キカイダーもどき

1701
体高:16センチ
メーカー不明
吹き付けと手塗りの調和。
色味のあんばいが秀逸!

『人造人間キカイダー』のタイトルで、昭和47年にNET(現テレビ朝日)系列で放映スタート。原作は石ノ森章太郎。メカむき出しの半身は、邪悪と闘う「良心回路」を備えながら、それが不完全であるがために設計通りのアンドロイドになりきれないことを象徴してデザインされた(のだと思う)。未完全な人間が手がけた未完全な人造人間であることをキャクターデザインにも反映させるあたり、ディテールにこだわる石ノ森スタイルが極まった作品といえるだろう。そのライセンス人形は、タカトクトイス、バンダイから発売された。
写真は、ブルーの素材にレンガ色とシルバーを吹き付け、目と継ぎ目に黄色を手塗りしたパチソフビ。人体模型的でグロテスクな風貌をもつキカイダー風人形でありながら、どこかかわいらしさが漂うその造形に、子どもたちにすくすくと育ってもらいたいと願う作り手の良心が垣間見える。


※参考文献:竹書房『超人画報』・同『ウルトラマン画報(上下巻)』