古書店街の橋姫感想



 はい、ADELTA作品・「古書店街の橋姫」感想です。こちらは同人ソフトですが、Vita版も出ているそうです。結城がプレイしたのは18禁PC版の方になります。ネタバレ全開で語る毎度の感想になりますので、これからプレイする方はご注意くださいませ。
 購入のきっかけですが、こちらの作品を買う前にプレイしていたラキド1の攻略や感想を探していたら、拝見した記事の皆さんがこちらの作品もやっていたから、でした(笑)。同人ゲーム・オブ・イヤー2016に選ばれていたり(そんな賞があるとは知りませんでした)、PSVita版も発売されるくらいなんだから面白いのかなぁと気になったので思い切って購入してみることに。同人ゲームは商業よりも低価格なので懐に優しい仕様になっていますが、通販サイトが限定されるので有名作品以外知る機会がないのが残念ですね。

 ゲームのストーリーは大正時代。空想癖のある浪人生玉森は自堕落な生活を送っていたが、頼りにしていた親友の相次ぐ自殺と怪死に出遭う。何故か雨の降る三日間を繰り返していることに気付いた玉森は彼等を掬うために奔走するが――。というような、ループものになっています。たった一人でループを続ける主人公(ルートによっては攻略キャラが一緒にくることもあり)が自分の求めるものが何かの答えに辿り着く物語です。Vita版のレビューを見たんですが、賛否両論ありまして(Vita版は18禁シーンごっそりカットらしいのでそのせいもあるかと)好みが分かれるかもしれません。大正時代の独特の雰囲気が好きな人にはオススメです。文学ネタも多いのでそっちが好きな人はより楽しめるかも。
 スチル、シナリオ、スクリプトと同じ方が担当されていて驚きました。スチルは200枚もありまして、やわらかな絵柄と水彩塗りの感じが作品とよく似合っています。ポップな感じのものもありますし、人が死ぬシーンでも血がピンクにしてあったりするのでグロ耐性がない人でも大丈夫です。主人公は何度もループしますが、自分の妄想(イマジナリーフレンド)との掛け合いが入ったりするので、そんなにだれたりはしないと思います。
 気になるところとしてはシーン回想が全くないこと。容量の問題かもしれませんが、繰り返し見たいシーンは直前にセーブしておくしかありません。オープニングとエンディングのムービーは見られますが、BGMも再生出来ないので好きな人はサントラ買いましょう(笑)。ルートは完全に固定で一人クリアする度に一人ルートが解放されるので気になるキャラから先にやるというのは出来ません。まあ、BLゲームはコンプを目指すものですけれど。
 後、これ公式が発行してる副読本も購入してプレイ後に読むのが推奨です。各ルートの補完というか、色々疑問に思っていたことが説明されてますので。実際に解説を読んで初めて「そうか、このときの行動はこういう意図があったんだ」と判るものがあります。いや、単に私が読み取れていないだけかもしれませんが。買われない方は公式サイトのQ&Aを読むといいと思います。他にも公式サイトには各ルートの後日談がありますのでキャラ達のその後が判ります。
 では、次からは個別にルート感想です。水上ルートは共通部分の感想も入ってます。


