樋口康雄×上田知華 LAST WORKS

上田知華 40周年記念コンサート
〜All About KARYOBIN〜
with 金子飛鳥ストリングス


・リハーサルのスケジュール

そんな中、弦のメンバーの予定やギャラに見合った拘束時間を考え合わせ、春1回のリハーサルと、秋2回のリハーサル+通しゲネプロを行うことが決まりました。うち1回は、飛鳥さんのリクエストで弦だけのリハーサルとなります。歌手や他のプレイヤー、制作スタッフがいる中だと、アンサンブルの詰めに時間を割けないというのがその理由です。知華さんも、その方が時短になると考えて同意、そのうえで5/21に弦のメンバーの顔合わせを兼ねたリハを3時間ほど行うことになりました。

知華さんは、
①5/21のリハまでに、ストリングスの楽譜が見つかっており、且つ、ぜひやりたい曲である「ピアニッシモ」「メヌエット」「卒業旅行」「バス・ステーション」の楽譜を準備する
②今後の作業として、ストリングスの楽譜が見つかっていないが、ぜひやりたい曲である「オープン・ザ・ウィンドウ」「BGM」「RINGO」を耳コピする。
③そのうえで、樋口さんから送られた楽譜は、すべてデータ化しておく

という方針で進めることを決め、樋口さんもこれを了承しました。また、5/12開催の「ワインと音楽」のリハーサルの準備などで知華さんの作業が滞っていたため、4月中に全曲仕上げるという予定を5月中旬以降にずらすことにして、そのスケジュールで作業を進めていこうということになりました。

このあと、知華さんは「卒業旅行」を仕上げるとともに、リハ用の4曲をどのキーで演奏するかを樋口さんに知らせることになっています。楽譜は第一段階としては原曲と同じキーで作成しますが、現在の知華さんが原曲のキーで歌えるとは限らないので、知華さんの歌いやすいキーに移調する必要があるからです。そしてキーの最終確認ができたら、musescoreにコンバートしてパート譜を作成し、リハに先行してメンバーにメールで楽譜を送る段取りにしていました。

・キーの確認
キーを確かめた知華さんからは、その日のうちに「すべての曲、1音下げで。スミマセン」という返事が届きました。移調して弦の音域に不具合があるときは、そこで修正していこうということになりました。

一方、樋口さんは、「バス・ステーション」にコピペミスや正しく反映されていなかった表記の修正などを追加し、キーも半音ふたつ分(1音)下げました。「二人のディナー」はやるかどうかは別として、とりあえず2つのキーで作成して知華さんに送ることにしました。

このように樋口さんと知華さんはメールでのやりとりを繰り返しながら、楽譜制作の作業を続けていったわけですが、メールの中身は、しばしば、ふたりの共通の関心事である大谷翔平選手の話題で盛り上がることも少なくありませんでした。

to be continued