フェルミ推定

(平成21年6月21日)

 

 エンリコ・フェルミは原子力分野で貢献した学者です。フェルミは学生の指導にあたって、どんな問題でも答えを出すために大きく推定する方法を教えました。ラプラスの確率と似ているので紹介しておきます。

 フェルミ推定の一種として、最も典型的なものはフランク・ドレークが提案した我々の銀河系に存在し、人類とコンタクトする可能性のある地球外文明の数を求める次の推定式でしょう。ドレーク自身はフェルミ推定という言葉も知らなかったかもしれません。

 N =

 ここで、
 N :我々の銀河系に存在する通信可能な地球外文明の数
  R*:我々の銀河系で恒星が形成される速さ
 fp :惑星系を有する恒星の割合
 ne :一つの恒星系で生命の存在が可能となる範囲にある惑星の平均数
 fl :上記の惑星で生命が実際に発生する割合
 fi :発生した生命が知的生命体にまで進化する割合
 fc :その知的生命体が星間通信を行う割合
 L :星間通信を行うような文明の推定存続期間    

 上記のパラメータの値については様々な見解があるが、ドレイクらが1961年に用いた値は以下のようなものである。

R* = 10 [個/年] (銀河系の生涯を通じて、年平均10個の恒星が誕生する)
fp = 0.5 (あらゆる恒星のうち半数が惑星を持つ)
ne = 2 (惑星を持つ恒星は、生命が誕生可能な惑星を二つ持つ)
fl = 1 (生命が誕生可能な惑星では、100%生命が誕生する)
fi = 0.01 (生命が誕生した惑星の1%で知的文明が獲得される)
fc = 0.01 (知的文明を有する惑星の1%が通信可能となる)
L = 10,000 [年] (通信可能な文明は1万年間存続する)

以上の値を代入すると、N = 10 × 0.5 × 2 × 1 × 0.01 × 0.01 × 10,000 = 10.

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