ラプラスの継起則

(平成21年6月11日)

 確かさの度合いが情報の有無によって変わるというのは日々経験することですから誰もが納得できることでしょう。

 さて、知らない国の衛星打ち上げ情報の話を少し一般化しておきます。手に入れた情報はn回の打ち上げがあって、そのうちr回が成功し、n−r回は失敗したというものです。

 次の衛星打ち上げが成功する確率はどうか、というのが問題です。合理的に物事を考える人はこの確率をいくつと見るべきかが問題です。nが1と2でrが0の場合は既に説明しました。nが0の場合は0.5とするのでした。

 結論の式は非常に易しいので覚えておくと役立ちます。それは、求める確率をPとすると、

     P=(r+1)/(n+2)

なのです。

 この式は有名な数学者ラプラスが導いたもので「継起則」という名前まで付いています。この式は多くの場合で有用であるにも関わらず、ラプラス自身が説明に使った例が適切なものでなかったために誤解を招いてしまい、その結果長く忘れられたものです。

 最初に何も情報がないときの例は、そのためのモデルを考える必要があります。実例では間違いやすいのです。コイン投げではコインというものの情報が無意識に頭の中にあります。知らない国と言っても実際は関連情報が皆無ということはあり得ないでしょう。

 nが十分大きければPは相対頻度r/nと殆ど同じです。失敗が1度も無く成功だけを1000回見た場合でも確率は1と見るべきでないことを肝に念じておく必要があります。


 ラプラスが導いた方法は非常に難しいのですが、原宣一の「少数の属性試験結果から得られる確信の度合い」は簡単です。

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