レインボーマンもどき

1401
体高:15センチ
メーカー不明
透けたボディーが
斬新な、愛の戦士。

昭和47年10月からNET(現テレビ朝日)系列で放映。映画会社・東宝によって制作された等身大ヒーローである。
原作は故・川内康範。「月光仮面」ほか、「光の戦士 ダイヤモンド・アイ」「正義のシンボル コンドールマン」を手がけた。ちなみにレインボーマンの異名は「愛の戦士」である。
写真は透明な塩化ビニールを用いたクリアタイプ。その生産はおもちゃメーカー・ポピーが得意とした。キャラクターパチに加え、大手メーカーの得意分野までパチった、ダブルパチソフビである。
体高は15センチとミニサイズだが、幅のある上半身や腕の曲がり具合などが、作品ナンバー1301のライオン丸や、同0801のシルバー仮面によく似ている。同じメーカー製かもしれない。



1402
体高:28センチ
メーカー不明
仮面着せ替えタイプ。
でもスーツはそのまま。

子ども向け変身ヒーローでありながら、レインボーマンが一種異様なトーンを奏でていたのは、その敵役「死ね死ね団」によるところが大きい。同団の目的は、世界征服とか地球侵略とかではなくて、日本をダメな国にすること、ただそれだけなのだ。そのために、日本人同士の仲が悪くなるように、また他国から軽蔑されるように、さまざまな嫌がらせをしてくる。それは大戦前および大戦中に日本から受けた仕打ちの仕返し。アジア諸国の怨念なのかもしれない。
原作者の故・川内康範が『おふくろさん』や『花と蝶』の作詞者であることは、「森進一おふくろさん騒動」で広く知られるようになった。
見ていると日本いじめが腹立たしくなってくる。加えて「おふくろさん」である。レインボーマンの根底に、愛国的情操教育のすり込みプログラムを見るのは、考えすぎだろうか。
写真は、仮面の取り替えが可能なアイデアパチソフビ。その体躯が作品ナンバー1301のライオン丸、同0801のシルバー仮面によく似ている。金型の使い回しか?
太陽、月、火、水、草木、黄金、土の7化身のうち、水の化身のマスクが欠けているのが悔しい。


※参考文献:竹書房『超人画報』・同『ウルトラマン画報(上下巻)』