しばれの中のぬくもり

           和田山麻美

  標茶町は氷点下25度の朝が続くなど、ここ数年の内でも一きわ、
寒さの厳しい冬を迎えています。そんな中で、美しいダイヤモン
ドダストや霧氷の景色、SL『冬の湿原号』の汽笛の音が、地元
の風物詩として、わくわくさせてくれます。

しびれるような寒気に包まれると、私は長男がスピードスケー
ト少年団に所属していた時に遠征に付き添い、朝早くから出かけ
ていたことを思い出します。普段はあまり着た事のないダウンの
コートを身に付け、モコモコとした体で精一杯応援をして、寒さ
を忘れるほど興奮をしたものです。

 ところで先日、標茶高校3年生の藤野裕人君が群馬県で開かれ
たインターハイのスピードスケート男子千メートルで大会新記録
で優勝しました。彼は、我が家の次男哲史の友達でいつも互いの
家に遊びに行く間柄です。また、藤野君の兄も長男桂史の同級生
で、同じくスピードスケートで活躍していました。そんな縁もあ
って、幼いころからの藤野君のがんばりを知るだけに、今回の優
勝にはとても感激しました。

 スピードスケートの日本の短距離選手は現在、世界のトップク
ラスにあると思います。藤野君もその仲間入りができるよう、息
子といっしょにこれからも応援して行きたいと思います。

 それにしても、この1年間は次男哲史の友達には感動を頂きま
した。夏は、この町から帯広の白樺学園に進んだ表和樹君が、私
の心を甲子園に連れて行ってくれました。そして、高校卒業間近
になって世界に夢を広げてくれた藤野裕人君。高校を卒業する哲
史の友達みんなが希望の明日に向かって旅立とうとしています。
そう思うと、今年の厳しい寒さも気にならないくらいのぬくもり
を感じます。