1)我が太陽発電の発展経緯と現状:
 我が国に、初めて個人住宅用太陽光発電所が設置されたのは平成6年(1994年)である。当時の通産省の「住宅用太陽光発電導入基盤整備事業(太陽光発電設置費補助)」が契機となり、その後、設置費補助が継続した平成17年まで、我が国の太陽光発電設置数は伸び続けたが、平成18年度以降は停滞している。  平成17年(2005年)までの累計設置数は、NEF(新エネルギー財団)の資料によると、93万1575kw、28万8735件(3.2kw/件)となっている。(但し46都道府県数で割ると、6277件/県となり、非常に少ない)  我が国の住宅用太陽光発電が進展したもう一つの大きな理由は、電事連(国内電力10社)が自主的に導入制定してくれた「余剰電力購入制度」(平成4年:住宅用太陽光発電を対象に、電力会社の販売価格と同じ価格で、電力会社が太陽光発電の余剰電力を購入するという制度)に負うところが実に大きい。設置費補助と余剰電力購入制度が両輪となって進んできたのである。  しかし、平成20年(2008年)現在、我が国の住宅用太陽光発電所の設置は遅々として進んでいない。経産省は長らく「日本は世界一の太陽光発電国」と自慢してきたが、平成18年には早くもドイツに追い抜かれ、その後どんどん差をつけられている。  この後退の最大の理由は、経産省が「太陽光発電設置費補助制度」を「当初の事業計画の目的(40万円/kwの設置費レベル)を達成した」として、平成17年度(この年度は僅かに2万円/kwの設置費補助)を最後に打ち切ったことが挙げられる。市場の設置費が「40万円/kwに達した」という経産省の報告は、大きな虚偽であり、その後(平成18年以降)の経産省設置費補助事業(三相太陽光発電の10kw以上を対象とした設置費補助制度、設置費の1/2〜1/3を補助)で設定している設置費標準価格68万円/kw(平成20年度)を見ても、いかにデタラメな報告数値を根拠にしていたかが判る。経産省が、何故、住宅用太陽光発電の設置費補助を打ち切ったのか、非常に疑問の残る措置である。国としては、別の省庁(例えば環境省)が主体となって、新たな目標を設定して、再スタートさせる必要がある。 一方、電事連が自主的に導入してくれた「余剰電力購入制度」は、平成20年度現在も継続しているように見え、住宅用太陽光発電の設置基盤として大きな役割を果たしているが、その存在と継続の根拠は、電力10社の経営方針により、変更される可能性があり極めて不安定で脆弱な状況にある。 ドイツが太陽光発電の固定価格買取制度(70円/kwh*20年間の買取保証を電力事業者に義務化した制度)で、民間の投資をどんどん促進させて、現在も大きく伸び続けている姿は、非常に参考になる。世界の多くの国が、固定価格買取制度を導入させて、成功している。我が国も、太陽光発電の発展基盤として、必ず導入していくべき政策である。

 2)太陽光発電の温暖化ガス削減の役割:
 太陽光発電の素晴らしさは、燃料費ゼロ・温暖化ガス発生ゼロ・昼時間帯のみ発電・高効率発電(昼間12時間稼働として約24%)ということである。その設備は構造が簡単で、故障は殆どゼロに近く、メンテも殆どゼロに近い。必要とする日照面積は、1軒の家の屋根面積が1軒の家の電力消費量に相当する大きさで間に合うので、小型で身の程サイズと言うことが出来る。個人家庭にとっては理想的な発電設備と言える。欠点は設置費が高い(又は太陽光発電の売電単価が安すぎる)、晴れ・曇り・雨で昼間発電量が変動する(電力会社に影響・個人家庭には影響なし)と言うことである。 燃料費ゼロ(3kw設備で原油806リットル/年の節減に相当)、温暖化ガス発生ゼロ(3kw設備で2300kg/年の削減)という効果は、最終的には日本という国家の効果に集約される。個人家庭が投資して、自宅の電気代削減を目指し、地球環境に寄与する満足感を得られるが、集約した総合効果は国家統計に表れるので、国家が個人住宅用太陽光発電に設置費補助を行うことは合理的である。環境省は地球温暖化対策の主要政策の一つとして、設置費補助政策を展開すべきである。

