「美味しいですか?レイシェンさん」

「ああ、腕を上げたな藍澄」



今日は、レイシェンさんのお仕事がお休みで2人で久々に、食後の
ティータイムを楽しんでいる。
久々と言ってもお休みの日にはレイシェンさんは、必ず私との時間を過ごしてくれている。
結婚前も結婚後もそれは変わらない。
飲み物は、彼の故郷の中国茶である。
私が、直々にレイシェンさんに教わって今に至る。



私が、幸せだなーと噛み締めながらじっとレイシェンさんの顔を見ていると。


「・・・・・ふっ」


「えっ?どうしたんですか?レイシェンさん、急に笑って」


「いや・・・・・少し思い出していた」


「?」


「和平への道が開けた後、俺がSGで何とかエリュシオンに帰って来た後、
 藍澄が俺に抱き付いてきたのを」


「うっ・・・だって!あっ当たり前じゃないですか!音信が途絶えた後、凄く不安で心配で!」


本当に、あの時は心臓が止まるかと思った。
無事に帰還した時は無我夢中で私は他のクルーにも目も暮れず
レイシェンさんに抱き付いていた。


レイシェンさんは少しだけ答えてくれたけど、あの後意識を失ってしまったのだ。


「分かっている、あの時は藍澄に心配をかけた事を・・・それに」


「?レイシェンさん?」


「直接言いたかった・・・お前に・・・愛していると」


「レイシェンさん・・・・・」


みるみるうちに私の顔が赤くなっていくのを感じる。


相変わらず言葉少ないレイシェンさんだけど、私はそれも含めて孤独だった時もすべて
全力で愛しいと思える。
言葉少なくてもその一言が私にとっての貴重な時間なのだ。



「レイシェンさん・・・・・私は今、凄く幸せです」

「・・・俺もだ藍澄」




2009,6,15 小説堪能するだけで良かったのにやっぱり書きたくなった
ので書いてしまいました、短いですがレイシェンへの愛は増大です!

掛けがえのない時間