Leadtek K7NCR18DLM使用記
2003年8月30日夜
2ちゃんねるの自作版@遊べるAMD系Micro/FlexATX総合スレPart3に以下のような書き込みがありました
>582 名前:578 投稿日:03/08/30 23:02 Tj9IxngF
>K7NCR18DLM 倍率 ○ 電圧 ○ PAL穴あり PAL無改造 ○
>
>FSB Frequency 100MHz - 300MHz 1MHz刻み
>MEM Frequency 50% - 200%
>倍率 x3 - x24
>Vcore 1.100v - 1.850v 0.025v刻み
>
>内蔵VGAないからデュアルチャンネルに拘る必要なし。。
>ハードウェアモニターはあてにならない。BIOSupdate待ち。
>別途温度計を導入すれば無問題。
>SPDIF OUT プラケット同封。
>個人的にはPAL+Vcore下げができる時点でM7NCG400はイラネ。
私はその前にM7NCG rev.1.4を使用していましたがこれがFSB200が安定しない(サポート外)、妙に不安定、
PALが載らない等々、重大ではないですが細かいところが気にならなかったんですよ
そんなわけで私はこれを見て思わず「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」(←半角カナですいません)なわけですよ
で就職活動で東京に出たこともあり9月1日、K7NCR18DLMを購入したのです
付属品
M7NCG rev.1.4と比べると付属品がやや乏しいですがまあ普通といえば普通です
M/B外観
PAL穴・AGP付きな上にノースチップはファンレスです
CPUソケット周辺
しっかりと開いたPAL穴
Socket周辺にコンデンサー等邪魔になるものもありません
ノースチップ周辺
nVIDIAnForce2MCPの文字がはっきり読み取れますね
I/Oインターフェイス周辺
オンボードのグラフィックが無いので一カ所ぽっかり穴が開いてますね
M/Bアップ
基盤のシルク印刷は
LR593Aにチェック
LR59311/59631 PCB REV.G
ASSY REV.B
になってます。
CPUクーラーを取り付けたところ
FalconRock-TP(ファンはRDM8025Sに換装済み)を取り付けた様子
コンデンサーとはかなり間が開いてます
ちなみにファンに付いた茶色い物質は接着剤です
BIOS
FSB設定
これですとFSBが100〜200までしか表示されていませんが弄くれば100〜300までやれます
私はメモリが追いつかないのでやりませんけどね
倍率変換
×3〜×24までBIOS上では行けます
13倍の壁は存在しないみたいですね
Vcore
Vcoreは1.100V〜1.850VまでBIOS上では行けます
M7NCG rev1.4は1.300Vまでしか下げられませんからDLMの方が勝っていますね
使用感
(1)nForce2の特徴の一つであるデュアルチャンネルの欠如問題
DLMはnForce2M/Bでありながらデュアルチャンネルができませんので結構マイナスかなと思っていたのですが
ところがどっこい、何の問題もありませんでした
確かにSuperPi等ベンチ上ではわずかばかりのスコアの差が見受けられます
しかし体感するほどの差ではない……まあDLMはオンボードグラフィックを備えていませんからね
デュアルチャンネルの存在意義はオンボードグラフィック使用時のもっさり感を解消するためのものだそうですからね
オンボードグラフィックを原則使用せず、AGPのビデオカード派の私にはむしろデュアルチャンネルが無くなったことによる
安定性の方が私はうれしかったですからね
(2)ハードウェアモニターの誤表示
DLMの第一報から判明していましたがこのDLMのハードウェアモニターの表示はでたらめです
付属ソフトの「Speed Gear」ではまともに表示されません
Vcoreの表示、空欄でしょ
「Sandra Max」ですとVcore3.36Vとか信じられない数字が出ます…これだとCPUの消費電力が137W……あり得ないって
(3)Vcore下げ1.450Vの壁問題
私がDLMを購入したのはとにかくVcoreを下げられるだけ下げたかったから
M7NCG rev1.4の下限は1.300V……1.100Vまで下げられるDLMの方がずっと良い
そこで購入後、まず定格で動かした後、速やかに低電圧駆動すべく電圧を下げました
そしてそこでこのM/B最大の問題点が明らかになったのです
↓は私が購入当時に記録した日記から抜粋したものです
9月1日の日記より
ところがこれが食わせ物でして。 どういう訳だかVcore1.450V以下に落とせない…。 1.475Vまでは正常に立ち上がるんですが1.450V以降はBIOSすら立ち上がらないのよ。 他にも×3が正常に立ち上がらなかったし…。 初期不良なのかな? それともBIOSがまだ対応していないのだろうか? とりあえず代理店にメールして尋ねてみるとしますか。 |
