夕べの止まり木 2013年1月25日号
 

SLの来る町標茶U
                                        和田山 麻美

 2009年の2月に初めて「夕べの止まり木」に寄稿させていただいた時、
標茶町の冬の風物詩となったSL『冬の湿原号』のことを書かせていただきま
した。当初は、雪を舞い上げ、白い湿原の中を丹頂や野生の動物達を背景に力
強く息づくSLの姿をただ感動し、夢中にカメラを片手に追いかけていたもの
で、その喜びを基に原稿を書かせていただきました。

今年も19日からSLの汽笛を聞くことができます。今でもSLの話題が近
づくと胸が躍るおもいです。ただ、喫茶店を営んでいると、毎年の風物詩とし
て定着するにしたがい、欲が出てくるもので、単にSLが走ることを喜ぶだけ
ではなく、SLをもとに、もっとこの地域が活性化すればいいのにと思うよう
になってきました。当然私が思うより早く強く考える方々が大勢いらっしゃい
まして、釧網線の両端の都市である釧路市と網走市で、有志の方々の交流が年
々盛んになり、今ではオホーツクと釧路湿原を結びつけた活動にひろがりをみ
せています。そして、SLと流氷観光がセットとなるコースが観光の目玉とな
り、大勢の観光客が標茶駅を出入りするようにもなりました。

近年は世界中、特に台湾との交流を重視しており、標茶町では飲食店に中国
語のレシピを用意したり、簡単な会話ができるように、中国語講座を開設した
りとSLをきっかけとした街づくりに盛り上がりをみせています。

北海道以外に住む知人や取引などで知り合った方と話しをすると『標茶町』
を読むことができない人がたくさんいます。知名度が高い摩周湖や釧路湿原に
はさまれたこの町で喫茶店を営んでいると、標茶町のすてきな所を少しでも多
くの人に知っていただきたいと、SL『冬の湿原号』がもっと話題となり、道
東の冬のすばらしさを多くの人に告知できたらと思うのです。