もしも彼女がアレだったら〜日露戦争編




◆水瀬名雪の場合

 

 ドォォォーン  ドォォォーン ドォォォーン ドォォォーン

 

 「うにゅ? 今日は妙に大砲の音がするけどなんかやっているの?」

「……ただいま総攻撃中なのですが」

「どおりでにぎやかだとおもったんだぉ〜。それにしても大砲のリズミカルな音が心地良いんだぉ〜。

というわけでわたしまた寝るね」

 クゥ〜 クゥ〜

 「さすがに水瀬元帥、肝っ玉が太いな」

「ああ、俺ならとてもこんな状況では寝られんよ。よほど勝利に自信があるのだな」

「頼もしい上官だ」

 しかし実体はただ眠いだけの水瀬名雪満州軍総司令官なのであった(笑)。

 

 ◆美坂栞の場合

 パクパクパク

「……美坂少尉殿、アイスのお味はいかがで?」

「アイスクリームですか? もちろん最高ですよ♪」

「…そうですか……」

「あっ、もしかして欲しかったですか? 少しならわけてあげますよ」

「い、いいえ!! 謹んで遠慮させていただきます」

 氷点下30度以下の寒さでウォッカを飲んでいる部下の前で美坂栞少尉はバニラアイスを食べ続けるのであった(笑)。

 

 ◆川澄舞の場合

「君の名前は?」

「…私はロスケを討つものだから」

 そう言って川澄舞少尉は軍刀片手に部下共々旅順要塞へと突撃していった。

 

 ◆沢渡真琴の場合

日露戦争をさかのぼることおよそ10年前の1895年のこと

『露・独・仏「三国干渉」により大日本帝国、遼東半島を放棄』

 

「あう〜っ、許さないから〜!!」

 

 ◆月宮あゆの場合

旅順要塞にて

「くそっ、月宮バカ大将め!! 俺たち兵隊の命をなんだと思っていやがるんだ!!」

「おうよ。この恨み、絶対に忘れないぜ!! 一生呪ってやる」

「弾はいつも前から飛んでくるとは限らないんだぞ!!」

 
「うぐぅ、ボクのこと忘れてください」

 無能な月宮あゆ第三軍司令官はそう願うのであった(笑)。

 

 ◆美坂香里の場合

1904年5月27日  14時5分 連合艦隊旗艦三笠艦上にて

  「取舵一杯!! 敵前大回頭よ!!!」

「ちょ、長官。本気ですか!? 本当に敵前回頭するんですか?」

「言葉通りよ」

 かくして丁字ターンは行われ、日本海海戦は帝国海軍の勝利に終わった。

 

 ◆倉田佐祐理の場合

 「倉田中将!! 敵の騎兵が突撃してきます!!」

「あははは〜っ、アル中のロスケが佐祐理の陣地を抜こうなんて甘いんですよ〜」

 ガガガガガガガガガガガガガガッ

 「あ〜、すっきりしました。やはり機関銃をぶっ放すのは快感ですね♪」

 ホチキス機関銃を相棒に佐祐理さんは首山堡の戦いを勝ち残ったのであった(笑い)。

 

◆天野美汐の場合

『第2艦隊、またまたウラジオストック艦隊をとり逃す』

 

 「第2艦隊司令官は国賊だ!!」

「あいつは露探に違いないぞ!!」

「無能な第二艦隊司令官は辞めろ!!!」

「お前なんか切腹しちまえ!!」


「そんな酷なことはないでしょう」

思わずそう言いたくなる天野美汐第二艦隊司令官だった。

 

 ◆水瀬秋子さんの場合

 「あの〜すいません。我が大日本帝国と露西亜の戦争の調停をやっていただけないでしょうか?」

「了承(一秒)」

かくして日露戦争は終結した。


あとがき

いただいた「もしもあの場面で・・・・・ みずいろ&パシスト編」のお返しです。
よろしかったら受け取ってください。いらなければ返品も受け付けますので。
なお一部に不穏当な差別用語(ロスケの事)があることをお詫び申し上げます(笑)。
                                                      二束三文


もういっちょあとがき
この作品はあの「かの国の守護者」の作者さんであるフランク疾風さんのHP特志幼年学校カノ国分校にいただいたSSのお返しに送らせていただいた作品です。
全ヒロイン9人分がみっちり詰まった豪華版で……これいつもなら9作品分です。
残りのネタどうしよう?


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