樋口康雄×上田知華 LAST WORKS

上田知華 40周年記念コンサート
〜All About KARYOBIN〜
with 金子飛鳥ストリングス


MBLは、なぜ面白いのか?
楽譜制作の打ち合わせの合間に、度々、大谷選手の話題を交わしていた2人。ラグビー好き、サッカー好きの知華さんに、MLBファンの樋口さんは、 なぜMLBが面白いのかという理由を次のように説明しています。

知華さま

MLBはボクにとって何故面白いかですが、それは野球だからです。野球はアメリカの国技ともいわれる、いわばアメリカ人の特技です。私たちはそれこそ40年前から音楽で生活をしてきましたが、それは邦楽や演歌ではなく西洋音楽、それもアメリカ人の得意分野の音楽でした。邦楽や演歌や歌舞伎をやってで評価されてもそんなに面白くなかったと思います。アメリカの音楽をやってアメリカで評価されたかったのだと思います。イチローが野球でなくて剣道や柔道の選手だったら、これほど面白くなかったと思います。大谷が野球をやってアメリカで評価されているのが面白いのです。

樋口康雄

これに対して知華さんは、「個性的な作曲家は、そういう理由も個性的なのですね。私がラグビー好き、サッカー好きというのとは訳が違いますね。失礼しました…」」と反応しています(笑)

ところで、CD「オリエンテーション」のライナーノーツ【NEW YORK CUTについて】の項に、「行くからにはアメリカ人をギャフンと言わせるくらいのことをやって帰ってきたいという気概を持っていたんです」「僕はニューヨークに向けて何かを発信したかった。つまり<新世界より>でなく<新世界へ>という発想なんです」」という記述があります。樋口さんにとってMLBがなぜ面白いかといえば、自身がやりたかったことをイチローや大谷がやってのけているからに他ならない気がします。

カルテット顔合わせ
そんな中、予定通り、知華さんとカルテットのメンバーとの顔合わせが行われました。知華さんは、その時の様子を「みなさん大人で素晴らしかったです。その日は3曲聴きましたが、やはり『ピアノ・カルテット』は難しいです。 後日、自分のパートを弾いてみて「え?こんなこと弾いていた?」なんて…。その日は、1時間くらいみっちりやって、思い出したところはクリアできましたが、これを5人で合わせるとなると大変だと、つくづく思いました。若さで押し切れない分、なおさらです」と、樋口さんに報告しています。

楽譜制作は続く
5月末日、急ぎの仕事を片付けた知華さんは、ようやく「オープン・ザ・ウィンドウ」の楽譜制作に戻りました。ピアノはほぼコピーし、拾えそうなところの弦を拾っていますが、適当につじつま合わせするより、作曲、編曲者である樋口さんに埋めてもらう方が良いと考え、そのようなところは空けたまま送ることにしました。
知華さんの呟き→「 ソルフェージュ、すごく得意だった私は、遠い昔に消えていました」

知華さんは、翌6月1日には「卒業旅行」、続いて「See You Again」の楽譜を仕上げて樋口さんに送りました。楽譜制作ソフトでは、うまく記譜できないところもありましたが、入れられる基本情報は入れました。
翌日は「エイプリル・ラブ」、そのあとに樋口さんから送られた楽譜のデータ化に取り組む予定です。樋口さんのコピー楽譜は、あと「ガールフレンド」と「二十歳の献血」ですが、この2曲は演奏するかどうかわからないので、 知華さんは自身作曲の曲も含め、確実なものから先に仕上げようと考えていました。それともう1曲「トゥディ」のスケッチがあります。これは耳コピする必要があるのですが、この曲も好きなのでやりたいと考えている知華さんなのでした。

to be continued


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