正様ルートでの小話








クリスマスが過ぎて、年末が近付くにつれ宮ノ社銀行は今日も慌しくしている。


「ふぅ・・・・今日も忙しくなりそうだ・・・帰りは遅くなるか」


最近はアイツの顔がチラつく・・・・・・・
使用人は皆、ゴミだと思っていたんだがな・・・・はる、アイツは使用人なのだ。


「頭取、ポケットから何か落ちましたよ」


「!!!」


「手編みの・・・手袋ですか?」


「言うな!何でもない!忘れろ!」


「?はぁ分かりました、あの書類こちらに置いときますね」


焦った正を初めて見たのか部下は早々と部屋から出て行った。


クリスマスにはるからもらったプレゼントを眺めて見る。


「しかし・・・・アイツは趣味が悪すぎる、男に苺の柄はないだろう・・・林檎はもっと嫌
 だがな・・・・・・・」


所詮、私とはるは主と使用人なのだ・・・・それ以下でもそれ以上でもない。
この、一線を越えてはならない・・・・・・
宮ノ社家の長男として絶対にだ。




一方
宮ノ社家の使用人宿舎の廊下にて


「ええーーーーーー!?」

「たったえちゃん、声が大きいよ」


「あんた、正様にクリスマスプレゼントを渡したの!?よっよく受け取ってもらえたわね」


「私もビックリ・・・・・でも正様には喜んでもらえたと思う」


「・・・・・きっとゴミ箱にポイされてるわよ」


「え!たえちゃん、それ酷い〜」




2010,7,18 とりあえず今は超短話で。
正様にやられた〜。