Junkoさんの「盟三五大切」レポート

コロナの影響で2月には上映会は涙をのんで、不参加としました。今回もぎりぎりまで感染情報に注意していたのですが、これは無理だなとほぼ諦めていたので、オンラインとしてくださったことに感謝感激でした。

「盟三五大切」どう読むの?歌舞伎が元かな。
まずは、ウィキ、そして文化デジタルライブラリーのお世話になり、なるほど、鶴屋南北の歌舞伎なのね。「かみかけてさんごたいせつ」と読むのか、とあらすじを把握して予習終了。
古畑任三郎で堺正章演じる犯人の歌舞伎役者が最後に「今度演じる役が人を殺した後、茶請けを食うんですよ。その気持ちが知りたくて」みたいなセリフがあって、とても印象に残ってました。あの歌舞伎なんだぁ、と俄然興味が深まりました。
残念なことに当時、舞台音楽で樋口さんが活躍されていたことを知るすべはなく、話題が出るたび、悔しい思いを抱えておりました。
忠臣蔵と四谷怪談のスピンオフとも言える内容だが、この舞台に樋口さんの音楽がどう絡むのか、ワクワクしながら放映時間を待ちました。

タンタンタタンタタタンタタンタン
舞台が始まる前の音楽から樋口ワールド炸裂。思わず踊ってしまいたくなるような音が非日常へといざない期待が高まります。
現代風のBGMなのに、違和感が全くない。舞台転換の時の太鼓もいい演出だなあ、と聞きほれておりました。
五人殺しの見せ場では、尺八ですか、声明もおどろおどろしさ増幅しているように感じました。
2幕の殺しのシーンでは、ピアノの高音が印象的でした。
単に自分のツボだから印象に残っているのかもしれないけど、樋口さんの劇伴では、ピアノとヴァイオリンをとても効果的に使っていると感じます。音楽の止め方が最高にうまい、と改めて感じました。場面の緊張感が画面を通じて伝わってくるようでした。
予定時間で配信終了と聞いていたのですが、なぜかつながっていたので音楽が使われていた場面だけリプレイし何度も殺しのシーンとかラストを堪能させていただきました。
やっぱり樋口さんの音楽は、私の魂に響いてきます。できることなら、ほかの舞台も配信してほしいです。

この舞台、WORKSで私が住んでいる地域でも上演があったことを知り、ちょっと悔しく思っていました。1980年代は私的にいろいろあり、情報収集できていなかったので残念ながら当時、舞台を見ることは一度もできませんでした。2月は参加できなかったので、今回1作でも見ること(聴くこと)ができて大変うれしく思います。
映像を提供してくださった樋口さん、web配信してくださったマリさんに改めて感謝します。ありがとうございました。