■水上(水前寺水人)ルート→一番最初に攻略出来るのが水上なので……というか、選択肢全くないルートです。本当に読みゲーというか決まった話を読んでいくだけなので、選択肢によって変わるエンディングを楽しむものではなく、ネットのBL小説で共通パートから攻めキャラごとのエンドがいくつもあるタイプの話を読んでいる感覚に近いかもしれません。
 最初は共通なのですが、主人公の玉森くんのダメっぷりが披露されます。自分で自分をクズだと言い、開き直っているんですが、他人からクズときつく言われると傷付くそんなキャラ。私は基本主人公スキーで大抵の主人公は愛せるのですが、玉森くんはこのダメっぷり込みで可愛いのだと思います。むしろ、ダメ人間だからこそループしていくうちに自分の進む道を見つけていくというか、見ない振りをしてきたことに向き合うのが引き立つのではないのかと。にゃははという笑い声や見栄っ張りで自堕落、空想癖があってイマジナリーフレンドがいて、小説家になりたくてカルスピやオムレツライス好き……こうして書いていくとめっちゃ個性的というか、癖がありすぎる主人公。そして、BLの受け主人公はどうしてオムライス好き設定が多いのでしょうか。オムライスではなくてもわりと可愛い感じの食べ物好きが多い気がします。
 攻略対象の水上ですが、糸目だったので実は腹黒属性かと終盤まで疑ってました(笑)。いえ、糸目キャラって腹黒というか策士というか、怒らせたら怖いというか、開眼したらヤバいとかそんなイメージがありましたので。終わってみれば包容力があるというか一途な溺愛攻めでした。毎度おかっぱと言われているので「おかっぱというよりショートボブじゃね?」と思っていたんですが、大正時代にショートボブという言葉はないですよね、はい。
 活字中毒で玉森にげろ甘い水上ですが、余りにもあっさり死ぬのでなんでやねんと突っ込みたくなりました。いや、パッケージにもありましたし、自殺するのは判ってましたけど、玉森に何も残していかないことに驚きが。川瀬に「死んだことより自分に何も残していかなかった方に衝撃を受けたんじゃないのか」的なことを言われてますが、実際親友だと思ってた相手が何も言わずに死んだら衝撃は受けますよね。玉森はエゴとか嫉妬とか色々な感情が渦巻いていたんだと思いますが。
 水上の自殺を自殺だと認めたくない玉森は色々と駆け回っているうちにループしてしまう訳なんですが、何度やり直しても死んでしまう水上に「お前、ほうれんそう大事!」と言いたくなりました。水上には水上の事情がある訳なんですが、せめて目の前で自殺するのはやめてやれよ、と。自殺されるわ、殺されるのを見るわ、殺されかけるわで玉森くんは絶対にトラウマになったでしょう。実際、精神状態がおかしくなったりしてますし。
 ループする度にした説明とか全部リセットされるのがループもののお約束ですが、何回もループするので「この事実何度目のループで判明したっけ? いや、リセットしたから相手は知らないんだけども」と記憶が曖昧に。後に他ルートやったときにこのルートのときにはこれは判ってないんだよな、うん、と一人で頷いてました。
 ループやルートごとにキャラの印象が変わるのもお約束ですが、花澤と博士は橋姫関連の事情が判ると悪役に回るので一番イメージが変わるんじゃないかと。ストーリーが進んでいくと水上の帝大生詐称とか、奥さんの性別とか(声が男性だったのはこのためかと納得しましたが、よくあの長身でばれなかったな……)、店主の正体とか色々判明する訳ですが、まさかずっと転生を繰り返しているというオチだとは思いませんでした。毎回玉森に恋をするのも凄いと思いますが、一度も結ばれないというのも凄いと思いました。気持ち通じ合ったのってそんなにないのか……というか、魂が玉森ならそれでいいのかとか突っ込みたくはあります。水上は玉森が玉森だからこそ好きになったんだとは思いますが。
 スチルはラストの眼の開いてる水上と、花澤と闘っているときのスチルが好きです。玉森の方は色々あるので割愛ですが、瞳の色は水色の方が好きだったり。色彩が落ち着いているので目が水色の方が引き立つと思うんですよね。カプを選ぶならやっぱり水上かなぁ、と思ったルートでした。