 3)太陽光発電の21世紀における役割:
 地球上に無尽蔵に降り注ぐ太陽光エネルギーは21世紀の主要エネルギーである。我が国に於いても、国土面積(37万平方km)の0.27%を太陽光発電に振り向ければ、1億kwの太陽光発電(例えば、10kw*1千万ヶ所)を設置することが出来る。3億kwなら国土面積の0.81%が必要となる。我が国電力10社の発電能力は約1億9千万kwなので、昼時間に日本全国が晴れの時は、1億kwの太陽光発電所は昼のピーク時間帯のかなりの電力量(半分位?)をまかなうのではあるまいか。その分、石油・石炭・ガスの発電用化石燃料は削減出来ることになる。1億kw(10kw*1千万ヶ所)にもなると、屋根面だけでは日照面積が不足するので、農地・原野・山林などの日照面積や、道路・河川・海岸線などの日照面積も利用する必要がある。配電網に近い太陽光発電所としては休耕農地や未利用農地、道路沿いの土地などが有望と思われる。農地などを利用するとした場合は、太陽電池パネルの下面積を他の用途に利用する等の工夫が重要になる。近い将来、電気自動車が実用化されれば、太陽光発電の電気は、電気自動車にもどんどん利用される。我が国は配電網が高度に発達しているので、太陽光発電の利用効果が高い国であり、このインフラは国としても大いに活用すべきである。近い将来、太陽光発電は主要エネルギー源の一つとなるであろう。

 4) 太陽光発電者の立場(連携が必要):
 現在(平成20年度)のところ、我が国の太陽光発電所は1軒・1軒の単位が平均4kw程度と小規模であり、三相発電の太陽光発電所と合わせて集計しても、全国で135万kw程度の規模であり、まだまだ絶対量は少ない。個人住宅の太陽光発電所は電力会社と1対1の電力受給契約書を交わし、「電力会社線に系統連系して、太陽光発電の余剰電力を電力会社に買い取ってもらう形で、電力会社に電気を売っている」のである。「巨象」のような電力会社と「蟻んこ」のような個人太陽光発電所は、「余剰電力購入制度」に基づいて「買い電・売り電」の行為を毎月電力会社の事務管理行為を頼りに行っている。この姿は一見公平な取引の様に見えるが、実は圧倒的に電力会社の支配権の下に行われている。仮に「電力会社が余剰電力購入制度を廃止し、今後は従来の60%の価格でなければ、購入しない」と一方的に宣言した場合、殆ど総ての個人住宅太陽光発電者は従わざるを得ないのである。「電力会社が、今後太陽光発電の系統連系を受付中止する」と宣言したとき、新たな個人住宅太陽光発電所は1ヶ所も出来なくなってしまう。このような恐れは現実に形を変えて出現している。経産省・エネ庁はRPS法(新エネ特措法)を、「電力会社に自然エネルギー発電の購入を義務付け、よって自然エネルギー発電を育成する」と称して、平成15年4月に施行した。そのとき運用細則をエネ庁と電事連の両者で取り決めし、自然エネ発電者を除外した。その後の法施行の実態で判明したことは、義務量があまりにも低い為に、北海道電力と東北電力は風力発電を購入する必要がないということになり、風力発電の新規導入計画200万kw以上が宙に浮いてしまった。同時に細則で電力会社の自然エネ購入価格を上限値11円/kwhと文書化したため、これを根拠に風力発電のその後の価格はなんと2〜6円/kwhと採算ベースの12円/kwhを遙かに下回る異常事態になってしまった。これは今も続いている。太陽光発電では、設備認定代行申請という制度が導入され、代行申請を拒否した太陽光発電者が使用電気代は引き落とされながら、電力会社が振り込むべき電気代(3年以上280万円2ヶ所分、四国電力)を未払いされているという異常事態が今も続いている。エネ庁は当事者問題と放置している。この事例は、自然エネルギー発電者が、法的に極めて弱い立場に立たされていることを如実に物語っている。 太陽光発電は非常に素晴らしい設備であり、多くの日本人は価格が安くなれば(又は売電価格が充分高ければ)必ず実施する設備なのである。しかし、今までに実施した方々は「身銭を切って、長期にわたり償却出来ないことを承知の上で、実施した」のであるが、今までの導入条件が崩れ、新たな負担が発生する恐れが出てくるとすれば、実に由々しき事態であると言える。太陽光発電者は結束して、太陽光発電者の利益を守らねばならない。更に進んでは、今後新規に参入してくる太陽光発電者の導入条件が、確としてよりよき条件になるよう、団結して進んで行かねばならないのである。経産省・エネ庁は閣議決定目標の2010年太陽光発電500万kwを完全に放擲して何の努力もしていない。
 我が国には、自然エネルギー発電を育成強化する法律・自然エネルギー発電者を確実に守り育てる法律が全く存在しないのである。我々太陽光発電者と今後の太陽光発電者は、経済的に見合う太陽光発電設置条件を新たに作り出すべく、要求を国会議員と関係省庁に提言していかねばならない。その為の核となるのが「太陽光発電の会」なのである。  よろしくご理解・ご支援・ご協力をお願い致します。      以上



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 設立の趣旨 

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個人太陽光発電者・太陽光発電設置者そして これから太陽光発電を
設置しようとする方は、太陽光発電が今後ますます発展するよう、
一致団結して、太陽光発電者の利益を確保して行かねばならない。