↑に書いたようにとりあえず代理店である株式会社アスクに2003年9月2日メールを送りました
↓は送ったメールの文面です
問題についての説明および再現手順 問題:Vcoreを1.475V未満にするとBIOSが起動しない 再現手順: (1)FSBを初期状態のまま(FSB100×11)Vcoreを0.025Vずつ下げても1.475V未満になるとBIOSが起動しない (2)FSBを133(FSB133×11)にしてVcoreを0.025Vずつ下げても1.475V未満になるとBIOSが起動しない (3)FSBを166に、倍率を5(FSB166×5)にしてVcoreを0.025Vずつ下げても1.475V未満になるとBIOSが起動しない (4)FSBを200に、倍率を5(FSB200×5)にしてVcoreを0.025Vずつ下げても1.475V未満になるとBIOSが起動しない (5)そのほかにAthlon4 900MHzをFSB100、倍率9、電圧1.400Vの定格にしてもBIOSが起動しない すべての状況においてVcore1.475Vまでは問題ありませんが、Vcore1.475V未満にするとBIOSが起動しなくなります。 ちなみにCPU・メモリ・その他すべてIwill K7S3-NにてFSB200×7.5×1.100Vが、またBIOSTAR M7NCG rev1.4にて FSB166×6.5×1.300Vで動作していましたのでこれらが原因とは考えにくいです。 現在は仕方がないのでFSB200×5×1.475Vで動かしていますが付属ソフトの「Speed Gear」でVcoreが全く表示されません。 また参考としてSiSoftware Sandra Standard というソフトではVcoreが3.36Vと考えられない数字が表示されます。 どうもVcore周りがかなり挙動不審なのですが…。 Micro-ATXで低電圧駆動を、と思い購入したのでこの症状は非常に困ります。 何をどうしたらいいのか対処法の方、よろしくお願いします。 |
返事は来ませんでした……
そこで私と同じように低電圧駆動目当てでDLMを買う人がでないよう、自作板@Leadtekスレに書き込みました
>944 :Socket774 [sage] :03/09/05 16:39 ID:OF31sHip
>>936
>うちのK7NCR18DLMでもVcoreを1.45V以下は出来ない
>CPUは2500+23週もの
>他のM/BでFSB200×7×1.1Vで動いていたからCPUの問題ではないと思う
その後同様な書き込みがあり、この問題は私の環境だけで起こるものでは無く、M/B固有の問題点と判明
BIOSの更新による正常動作を期待しつつDLMは今もなお動作中です
(一度新BIOSが出ましたがそれでは解消されませんでした)
まとめ
個人的にはこのK7NCR18DLM、今のところはオーバークロック向けM/Bになりますね
FSB200正式サポート・PAL穴付き・Vcore渇入れ可がそれを示しています
もっとも私は低電圧駆動するつもりで購入したんですが……
とはいえDLMは抜群の安定性ですからね…M7NCGに戻せないのですよ
ですから BIOSの更新による正常動作を期待しつつ(たぶん無いだろうな〜)DLMをサブマシンとして使用していく予定です
(一度新BIOSが出ましたがそれでは解消されませんでした)
K7NCR18DLM、Vcore1.450Vの壁突破
玄人志向のSocketA用下駄、PK-OCK74をVcore1.100V用に加工。
K7NCR18DLMに搭載して機動実験を行いました。
M7NCG rev1.4ではまったくBIOSすら拝めなかったんですが今回の結果は如何に?
下の写真のCPUクーラーとSocketの間の緑色の物体が下駄です。
載せたCPUはMobileAthlonXP1800+(皿コア)とAthlonXP2500+(豚コア)。
設定は倍率7×FSB200×Vcore1.100Vです。
その結果ですがなぜかMobileAthlonXP1800+はOSまで起動し安定動作しましたが、AthlonXP2500+の方は
BIOSすら拝むことが出来ません。
AthlonXP2500+もMobile化すれば大丈夫かとも思いましたがL5をコンダクティブペンでちょいちょい弄くって
AthlonXP-M2500+化しましたが結果は変わらずじまい。
皿コアなら平気で、豚コアだとOUTなのだろうか?
まあとにかくK7NCR18DLMでVcore1.100Vが達成できたのは大きな成果です。
少なくともハードが原因でVcore1.100V設定が出来ないわけではないということが判明しましたからね。
これならばBIOSの更新でK7NCR18DLMの欠点が克服される日がいつか来るかもしれないと思うと、少しは期待が持てますね。