■川瀬(池田(瀬川)暎一)ルート→次に解放されたのは川瀬でした。川瀬は攻略キャラの中でダントツにルックスと声が好きです。川瀬の顔が大好きなのでスチルは皆好きだったりします。そして、全く関係ないのですが、髪型が某バレー漫画のセッターに似ているので、一度そう認識したらそのキャラに見えて仕方のないという事態に陥りました。先入観というか刷り込みというものは恐ろしいです……。
 偽潔癖症サド紳士攻めと副読本に書かれてましたが、本当にいじめっ子です。好きな子の気を引きたくていじめてしまう男の子……というか、好きなのが玉森の困った顔という歪んだ愛情の持ち主です。まあ、川瀬の過去を考えると歪んでしまったのは仕方ないし、花澤に向ける敬愛と罪悪感はよく判るんですけどね。正直、攻略対象の中では一番悲惨な過去持ちだと思います。
 ただ、かつて玉森を殺そうとしたのはいただけないというか、これなきゃ色々困った事態にならなかったんじゃね?と思わなくもないです。殺そうとした理由も理不尽ですしね。そして、「何故川瀬にいく!」と突っ込みたくなりました。勿論、玉森が川瀬を掬いたいと思う心情は描かれるし、加東くん達とのやり取りなどで複雑な川瀬の事情とかも判っていく訳ですが、普段のあたりがきついので恋愛感情になるのは不思議なんですよね。川瀬はああいう扱いをしていても玉森が好きだし、そういう目線で見ていた訳ですが。メイコこと治司くんもあんな扱いされても好きだったみたいですし、やはり顔なのでしょうか。いや、私も川瀬の顔好きですけれども!
 そして、店主が玉森が水上に気持ちを傾けたときは喜んだのに、川瀬はアウトだったと書いてあったのに笑いました。某咎狗で他のキャラとくっついても応援するのにシキだけは絶対に許さない某nさんを思い出しました。そんなに水上好きか、店主……。他のルートでも思うんですが、川瀬ルートは水上放っておいていいのか感を強く感じるのは私だけでしょうか。
 後、水上ルートでも思ったことですが、もうちょっと話し合えよ、と声を大にして言いたいです。攻略対象それぞれに思惑があって本音というか事情を話さないから事態が悪化していくんですよね。まあ、すんなり玉森を信じて事件解決に臨んだらあっさり終わりになってしまいますけども(博士ルートは含まず)。関係性の再構築というか、問題を抱えたまま……というか、見ない振りしてきてしまった事実に目を向けるからこその物語ですし。
 勿論、萌えポイントもあります。潔癖症なのに玉森だけには触れられるとことか、手の甲にキスするとことか(ここスチル欲しかった)、ついつい「俺とどっちが好き?」と確認してくるところとか、最後に玉森を掴んでしまうところとか。エロは一番甘いと公式にありましたが、首絞めは甘いに入るのでしょうか。でも、確かに一番雰囲気は甘いというか、普段の川瀬が川瀬なので甘く感じます。
 ラスト、不幸体質が受け継がれて川瀬は今後トラブルに見舞われるらしいですが、玉森を手に入れたので充分にお釣りがくるくらい本人は幸せだと思います。口にはしなさそうですけど(笑)。


