最近、俺は香穂子に避けられているような気がする。
理由は分かる。
俺が初めて香穂子にウィーンの話をしてからだ。
彼女なら分かってくれると思ったんだが・・・・。
「ふぅ・・・このままではダメだ」
何とかして二人で話をしなければ・・・。
こんな形のまま離れるのは・・・。
俺は、香穂子のクラスの女子に頼んで何とか香穂子を屋上へと呼び出して
もらった。
やっぱり、香穂子の様子はいつもより元気がない、俺とも目を合わせようとしない。
困っている?とも言える。
だが、俺たちは付き合っている、何の遠慮もいらない。
「香穂子・・・この前の話で君が俺を避けているのはやはり、俺がウィーンに行く
のが気にいらなー」
「違うの!!」
「え?」
香穂子の大きな声に俺は少し驚いた。
「えっと・・・蓮君がウィーンに行くのが嫌なんじゃなくて・・・少しだけ気持ちの整理
がしたくて・・・」
「気持ちの整理?」
「だって・・・急だったから・・・でも私は蓮君の夢を壊したくない。
例え離れ離れになっても、私にはこの人しかいない、蓮君しかいないから・・・
だから、応援してる」
「香穂子・・・」
ああ・・・やはり俺は君を好きになって良かった。
俺はそっと香穂子を抱きしめる。
少し震えている?泣いているのか・・・・。
俺は香穂子の顔を隠すように愛しく強く抱きしめた。
「俺にも君しかいない、離れ離れになっても君への想いは変わらない。
忘れないでほしい、いつでも君の事を想っている事を
・・・今日は帰りにいつもの喫茶店に寄って行こうか」
「・・・うん」
何日ぶりだろう?ようやく、君の笑顔が見れたような気がする。
離れても、心は常に香穂子、君と一緒だ。
少しだけ書いて見ました、短いけど。
ってか私がショックだってーの(笑)2008,5,9
君しかいない