いま、地球温暖化が進んでいるが、その原因は大気中のCO2などの温室効果ガス濃度の上昇により、地球表面から宇宙へ放射される赤外線によりそれらのガスが暖められ、あたかも温室のような状況になる。

 図1は過去50年間の化石燃料の排気から生じた大気中のCO2濃度の増加を表している。(注1)
 産業革命以前は280ppm程度、第二次大戦後は310ppm程度であった濃度が、ここ60年間に380ppm程度に増加し、その増加の割合が加速度的に上昇していることがわかる。

 図2は文部科学省・気象庁・環境省が発表している温暖化の観測と予想気温である。100年の間に約0.75℃全世界の平均気温が上昇していますが、特に近年は10年間で0.2℃の割合で急上昇している。

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第四次報告によると、地球の平均気温の推移を、太陽活動や火山噴火などの自然要因のみによるものと観測結果とを図3に比較して公表している。これよりCO2など温室効果ガスによる気温の上昇が大きな要因であると云える。

 更に、海洋の温度変化との関連も重要視されている。(注4)

 IPCC報告書は、21世紀末には、環境保全と経済の発展が全世界で両立する社会となっても約1.8℃(1.1-2.9℃)上昇するし、化石エネルギーを重視し続けて高い経済成長を続けた社会では約4℃(2.4-6.4℃)上昇するという。

 その結果、水資源、生態系、食料生産、暴風雨と洪水被害、健康への影響などが既に現れはじめているし、その程度は予測し難いものであろう。

 これらを防止する対策として、CO2削減が先進工業国責任と開発途上国の協力により、全世界は今、その選択を迫られている。

 我が国は温暖化防止に向けて、技術的にも経済的にも果たすべき役割は大きい。

注1 四国経済産業局「エネルギーことコト事2002」
注2 気象庁「世界と日本の平均気温」2008.2
注3 IPCC第四次報告
注4 「海から見た地球温暖化」光文社

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