『田舎の喫茶店でも・・・ 』 2019年㋈12日号

 

私が喫茶店を開いたころ、携帯電話やSNSもなく、喫茶店というのは、
友人との語らいや待ち合わせの場所、旅人が地元の情報を得るため
に立ち寄る場所としての役割が大きかったと思います。料理を作ること
が大好きで、来てくれる人が食べて喜ぶ顔を見ることが嬉しく思ってい
た私に、もう一つ叶えたい夢がありました。それは、このお店でのライブ
開催でした。

遠くに出掛けなくても、本格的な生の音楽が聴ける。仕事の後でも気
軽に音楽が聴ける。それが叶ったのは2000年夏に吉川忠英さんが来
てくれたことが始まりでした。忠英さんは田舎の街でも一流のライブを聞
ける可能性を確認させてくれました。設備を持っている友人が協力してく
れたおかげで、青春時代に聞いた忠英さんのギターの音色を身近に聴き、
心が震えたのを今でも鮮明に覚えています。

一流のミュージシャンのライブを実現したのは、お店を始めて二十四年
目のことでした。いろんな音楽がいとも簡単に手に入り、気軽に楽しめる
世の中になっても、ミュージシャンと会話を楽しめるライブは、その場に集
う人たちが心を通わせるとても心地良い空間を演出します。ライブ後は、食
事をしながらの打ち上げがあり、日頃知り得ない世界で活躍するアーティス
の生の話を聞くこともできました。

今年は十月二日に吉川忠英さんが四年振りに標茶に来てくれます。同十
九日には、弟子屈町出身で、ピッキング奏法による弾き語りの第一人者とし
てライブ活動や、他のアーティストのプロデュースに活躍するPETAさんもや
って来ます。

これからも、『標茶で一流の音楽を』を合言葉に、皆さんに楽しんでいただ
けるライブを続けられたらと思っておりますので、足を運んでくださいね。もち
ろん、腕を振るって『喫茶ぽけっと』のおもてなしでお待ちしております。