吉田徳明さんのチャランゴの演奏に酔いしれました
 夕べの止まり木 2012年10月19日号
                      思いがけない出会い
                                      和田山麻美

 標茶町で喫茶店を開いて、来年、三十年の節目をむかえます。 これだけお店を続けて
いると、思いがけない出会いのおかげで、なかなか出かけられない私にも遠い世界を体験
できることがあります。

 先日、イスラエルから若いカップルがいらっしゃいました。世界中を旅行していて、たまた
ま列車の乗り継ぎの合間に食事にと、立ち寄ってくださいました。
「また、いつか来ます」と再会を約束してくれましたが、片言の英語の会話を通じて、まるで
一緒に旅行しているような楽しいひとときを過ごすことができました。

 また、残暑きびしい頃、以前何度か来店して下さっていたお客さまがいらっしゃいました。
その日はいつになく会話がすすんだのですが、なんとその方が、南米アンデスの楽
器チャランゴ奏者の第一人者であることがわかりました。いつも、ツアーの途中に
食事に寄って下さっているとのことで、その日は時間があるからと、ボリビアに滞
在していた時
の話、そして、フォルクロ―レの即席の演奏会までしてくれました。偶然居合
わせたお客さんとともに、思いがけなく南米アンデスの風に酔いしれることができました。

 この夏も台湾やアメリカなど海外や日本各地からお客さんが立ち寄ってくれました。また、
『喫茶ぽけっと』では、年に幾度かライブをしていますが、そのアーティスト関係の方々など、
日頃知りえない世界の方々との縁を得ることもできました。もちろん、毎月仕事で遠くからい
らっしゃるお客さまの元気なお顔を拝見するのも楽しみです。毎日のように笑顔を見せてく
れる常連のお客さまも、日頃の支えとなります。

 お店をひらいて約三十年、人を迎える仕事を通じての思いがけない出会いでうれしい驚き
と発見。日頃いろいろな人に支えられて仕事を続けられる喜び。いつも感謝の日々です。