夕べの止まり木 2017年8月3日号
                         夏休みの思い出
                                    和田山麻美

 夏休みの時期に繁盛期を迎える木炭屋の家に生まれた私の楽しみは、
母がお弁当を作り、夏の花火大会のスタートを飾る網走の花火大会に家
族で出掛けることでした。大きな厚焼き卵、ザンギ、ウインナー、そして、お
にぎりとなぜかサキイカ。おにぎりのお供は決まってサキイカ。それが我が
家の定番でした。未だに車で出かける時にサキイカを買ってしまうのはその
時の習慣かも知れません。

花火は空模様が肝心です。今みたいにインターネットがあるわけではない
ので、行って見なくては分からない状態でしたが、お弁当を持って、現地に行
くまでの道のりが、家族一体で、わくわくした喜びを感じる時間でもありました。
車の中では皆で歌を歌ったり、しりとりゲームをしたり、片道二時間の道はあっ
という間でした。

網走で初めて見た水中花火が、とても綺麗で心が震えたのを今でも覚えて
います。自分の小さい頃の感動を子供達にも伝えたくて、家族で出かけました
が、長男が幼い頃、音に怯えてあまり喜ばなかったことから、自然と足は遠の
きました。でも、道東にも、標津の『水キラリ』の花火、釧路川の花火大会や『ど
んぱく』の花火など短い道東の夏を彩る素敵な花火大会が多く存在します。

いつの日にか、チャンスがあれば日本一と言われる長岡の花火大会にも行
ってみたいものです。その日まで心の中に想像の花火を育ててみます。

『ひとすじに

上がる花火に手を合わせ

幸せ願いし明日の道』