2016年5月14,15日
仙丈ヶ岳
長衛小屋と山頂を往復したけど登山道には雪は無いも同然でした。
断続的に雪があるのみで、持っていったアイゼンとピッケルはただの金属の塊りとなりました。
伊那市側からはまだ全線開通していないけど途中まで南アルプススーパー林道バスがゴールデンウィークには運行を始めていると初めて知りました。
山梨県南アルプス市の住人が言うのも何ですが、北沢峠に行くのなら伊那市側からのほうが断然楽だとも知りました。
山梨側からだと南アルプス市芦安から広河原までくねくねと道が長いうえ、広河原で乗り換えで北沢峠へ行くわけですが、
伊那市からならば乗り換え無しで短時間で北沢峠に行けます。ちょっとした発見。
<1日目のアプローチ>
仙流荘のバス停です。奥に写っている山は鋸岳で、大ギャップがよく見えます。
この時期はバスは「歌宿」までなのですが「うたじゅく」と読むのだそうで。「うたやど」だと思っていました。
12:10(4便)に乗りました。
翌日の歌宿発 ▲15:15は運行しない日になるわけですが念のため窓口で聞いてみたところ「多分運行する」とのことでした。
入山している人が多いので16:15の便に乗り切れなくなるかもしれないからとのこと
。運転手さんが少ない時期なので2台を一度に運行できないからだそうです。
「入山」するのは登山者だけではありませんでした。
大きな虫取り網を持った人(たぶん蝶マニア)、一眼レフカメラを持った人(花や植物か蝶の撮影?)もたくさんいました。
13:25発の帰りのバスは補助席を使うほど満車でした。バスの中には採取してはいけない蝶の名前が貼ってあったので虫取り網を持っていた人はきっと・・・・。
人が集まってきました。ここに登山届を出すところがあります。
でもって、歌宿に到着です。鋸岳の展望がすばらしです。
何にも無い所だろうと想像していましたがベンチ、プレハブの休憩所、トイレがありました。
伊那市さん、なかなか気が利きいてるなと思いました。
今もあるのか知りませんが以前は東京駅に北沢峠から登る甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の伊那市のどでかい広告看板があるのを見て驚き、山梨負けてると思いました。
歌宿から20分くらいで丹溪新道との合流点。
道左のカーブミラーが戸台川下降点、道右の白い手すりが仙丈ヶ岳方面。
戸台川へ下りる人なんているのか?と思いましたが踏み跡はしっかりとありました。
残雪のあった平右衛門谷。
な、な、なんで車が上ってきた!? 伊那市のパトロールカーのようで、写真を撮ったら乗っていた人たちは苦笑いしてました。「乗せてくれー!!」と叫びたかったです。
道中の目標としていた薮沢です。地図上には道がありませんが、この少し先のヘアピンカーブのところから戸台からの登山道に入れると読んでいたからです。
そのヘアピンカーブです。登山道へ入る踏み跡程度はあるだろうと思っていたのですが車が通る砂利道になっていました。看板のところから入ります。
100mほどで狙い通り登山道と合流しました。
左へ行くと戸台川、右へ行くと大平山荘です。
地図から読み取ると林道を行くより登山道へ入ったほうがかなりショートカットできると思ったからです。
行きも帰りもここを歩くことで先行者に追いつくことができました。もちろんその後は再び引き離されるわけですが。
まっすぐ進むとどこへ行くのかは不明です。工事車両用道だと思います。
登山道脇にはワラビ?、それともただのシダ植物の芽?。めっちゃ生えてました。山菜取りは趣味ではないので無視しましたが。
林道と大平山荘に合流。ここには「登山道近道」と標示されてます。ここは地図でも登山道として描かれているところです。
歌宿から1時間半ほどで北沢峠こもれび山荘に到着しました。
何回か来たことがありますが、池なんかあったっけ?
ここでビールを2本買って長衛小屋キャンプ場へ。
一番搾りは売り切れでキリンラガーを買いました。アサヒスーパードライもありましたが私はキリンファンです。
こもれび山荘を過ぎて林道から左の仙水小屋方面へ向かいます。
「長衛小屋もこっちでいいのか?」とちょっと迷いました。
20年位前の記憶では林道のすぐ脇に長衛小屋があったような気がしていたうえ長衛小屋はこっちというような標識が朽ちてて
林道をまっすぐ進むのか左へ入るのかよくわからなかったからです。
しっかりしろよ、南アルプス市。
長衛小屋に到着です。フキが沢山生えていました。
そういえば20年くらい前に来たときには人の背丈ほどに成長した巨大なフキの臭いがぷんぷんしていたことを思い出しました。
私はフキが嫌いです。なにしろ青臭くてイヤです。
トイレは開放されていました。
太陽光発電の充電を使っているのか、トイレ内は夜には薄明かりが点灯していました。
少しはやるじゃないか、南アルプス市。
天場と水場。天場の横には沢があるのに営業期間外なのにわざわざ水場を設けてあるなんて、やるじゃないか南アルプス市。
テントを立ててキリンラガーで乾杯です。
地形図読みを勉強始めました。
昨年、烏帽子岳と剱岳に行った際に見えている山々がどの山なのか地図で読み取れなかったのがちょっと情けないなあと思ったことがきっかけです。
知っている山があればその山から地図を追いかければいいのですが、知らない山や山体に特徴の無い山ばかりだとちんぷんかんぷんだったからです。
薮沢の林道へアピンカーブから登山道へ入る際に「100m」と読み取ったのはコンパスのスケールを使ったからで、
100mくらい進んでも登山道と合流しなかったら引き返そうと思っていました。このことだけでも地形図とコンパスって面白いじゃんと思いました。
今回の食料はフリーズドライをメインとしました。畑のカレー、尾西のごはん、カルボナーラ。
どれも美味しくて驚きました。昔のフリーズドライ食とは大違いです。軽いし、チャック付きの袋ならば食べた後に汁が出てくることもありません。
フリーズドライを主としていくならばお湯を注ぐことだけ考えれば良く、つまり丸型コッヘルではなく、角形コッヘルかヤカンのほうが便利なはずです。