2016年4月9,10日
八ヶ岳 赤岳
すっかり春だけど山はどうなんだろう?という気持ちでした。
もちろん、雪はある、あるけど融けている、ということはわかっていますが。
前回の西穂独標から体力回復にずいぶんと時間がかかりました。歳には勝てません。
本来ならば初日はゆっくり家を出てキャンプ地までとし2日目に山頂往復が私の希望でしたが、
2日目に早く帰宅しなければならない用事があったので1日目に山頂を往復しキャンプとしました。
2001年12月以来の美濃戸口。
赤岳鉱泉のブログにて「林道がぬかるんでいるので車高の高い4輪駆動車で」とあったので林道には入らず八ヶ岳山荘に車をとめた。
この1時間ほど林道を歩かなければならないのがイヤっす。
いつの間にかお洒落なレストラン(カフェ?)が建っていた。残念ながら4月23日までお休みだそう。
冬山シーズンとゴールデンウィークの間は登山者が少ないからでしょう。7:30出発。
美濃戸口から1時間ほど歩いて赤岳山荘。「あ~、ここまで車で入れたら楽なのに」。
確かに林道はぬかるんでいたし、自分1人では車で入らなくて良かったと思ったけど、駐車場には車高の高くない普通の車も結構あった。
やまのこ村は営業してなかった。この先の美濃戸山荘もひとけが無かったのでたぶんお休みだったと思う。
西穂山荘へは全てザック内に収納するために80リットルザックにしたけど、マットとヘルメットを外付けして60リットルザックに。
これによりザックだけで1kg減らせるから。行者小屋へテントを張ってベースにするのでこの状態で稜線を歩くわけではないので割り切り。
ヘルメットホルダーをお店に買いに行ったけど欲しい色が無かった。
メッシュタイプのものを使っている人をよく見かけるがマムートのヘルメットホルダーがメッシュではなくしっかりした生地でよいと思った。
が、青しかなくて黒がメーカーにも在庫無しだって。社長さん曰く、黒は前日に売れちゃったそうな。
青は好みではない。このザックの色に青は合わないよね。
アマゾンで売ってたけど送料無料じゃなかったから結局何も買っていない。
行者小屋へ直行の南沢へ進む。
私の歩きで1時間ちょいのところから登山道はこんな感じ。この辺りはまだ石伝いに歩けたけど・・・
徐々にこんな感じ!!
川じゃないよ!!
川が凍りついたかのような登山道で軽アイゼンなんか役にたたず12本歯アイゼンを付けた。
滑って転んで頭打ったらアホだからヘルメットも被った。
氷上歩行です!!
雪が融けて凍っているだろうなとは思っていたけどこれほどまでにとは予想外。
こんなに凍りついたところを歩くのは初めて。
もしかして山頂近くもこんな感じかと恐れを抱きつつ「ここで練習せねば」と傾斜のあるところを登ったり降りたり。
始めは怖かったけど硬い氷ではなかったのですぐに慣れ、アイゼンを信じて登下降できるようになりおもしろかった。
11:30、閉鎖中の行者小屋へ到着。トイレは1つだけ利用できるようになってた。ありがたいことです。
行者小屋からの赤岳、中岳。行者小屋からの眺めが大好きなので赤岳鉱泉でなくここへ来た。
テントは数張りで土曜日と言えど小屋が営業していないからこんなもんだろうなあと思ってた。
ヤマテンによると風が強くなるということで風が強くなさそうなところへテントを設営。
ファスナーが噛んでフライシートに穴が開いてしまった。
20年以上使っているエアライズ2はファスナーが噛んでも穴が開くなんてことなかったのに、やっぱり最近のものは軽量化のために薄い布を使っているんだな、きっと。
補修シート貼ればいいだけなんだけど、なんか悲しい。
天場から赤岳/中岳方面へほんの少し行ったところに水が出てた。それほど冷たくなかったよ。
文三郎道で赤岳に向かう。樹林帯を抜けるところ。
目指す赤岳がバーンと見えてくるといよいよと気分が盛り上がる。
右手には中岳と阿弥陀岳。姿は見えなかったけど掛け声が聞こえてきたので阿弥陀のバリエーションを登っている人たちがいるようだった。
肩(赤岳と中岳の分岐)の標識が見えてきたところ。ますます気分が盛り上がった。
肩の標識に到着!前回2001年は強風でここで断念した記憶が鮮明に残っている。
気温約5℃、多少の風はあったもののここまでは上半身は肌着と長袖Tシャツのみ、手袋は100円均一品。
このくらいの服でちょうど良かったがここからはさすがにジャケットと手袋はしっかりしたものを着用しないと寒かった。
薄手の目出帽も。
ん~!すばらしい景色!! 権現岳と編笠山越しに右から鋸岳、仙丈ケ岳、甲斐駒ケ岳、北岳!!
中岳との分岐から稜線に出ると日当たりの良いところは雪はほとんど消えていたがところどころはご覧のように凍結。南沢で練習しておいてよかった。
15時半、赤岳に到着。気温は3℃。山頂は私だけで独り占め。
阿弥陀岳の向こうに諏訪湖。ほんと久しぶりの景色でうれしかった。
横岳、硫黄岳。そういえばここを縦走したのは初めて南八ヶ岳に来た20年以上前だ。また縦走したいと思う。
冬眠中の赤岳頂上山荘。これまた初めて来たときの「名前通りほんとに山頂にあるじゃん!」と驚いたことを思い出す。
下山。まるで自動車のわだちのような踏み跡。
な、な、な、なんだ! 数張りしかなかったのになんだこの賑わいは!!
「都岳連」と書かれたテントがたくさんあった。「東京都山岳連盟」という意味か?
ほんとびっくりした。
行者小屋は営業してないはずなのに入口が開いててお兄さんが幕営料の徴収に来た。
きっと赤岳鉱泉から歩いて来たのだろう、ご苦労様です。ついでにビールも売ってほしかった。
西穂山荘にもいたけどツエルトの人たちも。強者(つわもの)だと思います、私には積雪期にツエルトなんて度胸はない。
一夜明けての様子。最低気温、-4.4℃。テント内は-1℃くらいだった。
この日も寝袋の結露がひどかった。こりゃ次の冬はシュラフカバーが必要だな。
でもさ20年前はゴアテックスのシュラフカバーって1万円で買えたと記憶しているが、今は2万円以上もするのでびっくらぽん。
1万円だって高いのに。夏でもダウンシュラフが主流になって一年中シュラフカバーを使う人が多いらしいけど私は夏にシュラフカバーを使う気無し。
なので冬しか使わないうえに寝る時にしか使わないペラペラなズタ袋のようなものに2万円はちょっとなあ・・・
美濃戸と美濃戸口の間の林道のダートだったところ。
前日よりわだちがめちゃ深くなってた。
路肩も崩れてるなあと見たらスコップが置いてあったんでそいつを挿してわだちに深さがわかりやすくなるように撮影。
もちろんスコップは路肩に戻したよ。
八ヶ岳山荘の五郎丸さん。駐車場に戻り八ヶ岳山荘でお風呂をいただきました。展示していたミレーのザックはカッコよかったなあ。