つい二.三日前ぐらいだったと思います。
新聞やテレビである情報公開について報じられていました。
それは自殺した娘が相談所でカウンセリングを受けた内容を両親が公開を求めたところ黒塗りで公開されたというものでした。
そしてそのことについて両親は真実を求めてきちんと公開するよう求めていくといいた内容でした。
さてこの件を最初に聞いた時、おいおい、こりゃあ変じゃないか?と思いました。
カウンセリングで得た情報には守秘義務が存在します。
医者や弁護士・警察官や裁判官等と同じく仕事上知り得た情報は一切非公開が原則のはず。
私に言わせればこの市はよくやったと思います。
これが学校等のいじめに関する調査とかいうなら話は別ですが、愚民に迎合することなく、正しい判断を下したのです。
けして文句を付けられる術はありません。
それは両親の気持ちも分からないことはありません。
娘が自殺したのにその原因がはっきりしていないのですから。
しかしその女の子は両親には相談しなかったのです。
両親なんか役に立たないと思ったのか心配を掛けまいと思ったのか。
そのどちらかは当事者ではない私にはしるべきもありません。
しかし女の子が相談しなかったということはそれは両親の知るべき情報ではないことになります。
ですから自殺した少女の両親はこの件に関して言えば諦めるべきだと思います。
世の中、情報公開が叫ばれていますが無制限の情報公開というわけではありません。
軍事機密や外交機密にプライバシーなどなど。
いくら知る権利が存在しているとは言え、それが適用されない状況があるんだということを知っておいた方が良いと私は思います。
2000.12.14