Back to Basic

第2回 〜さかなのひれ〜

 

 

 「さかなとはなんだろう」を合言葉にさかなについて「基本にかえって(Back to Basic)」勉強してみたいと思います。今回からはさかなの各部分の構造や機能を紹介してゆきます。 
 

〜さかなのひれ〜

 ウマやイヌには歩いたり走ったりする4本の足があります。さかなにはその足にあたるようなものがあるのでしょうか。 

 ひれ。さかなにはひれがあります。水の中で泳いだりからだのバランスをとったりするために、さかなはひれをもっているのです。さかなのひれにはウマやイヌの4本の足にあたるひれと、そうでないひれがあります。 

 胸びれが前足、腹びれが後ろ足にあたります。それぞれ2本ずつあります。背びれ、尻びれ、尾びれは背中の線に沿ってついています。 

 さかなが泳いでいる様子をよく見てみましょう。スピードを上げる・潜る・浮く・ブレーキをかける・右に曲がる・左に曲がる・Uターンする。ひれがとても大切な役目をしているように見えませんか。 

 潜水艦のかじを知っていますか。ひれの働きはちょうど、潜水艦のかじの働きと同じです。潜水艦のプラモデルがあったら、かじをいろいろな方向に変えて働きを見てみましょう。そして潜水艦とさかなの動きを比べてみましょう。さかなの方がずっと細かい、入り組んだ動き方をしていて巧みに動く。これはなぜでしょうか。 

 それはさかなの体がやわらかく曲がること。ひれの種類が、潜水艦より多いこと。こんなことも理由の一つです。しかし、いちばん大切な理由は、ひれがただの板ではなく、ややかたい膜でできていることなのです。膜なので、ひれは方向を変えられるだけではありません。波打たせたり、広げたり、たたんだりする。そんなこともできるのです。 

 キンギョの動きかた、ひれの様子を思い出してみましょう。さかなを仲間に分けるとき、ひれの作りが大切な意味を持ってきます。 

 軟骨のさかな(エイ、サメ)のひれは、表皮でおおわれています。硬骨のさかな(ヒラメ、タイなど普通に見られるさかな)では、ひれは雨がさのようです。つまり、骨の部分と、膜の部分とがあるのです。 

 ひれのどれかがなくなってしまっている仲間もあります。1種類多いひれを持った仲間もいます。 

(つづく)

 


参考文献:学研の図鑑 「魚」 (学研)