ドルファン騎士団の戦力について

 

 

 さてヴァルファバラハリアンの戦力の考察をおこなったので今度はドルファン騎士団、その実力について考察しようと思います。

 

 さてゲーム中、プレイヤーの反感を買いまくり、腐りきって連戦連敗のイメージのある騎士団ですが果たして本当にそんなに弱いのでしょうか?

殆どデータがないのでどれだけやれるかは分かりませんが何とかやってみようと思います。

 

 ではゲーム中での勝敗成績をまず比較してみましょう。

するとドルファン騎士団:ヴァルファバラハリアン=4:1。

ゲーム中のイメージとは異なり騎士団の方が圧倒的に勝っています。

しかもヴァルファバラハリアンが勝てたのは初戦のイリハ会戦のみ。

あとは常に戦略的敗北を重ねていきます。

成績だけみるととても騎士団が弱いとは言えません。

ではなぜ弱いという感じを受けていたのでしょうか?

 

 それはゲーム中、しきりに騎士団の腐敗という言葉が現れたからではないでしょうか。

ところが面白い話が存在します。

それは騎士団の腐敗とは精神的なものであって、むしろ戦闘力そのものは上がっているということです。

本来の騎士道とは弱きを助けて強きをくじくというものです。

これがいかに困難なことかは日常生活を送っているだけで実感できると思います。

しかしその逆はきわめて簡単。

社会はこの弱者を虐げることで成り立っているといっても過言ではないですからね。

そんな訳で騎士団の腐敗というのは戦術的には極めて妥当な行動を取るようになるということです。

用は騎士の傭兵化といったところでしょう。

弱い者を集中攻撃、これほど卑怯な手はありませんが命を張っている者から見ればそれのどこが悪いということになるでしょう。

そんな訳で騎士団の腐敗というファクターは騎士団の戦力強化にはつながっても弱体化にはなりそうもありません。

 

 それでは騎士団の弱いとされる理由はどこにあるのでしょうか?

これから騎士団の編成から考察する事にします。

 

 ドルファン騎士団はゲーム中のウィクリートピックスから合計8個大隊は存在することが確認出来ます。

すると騎士団とはおよそ一個師団ぐらい、約一万人ほどの人員がいると推測できます。

理由は一個大隊が1000人ほど、それが八個ですから8000人。

さらに事務や留守・経理や人事・補給等を行う人員が数千人ほどいると見なせるからです。

 さてこの一個大隊の内訳はどうなっているのでしょうか?

ここでは主に二つの考え方が出来ます。

1.騎士が1000人。

2.騎士+従者・小姓等の合計が1000人。

 

 1についてですがもし騎士が1000人とするとそれに付随する従者.小姓等はおよそ10倍つくとして合計一万人。

これではヴァルファバラハリアンに全く勝ち目は存在しません。

 2についてならば現在の軍制と同じですから騎士(将校・下士官)が数十人から百人ほど。

それにつく兵が900人前後とまあ運用上バランスの数になるわけです。

 

 そういうわけでドルファン騎士団の構成は2案が妥当であると思われます。

 

 さて、今までドルファン騎士団の構成についてから考察してきましたがこれでは騎士団の強さ・弱さについは分かりませんでした。

そこで今度は騎士そのものについて考察しようと思います。

 

 さて騎士とはなんでしょうか。

現在では単なる称号に成り下がっていますが元々は軍人でした。

その軍人が幾多の戦争で功績をあげ、地位を高めていった結果、騎士とは貴族と同義になったのです。

とはいえ騎士が貴族ではありますが、貴族が全て騎士というわけではありませんが。

 それ故に騎士とは大抵の場合、主人に仕え、封土を貰い、その収入によって家を維持するわけです。

ですから貰っている封土次第で収入に大きな差が発生します。

それが高級騎士と貧乏騎士の差ということになるわけです。

前者の例がピクシス・エリータス家等の旧家の人間、後者がソフィアの家ということになるでしょう。

しかしどちらも同じ騎士は騎士。

戦術的ユニットとしては全く同じなわけです。

しかし金を持っていれば大軍を動かすことが可能ですがそうでなければ自分一人が精一杯のはず。

騎士団というのは騎士一人平均10人前後の従者・小姓等がついていたとしてもその実態は100人の部下を引き連れた騎士も、従者一人の騎士も一個の独立した戦術ユニットになるわけです。

これがいかに非合理的かはみなさんもすぐに分かると思います。

そんな訳で騎士団は人数の割には弱い、その理由が分かったと思います。

つまり圧倒的な少数戦力の集まりというわけですな。

それ故に実際、騎士という制度は戦争技術が進むに連れて消滅していったのでしょう。

 

 つまり結論としてはドルファンの騎士団が弱いのではなく、時代にそぐわない組織であったが故にドルファン騎士団は弱体化しているように見えたのでしょう。

たぶんゲーム終了後、二三十年後には騎士団は逐次消滅していき、ハンガリアのような国民軍へと変化していくのでしょう。

 

 

あとがき

なんだかドルファン騎士団についての考察っぽくなくなってしまいました。

まるで西洋史の授業で提出するレポートみたい。

自分では前二作に比べるといまいちという気がするんですがどうでしょう?

変だなとでも思ったら掲示板やメールでどこそこが変とご指摘ください。

改良するのはやぶさかではありませんから。

 

2000.12.05 


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