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第5回 〜えらのつくりとえら呼吸〜

 

 

 「さかなとはなんだろう」を合言葉にさかなについて「基本にかえって」勉強してみたいと思います。今回はえらのつくりとえら呼吸についてです。 
 

〜えらのつくりとえら呼吸〜

 わたしたちは、生きていくために呼吸しています。空気の中の酸素をからだの中にとり入れているのです。さかなも呼吸しています。やはりほとんどが酸素をからだにとり入れるやり方なのです。 

 ところが、水の中で生活しているさかなは空気中の酸素を利用することができません。水の中にとけている、ほんの少しの酸素を取り入れなければならないのです。水にとけこむ酸素の量は、水の温度の違いやいろいろな条件の違いで変わってしまいます。わたしたちが住んでいる空気中よりずっと厳しい水の中で、さかなはどのようにうまく生きているのでしょう。 

 えら。水に溶けている酸素を取り入れる仕組みです。ふつう、4本の弓のような形をしたものの上にべらべらしたすだれみたいなものがついています。ここに血管がたくさんあって酸素を取り入れ、二酸化炭素を捨てているのです。わたしたちは、肺を膨らませたりつぼめたりして、空気を出はいりさせます。これが、わたしたちの呼吸運動です。さかなは、口とえらぶたを開いたり閉じたりして水をえらに流し込むのです。 

 まず、えらぶたを閉じて口を開く。水がながれ込む。次に口を閉じて、えらぶたを開く。すると、水はえらを通って外に流れ出る。このようにして口からえらに水の流れができます。このときえらで酸素を取り入れ、二酸化炭素が水の中へ捨てられます。これが、さかなの呼吸運動なのです。 

(つづく)

 


参考文献:学研の図鑑 「魚」 (学研)