斜めに見る写真  

(2011年12月27日)


  もうかなり昔のことでうろ覚えである。宇宙探査機ボイジャー2号機だったろうか。探査機が撮った写真から土星の輪が新たに発見されて新聞に載った。朝日新聞の記事で「新たに見つかった三つの輪。ただ、新聞の印刷では外側の一つは見えない。」というようなキャプションが付いていた。

 私はじっと新聞に載った写真を眺めて確かに2本の線しか見えないなと思いながらも、斜めから見ると3番目の輪が写っていることを発見した。仕事の関係で知り合い、親しくなっていた朝日新聞の科学部記者、S氏にその話をした。S氏は「流石に理系の人は違いますね。私のような文系は、絶対に斜めに見てみようという発想が出てきませんよ。」と答えてくれた。

 私は褒めて貰ったような気分でずっと嬉しかった。そのせいかもう一つ突っ込むべき問題があったことにずっと気がつかなかった。それは次の問題である。

 正面から見て判別出来ない線が何故斜めから見れば判別できるのか。

 この問題は物理学者には容易いことなのだろうが、私はその日はずっと答えが見つからなかった。翌朝頭が冴えたときに判った(と思う)。
 情報理論に関係しているというか、意外に奥行のある問題であるように思う。皆さんには分かるだろうか。

(了)


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