■花澤(梅澤八々郎)ルート→攻略キャラとしては一番好きかなぁ、と思う花澤。はなざわと聞くとどうしても某国民的アニメの女子小学生が頭に浮かんでしまうんですが(笑)。玉森が憧れていて真似して伊達眼鏡をかけるくらいのお兄ちゃん的存在で、最初から頼りにしている感じが溢れていてツボでした。個人的に幼馴染み・親友・同級生が三種の神器なんですが、幼馴染みのお兄ちゃん設定も非常に美味しいです。4人は幼馴染み設定なのに、幼馴染み感が薄いんですよね。なので、頼れる幼馴染みのお兄ちゃん感溢れる花澤にはそれを期待したんですが、軍部のために橋姫の力を利用しようとするという方向にいってしまうとは思ってませんでした。上記二人のルートで敵対しちゃってたので、どういう感じでくるかと思っていたら、花澤の葛藤が描かれます。もうとっくに壊れてしまっていた花澤をどうにかしようとするルートです。
 私的にお兄ちゃん感が良かった訳ですが、本人的には同級生で産まれてきたかったそうで、女性ばかりの家族とか、周りからの期待とかそういったものが本人には重荷だったのだろうな、と。だからこそ自由と冒険の象徴みたいな玉森が眩しかったのではないかと。
 博士との奇妙な友情関係ややり取りも楽しいです。このルートの博士まともじゃないけどまともだと思いました←意味不明。玉森が花澤のために書いた小説を擦り切れる程読み込んでいたり、普段から笑わないのに、玉森にだけは笑いかけていたり、玉森の夢の中に自分がいないことに傷付いたりと萌えポイントはいくつもあります。
 二人で一緒にループする訳ですが、これが元で崩壊することに。いや、ウキハシで夢を交換しあった時点でもう崩壊するのは決まっていたのかもしれませんが。ここで疑問なんですが、一緒にループしたので二人になった花澤の元の方はどうしたんでしょう? 玉森は橋姫を継いでいるので片方は触れて水になりましたが、花澤は言及されていないんですよね。ばっさり殺したのかとも考えましたが、玉森の橋姫を移して過去に飛ぶつもりだったのなら自分はいた方がいいと考えた可能性も。自分だから思惑はよく判るでしょうし。
 そして、ここで水上と川瀬を殺したのが意外でした。いや、他ルートでも殺そうとしたり、見殺しにしたりとしてますが、水上はともかく川瀬は殺さなくても良かったのでは……? いや、玉森関係なら川瀬も止めに入ったかもですが、あのときは呆然としてましたし。情を断ち切るためと橋姫の力があればやり直せるからという理由かもしれませんけれど。
 スチルは夢の中のシーンが一番好きです。玉森の小説世界を夢に見る程好きか、と言いたくなります。その後の無理矢理エロでも言われる訳ですが、花澤は玉森がずっと好きだったんですよね。まあ、初めは自分を兄のように慕ってくれてる眩しい存在だったのだと思うんですが……玉森好かれすぎじゃね? 実は魔性の男?←絶対に違うと思いますけども。ループは三日間だけですし、その三日で恋に墜ちるのは(何回もループしてる玉森は別ですが)無理が出てくるので以前から知り合いで好きだったとなる方が自然ですが、皆玉森好きって。いや、きっと他ルートでは友情ということで。
 ラストの選択は予想外でした。一万年前に行ったら私は即死ぬ自信があります。まあ、何のしがらみのない世界へ花澤を連れて行くことが彼を掬うことだと思ったゆえの行動だと思いますが。色々と心配してくれた博士が本当にいいやつだと思った花澤ルートでした←結論これ?


