六月の島
(作詞:ひめ 作曲:しんすけ)


沖縄本島〜慶良間諸島あたりは、毎年6月20日過ぎくらいに梅雨が明けます。
わたしたちの住む関東地方より、ひと月も早く夏が来るんですね。
ダイバーはそれっとばかりに、美しい海を目指します。

でも沖縄では、6月23日は慰霊の日。沖縄戦が終結した日です。
慶良間が大きな被害に遭ったのは3月ですが、沖縄県ではこの6月が終戦とされています。

島は観光収入を頼っています。
慰霊の日であろうが何だろうが、観光客はとっても大切。
わたしたちはいつでも、暖かく歓迎してもらっています。

でも……

あの山の中に眠るひとたちは、わたしたちをどう見ているんだろう。
生きたかった命は、守ってもらえなかった命は、ヤマトの観光客が平和を謳歌している姿を、歓迎できるだろうか。

答えはきっと、ありません。
ただ風が吹くだけ。
海から吹いてきた風が、島に住む人々を撫で、わいわい騒ぐ観光客を撫で、そしてたくさんの命が眠る山を撫で、島の向こうへ渡っていく。
ひとつの風に、生も死も、過去も現在も、同じように抱かれる時、ほんの少しだけ許されたような気がするのです。


がじゅまるの木陰に 
透明な風が吹く
家並みに弾かれて
陽の光がこぼれる
アカバナー揺れる
小径をゆけば
凪の海輝く 
六月の島
渡る 渡る 
風は渡る
山肌を撫でて
さえずる命と 
眠る命を
等しく 愛しく 
撫でてゆく


蜂蜜色の月が 
屋根の獅子を照らす
波間に揺れる星は
 青く光る夜光虫
影を追いかけて
 港へゆけば
三線が聞こえる
 六月の島
照らす 照らす
 月は照らす
水面に道を描き
高鳴る命と 
儚い命を
等しく 愛しく
 照らしゆく



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