宇宙人はいるか

(平成21年6月6日)

   宇宙の中に地球があるのですから地球上の人類は宇宙人でもあります。この意味では宇宙人はもちろんいます。人類は皆宇宙人です。

 もちろん、それでは「宇宙人はいるか」と問う意味もありませんから、ここでの宇宙人は「地球外知的生命はいるか」という意味です。地球外人類と言わないのは、地球外知的生命がどのような格好をしているか判らないからです。

 命題「宇宙人はいる」という確かさを考えます。宇宙人はいるか、いないかのどちらかであることは確かですが、直ちにその確かさは、いるかいないかの二つの状態であるとして、二つに一つとして50−50と割り当てるのはあまりにも人類が獲得したこれまでの知識を無視した人のようです。

 この種の命題は否定することはほとんど実証不可能です。宇宙は広大で星の数は非常に多いのですべての星を探査して宇宙人がいないことを確かめることはできないからです。逆に、肯定するための実証は易しいことです。一つの事例、宇宙人を一人、をどこかで見つければ良いのですから。
 しかし、今までのところ確かな証拠は一つも見つかっていません。

 (ネス湖のネッシー)
 昔、イギリスのネス湖で撮られた写真に恐竜が写っているものがあって、ネス湖の恐竜探しが始まりました。この恐竜にはネッシーという愛称までつけられました。ネス湖ぐらいでしたら徹底的な探査で「いない」ことも実証できるでしょう。日本から現在都知事の石原慎太郎氏が調査団を組織して探査に出かけたこともあります。結果はもちろん見つかりませんでした。
 長らく謎のままでしたが、その後「私がいたずらで写真を撮りました」と名乗りでた人がTV出演もして、この話は沙汰止みになりました。人類には絶滅した恐竜が現代にも一頭ぐらい生きていて欲しいという願望があるのでしょう。潜在的な願望に沿った話は騙されやすいようです。
 それにしても英国人は結構いたずらをする人がいるのですね。

 (ミステリー・サークル)
 昔、イギリスの農村の小麦畑に一夜にして円形模様に小麦がなぎ倒されていることが起こりました。この不思議な現象はその後もときどき起きて、模様を単純な円形だけでなく、複雑な模様のものまで現れました。
 これらはミステリー・サークルと名付けられ、どうしてこのような模様ができるのか不思議なことでした。地球に降り立った宇宙人が作ったものというのが最も流布されたものでしたが、自然現象に帰着させよう考える人もいました。その中で、当時早稲田大学の教授であった大槻義彦教授はご自身がプラズマの研究を長らくされていたこともあって、プラズマ説を唱えられました。
 ミステリー・サークルの話は実際に再現もしている不思議な現象でしたから本にもなっていますが、結論はまたしても英国人のいたずらでした。
 やはり、TV出演して、小麦をなぎ倒す装置まで見せてくれました。TVを見た人は「夢を壊された」とTV出演までして白状したことを怒ったのではないでしょうか。

 (神はいるか)
 「いる」という証明は一つの奇跡があれば良いのですが、果たして伝説でない確かなものがあるのでしょうか。このテーマは差し障りがありそうなのでこのぐらいにしておきましょう。

 (宇宙人はいるか)
 地球外知的生命がいるならば地球に向けて電波が出ている可能性があるという考えで、地形を利用した直径300mの巨大アンテナを持つアレシボ天文台で探査が行われています。(今はもうデータを解析しているだけかもしれません。)
 この計画を進める根拠にされたのがドレークの式です。詳細はここでは省略しますが、我々の銀河系の中で数個の星に高度な地球外生命がいるという結果でした。しかし、計算に使った数値は誤差が桁のオーダーであると思われるものですから、この式からは何とも言えない状況です。
 仮に100万光年の彼方の星からの地球外知的生命からの信号を受けたと確認できても信号を送り返してそれが届くのに100万光年かかるわけです。このように広い宇宙では宇宙人の存在の証拠を見ることは事実上不可能です。
 原の等価原理を応用しますと、存在するかもしれないが存在する証拠が見つからなければ存在しないのに等しい、となります。少なくとも今のところ宇宙人はいないのです。

 (原の等価原理
・違いが見つけられない二つのものは同じものである

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