タイ農村滞在プログラム
(ワークショップ:現在は実施しておりません)

SANY0146

チャイヤプーム県 ワンケー村(2002年)

   途上国の開発に興味を持つ方々が、まず知りたくなるのは、現実に途上国の普通の人々が何を考え、何を希望し、どんな暮らしをしているのか、ということです。これらのことは、通常の観光旅行をしても、なかなか窺い知ることができません。一方で、これらのことについての実感がないまま、ある種の先入観だけでもって、途上国と関わったり、開発の是非などについて論じたりすることは、底の浅いものになりがちであると考えます。

   RASAのワークショップは、途上国の普通の人の「顔」を見つけるためのプログラムです。全ての参加者が、約2週間、タイの農村に滞在することを原則にしました。この間の村での過ごし方は全く自由で、参加者は、片言のタイ語と辞書を頼りに、滞在先の家族や村人と会話することになります。お互いが理解し合おうと取り組む過程で、分かり合えるところもあれば、分かり合えないでしまうところもあります。しかし、その努力の中から、その人なりの開発観、途上国観、貧困観などを見い出していただきたい、という趣旨で行われました。

  ワークショップは、毎年夏休み、春休みの時期に3週間、実費で行いました。参加者は、事前にRASAが行う、タイやタイ語、および開発一般についての勉強会に参加することが必要です。多くの場合、帰国後、報告会を開いたり、報告書を作成したりして、得た体験を整理するとともに、外に向かって発信しました。

 2000年代に実施したワークショップは、チャイヤプーム県のスカトー寺のプラユキ・ナラテボー(ユキ・ナラテボー師)にお世話になり、スカトー寺の檀家の方々のお宅に日本人の若者がホームステイする形で行われました。プラユキ・ナラテボーの著書で、RASAワークショップについても触れられています。

プラユキ・ナラテボー『「気づきの瞑想」を生きる―タイで出家した日本人僧の物語』佼成出版社 2009

プラユキ・ナラテボー『苦しまなくて、いいんだよ。』PHP研究所 2011

 今現在は、ワークショップを実施しておりませんが、ワークショップはRASAを生んだ事業であると言えます。

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