■博士(氷川喜重郎)ルート→次はどんどんイメージが変わっていった博士です。初登場時、おどおどしながらも主人公に対する好意を隠さないので、変人っぽいけど可愛いなぁという印象でした。まあ、いきなり友情の証の金魚如雨露を渡してきたり、突如悶えたりと奇行にはしるのでもろ不審者だったりするのですが。玉森が博士を完全に気持ち悪いやつ扱いなのが涙を誘いました……。
 その後、屋敷にいって怪しさが爆裂し、水上ルート後半でクレイジーサイコっぷりを披露するというか、マッドサイエンティストなのが判り印象が変わりました。ぶっちゃけ、ここで好感度が下がったのですが、その後の花澤ルートで親友想いのいい奴ポジになり、また好感度が上がるという振れ幅の多いキャラに。
 で、博士ルートですが、予想はしていましたが、最初から好意全開でぶつかってきます。金持ちだし自分に甘いし、利用してやろう、という下心のあった玉森すらドン引きするレベルでの崇拝っぷりです。公式の花澤の紹介に頼られるのは好きだけど、妄信されるのは嫌いとありまして、それが花澤の玉森と川瀬の対応の差かなぁ、とか思ったんですが、博士の玉森くん好きは川瀬の花澤妄信を超える玉森信仰のレベルかと。
 玉森に尽くす博士は健気なんですが(バックドロップかましたり、橋から吊るしたりしてますが・笑)、あそこまでされると重すぎて逃げたい衝動にかられるのは仕方ないかと。何の見返りも求めない(ように見える)相手の献身って行き過ぎると恐怖になりますよね。玉森は自分が嫌いで自分を好きだという人間を信用出来ないうえに、知り合って間もないから尚更。玉森のために家族同然の女中二人を捨てて時間跳躍し、元々悪かった瞳を酷使して失明するという悲劇的展開。ここで過去に飛ぶ玉森ですが、この世界線の博士何気に地獄じゃないでしょうか……。いや、他のルートでも皆悲惨なことになってますけども。残された水上、頑張れと言いたくなりました、はい。
 過去に跳んで博士の執着の元になる店主との出逢い&自殺を阻止した玉森の前に現れる白博士。実はこの博士が一番好みです(笑)。欲を言えばこの白博士とのルートが欲しかったです。そして、まさかの航時機開発。タイムマシン使えるって……今までの橋姫騒動の苦労は?と突っ込みたくなりました。後、この作品のループってやっぱり玉森が跳んだ後の世界は残るって解釈でいいんですかね? 過去に跳ぶ系は世界がいくつも作られるのと線が一緒のとあるんだと思いますが。近い世界だと統合されてしまうのかもですけども。他の世界に飛ばしてくれる白博士ですが、それやってもいいんか?と言いたくなりました。恩人を助けたい気持ちは判りますが……ドラ○もんだったらタイムパトロールとか来そうな気がします。
 ラスト、新たに跳んだ世界で博士との関係を築いていく玉森ですが、玉森ですら引く程の博士への扱いの悪さ。ここで女中二人が生きていたら違っていたんでしょうが、二人ともすでに亡くなってますので。後、いたらここまで博士が変態にならなかったかもしれません(笑)。逆に加速していた可能性もありますが。エロシーンは博士が変態だというのと玉森がツンデレ化しています。何だかんだ幸せそうですし、周りとの仲も険悪ではないし、皆生きているので一番いいんじゃないのかと思った博士ルートでした。


■水森カオルルート→個別に入ってから一番短い、ラストのおまけみたいなルートです。これだけ時間軸が別というか、四人は存在せず玉森がずっと妄想の中で生きてしまった展開。店主が過去に行って当初の目的を果たしていたのならこうなっていたんだな、という話です。実は店主の正体が玉森じゃなかったらルートが欲しかったとひっそりと思っていて、包容力のある年上×年下ルート好きだよな、自分と今更ながらに思いました……。
 川瀬の過去が一番悲惨だと書きましたが、カオルの過去も十分悲惨だな、と思います。転生し続けているという境遇は悲惨かもしれませんが水上が一番普通の家庭で育ったのかと。そして、公式でカオルが何度も玉森を追っかけてきたのは殺すためじゃなくて、「自分は怖いやつじゃないよ!」という主張がしたかったからだとありましたが、全然判りませんでした。普通に怖いよ、カオル……。ドア壊したのを誤魔化そうとしたエピソードで内面はまだ子供っぽいんじゃないかと思ってはいましたが。店主も自分の死後はカオルの世話を玉森に頼むつもりでいたというのなら、もうちょい対面の機会を作るとかしておいた方が良かったんじゃ……。
 スチルは紫陽花のが一番好きです。狐面は和風によく合うと思います。個人的に作家としての人生をつぶされた夢野久作がとばっちりで酷いと思っていたので、作家になっていてくれて良かったです。玉森も作家になれましたし、この二点だけは良かったと思います。一人残された玉森が不憫ですが、原因が別世界の自分で更に消えたのでもう当たりようもないという……。その後の人生を穏やかに過ごしていって欲しいと思うルートでした。


 以上、個別ルート感想でした。ポップオカルトな大正ミステリーとパッケージにありますが、大正時代のあの雰囲気が好きな人なら楽しめると思います。登場人物の背景は重いですが、最終的にはハッピーエンドですし。ただ、人間関係の再構築というか、歪な関係に向き合っていく話なので、終盤までいちゃつきがありません。エロシーンも一人に一回なのでそれを重視してる方には向かないかと。
 好みは分かれそうですが、ミステリー仕立てのストーリーは面白いので興味のある方はどうぞやってみて下さい。



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