最近、うなされる回数が増えてきたような気がする。
それも、天竺に近付くにつれて・・・だ・・・・。



「うぐっ・・・・やめ・・・・・ろ・・・・・俺は・・・・・・」


「・・・・くう・・・・・・・ごく・・・う・・・・」


誰だ?誰かの声がする・・・・・・凄く聴き慣れた声だ・・・・・
俺を呼ぶのは誰だ・・・・・・?
うっすらと白いもやが人の顔になっていく。



「・・・大・・・・丈夫・・・・・ですか?悟空!!」


「はっ!!!」


俺は勢いよく起き上がって、白いもやの正体をじっと見つめる。


「・・・玄・・・・・・奘・・・?」


「悟空っほっやっと目が覚めましたね?大丈夫ですか?凄くうなされてたようですが」


「あっ・・・・ああ、悪い・・・・ちょっとな・・・・・嫌な夢を見ただけだ」


「嫌な夢・・・・ですか?」


「・・・・・・・お前が気にする事はねえ」


「ですが・・・・この前の夜もうなされて・・・・・いえ、何でもありません」



玄奘が言おうとした続きが気になったが、今はこいつの顔が見れてどこかほっとして
いる俺がいる。
こういうの・・・・ガラじゃねーんだけどな。


「玄奘、ちょっとだけいいか?」


「え?どうかしましー」


俺は玄奘の返事も待たずに、抱きしめた。


「悟っ悟空!?なっ何をっ」


「いいから、黙ってろ・・・・・・少しだけこうさせてくれ」



「・・・・悟空・・・・・いつか、ぐっすり眠れる日がくると良いですね」


ぐっすりか・・・・・ふっお前らしいな。
その日がくる時には、お前は俺の側にいるのか?
暖かいな・・・・。
ふいに、玄奘が俺の頭を撫でる。


「・・・・おい、子供か俺は」


「ふふっそうですね・・・・大きな子供です、悟空は」


「あのな〜・・・・・はあ、まぁいいけどよ」


ったく、こーいうのも悪くねーけどな。




2009,9,16 いつの間にかポロッと出ました、と言うかあのシーン
がネタです、私にしては早い方です、悟空×玄奘が好きです(分かってるから)

救いの声