SOTEC PC-STATION M760/M770改造記

M760/M770のM/B MS-6191
MSIジャパン
MS-6191製品情報

OS変更
Windows2000 Professinal・WindowsXP Home・WindowsXP Professinalで正常動作確認しました。

ただし電源のシャットダウンが出来なくなるのでコントロールパネルで電源の設定を変えること。

具体的には

「コントロールパネル」
 ↓
「電源オプション」
 ↓
「APMタブ」クリック
 ↓
「アドバンストパワーマネジメントを開始する」にチェック
 ↓
OK

以上の設定変更でM760・M770の電源はちゃんとシャットダウンされるようになるはずです。

後、添付の「Easy CDCreater」「Power DVD2000」などは動かなくなるので注意しましょう。。

CPU交換
MS-6191はSlotAという規格のCPUを搭載しています。
この規格は2000年末で終わってしまったため現在では入手困難な状況です。。
Slot1→Socket370な下駄みたいにSlotA→SocketAな下駄があればこんな苦労はしないのでしょうが、
どうしても手に入れたい方は中古、もしくはオークション等で入手してください。
ちなみに現在入手しうるSlotAのCPUはK-75コア、もしくはTBコアの1GHzまでが最高です。

コア名 製造プロセス L2キャッシュ容量 電圧 CPUクロック
K-7 0.25μ 512KB 1.6V〜1.8V 500MHz〜700MHz
K-75 0.18μ 550MHz〜1000MHz
ThunderBird 0.18μ 256KB(オンダイ) 1.7V 650MHz〜1000MHz


ではMS-6191にはどのクロックのCPUが載せられるかということだがMSI公式情報を見るとK-7コアの場合は
1GHzまで、TBコアの場合は800MHzまで保証されています。

CPU対応表(SlotA タイプ)

しかし実際に私が試した限りではTBコアの1GHz(850MHzをOC)も動いたのでSlotAのCPUならどれでも行けるはずです。

ちなみにk-7コアとTBコアの見分け方ですが、CPUの右端にアルファベットやら数字が並んでいます。
ここの文字が『AMD−K7・・・・・』ならK-7コア、『AMD−A・・・・・』ならTBコアになります。
なおCPUの性能ですが TBコア>K-75>K-7 といった感じなので可能な限りTBコアの物の方が良いかと。
個人的感想ですがTB-8050MHz>K75-950MHz>TB-700MHz>K75-800MHzの順に早さを体感できました。

CPUクーラー交換
レイアウトの関係上基本的にSlotA用なら平気なはです。
発熱が無茶苦茶多いK-75の950MHzをドスパラ2号店の安クーラー(しかもファンを5V減圧)で夏場も乗り切れましたので。
だがあえてお勧めの一品を上げるならALPHAP7125がよく冷える上に静音しやすいのでお勧めです。

メモリ増設
SOTECの公称値はPC100/133 128MB×2の256MBまで。
しかし実際にはPC100/133 256MB×2の512MBまで行けました。
ただし注意しなければならないのはメモリモジュールが片面に8枚ずつ両面に16枚実装されている物に限定。
メモリ1枚で512MBの物や片面実装の256MBでは正常に認識させることができないからです。
440BXM/Bと同じですね。

HDD増設
SOTECのケースにはHDDを増設するスペースは存在しません。
そこでSOTECERたちによって語り継がれているのが親亀子亀と呼ばれる方法によるHDDの増設です。
これは金属製ステイによってHDDを無理矢理積み込むという物であり下のサイトを参考にしてください。
SOTEC USER.NET
SOTECKER's CLUB

M/Bの規格はATA66ですが、ATA100やATA133のHDDを搭載しても正常に動作します。
がさらにATA100カードやATA133カードを導入するとパフォーマンスが向上します。
とはいえ体感できるほどではないのでお勧めはしません。
ただし7200回転のHDDに換えるとこれは文句なしに早さを実感できますのでお勧めです。

なお64GBの壁は存在しないので120GBぐらいのHDDまでは無問題。

またHDDを交換してもリカバリーディスクは使えるので気にしなくて良いです。

光学ディスク交換
ATAPI対応のものなら一部相性を覗いて無問題。
ジャンパスイッチをしっかり設定すればBIOSが自動認識してくれます。

ビデオカード交換
AGP規格のビデオカードを選択すること(PCIも動くがもったいないでしょ)。
その際ビデオカードの切りかけに注意…場合によってはAGPに刺さりません。
それ以外の注意点としてはおそらくですがノースチップのAMD751とGeForece4MXは相性があります。
MSI K7Pro(AMD751/756)・ASUS K7M(AMD751/VT82C686A)でBIOSすら拝めなくなりましたので。

*MS-6191で動作確認したビデオカード
Voodo3 2000 16MB
GeForce2MX400 64MB
ATi Radeon9000 64MB

*K7ProとK7Mによる参考動作
GeForce2Pro 32MB
Matrox G400DH 32MB
Matrox G550 32MB
ATi Radeon9500 64MB

サウンド関係

PCIのサウンドカードに交換すると交換可能。
その際オンボードのサウンドはenableにしておくこと。

NIC関係
秋葉原でよく見かけるジャンクNIC(Intel82557チップ)
メルコ LGY-PCI-TXC(SiS900チップ)

上記の二つは私が動作確認しています。
最近はやりというかよく使われている糞NICなVIA・Realtekチップ物との相性は知りません。

電源
M760/M770に使用されている電源は145W……正直言ってゆとりのある物ではありません。
実際、CPUをK-75の950MHzに、HDDを二台に、ATA100カードを刺した時、電源が負荷に耐えかね鳴いたからです。
そのためM760/M770をパワーアップする際には電源の交換を行った方が良いと思われます。

なおこの電源はSFX規格のもので、お店では180W〜300Wぐらいまでが現在は入手可能です。
私が使用していたのは ENP-2120D という200W級SFX電源です。

たぶん載るであろう電源を一覧にしてまとめてみました(2004.02.15現在)。
SFX電源一覧
その他
M/Bが壊れて知ったのですがM/B上にUSB用の端子が存在していました。
PCIを一個つぶしても良い、もしくは5インチベイからドライブを一個引っこ抜いても良い、もしくはケースを改造しても
良いという方はUSB端子を二個増設可能です。



とありあえずM760/M770の改造はこんなものです。
ただこれだけやっても正直費用に見合った改造とは言い難くて……。
あくまでも改造する課程を楽しむぐらいでしかありませんでした。
純粋に高性能なマシンを入手したい場合は素直に新しくPCを新調した方が有意義かと思われます。


私が改造したM770&SlotA用排気ダクト


スペック(常用したもの)
CPU:Athlon700MHz(TBコア)→Athlon950MHz(K75コア)
メモリ:64MB→512MB
VGA:Voodo3相当品→Voodo3 2000→GeForce2MX400→Radeon9000
HDD:Quantum製30GB→メルコ取り扱い60GB→IBM60GB→Seagate80GB
ドライブ:変更なし
その他細々と変更


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