二回の成功を見た後で

(平成21年6月6日)

 ある国が衛星を打ち上げるというニュースが入ってきました。その国の技術的な力は全く不明であったので「衛星打ち上げに成功する」という命題に対する確かさは50−50と考えざるを得ませんでした。

 さて、ニュースが入って数日後その国は衛星を打ち上げ、成功したということが判かりました。そして、半年後の第2回目の衛星打ち上げも成功し3回目の打ち上げが近いとのニュースが入ったのです。

 今度は合理的な人は「衛星打ち上げに成功する」という命題に対する確信の度合いはどのくらいのものと考えるべきなのでしょうか。その国の技術レベルは依然として隠されたままです。

 二度成功したからと言って、3回目も4回目も成功すると考えるのは馬鹿げています。しかし、一度目だけならず2度目も成功したのですから、技術力も相当のものと考えるほうが合理的でしょう。

 理詰めで論理的に考えた結果は今度は確率0.5(=1/2)でも2/3でもなく、確率3/4、つまり75%とするのが良いという結論です。この論拠は説明が長くなりますので、ここではまだ説明しません。

 確率3/4は、直感的に妥当な数字でしょう。明確に3/4と算出できる論理があることが驚きではないでしょうか。どうやら3回連続して成功したのを見た後で4回目は確率がどうなるか、推定できそうですね。

 では、2回の打ち上げがあったことは知らされたが、その成否については全く知らされていない人は3回目の打ち上げの成功確率をどう考えるべきでしょうか。

 合理的な人は打ち上げがあったというだけでは成功確率を0.5と見ることが合理的なのです。

 確率は命題の真偽に関わる情報の有無によって異なるのです。

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