治家と共に地元が望む本当の「地方が主役の時代」がやってきたのであります。お互いに勇気を持って大きく前進しましょう。
 




 
総合司会 開会のあいさつ
全国市町村土壌浄化法連絡協議会 全国市町村土壌浄化法連絡協議会
稲垣茂事務局長 依田光弥副会長(山梨県身延町長)
   
下水道が変わる ~ばんげ方式~ 大会宣言
全国市町村土壌浄化法連絡協議会 三重県伊賀市 今岡睦之市長
竹内昰俊会長(福島県会津坂下町長)  
   
   
決議文 閉会のあいさつ
熊本県南小国町 河津修司町長 全国市町村土壌浄化法連絡協議会
  野中一二三顧問(元京都府園部町長)