F-ZERO

















( SFC 1990年11月21日 任天堂 )










「今尚色褪せない最高峰レースゲーム」


1990年、当時このソフトはスーパーマリオワールドと一緒にSFC本体と同時発売されることになっていた、しかしその存在はシリーズを通して爆発的なヒットを飛ばしていたスーパーマリオワールドの影に隠れ、発売前は大して話題にされなかった。しかし事態は一変する、F-ZEROが発売されたと同時に各ゲーム誌はエフゼロを絶賛。そのシンプル故に奥深いゲームシステムは多くのプレイヤーを虜にした。ちなみに私が初めてF-ZEROをプレイしたのは、とある友人宅へ遊びに行ったときである。私と友人(以下M君)は、当時は一斉を風靡していたが、既にこの世から絶滅寸前だった玩具『ブタミントン』で暇を持て余していた。しかし時代はTVゲーム最盛期(おまけにM君は既にスーファミ購入済み)。ものの数分でブタミントンに飽きた私とM君は、誰に言われるともなくスーパーファミコンの置いてある部屋に向かった。しかしその部屋はM君含む兄弟3人の共有部屋、「TVの独占権を握るのは年上の俺だ!」と言わんばかりに既にM君の兄貴(以下M兄)が一心不乱にスーファミに夢中だった。「普段大人しいM兄をここまで熱くさせるこのソフトは何だ!」とスーファミ本体に刺さってるソフトを見てみたが、見た事も無いタイトル名、「なんでマリオではなくこんなマイナーソフトを買ったの・・・?」という私の疑問に感付いたのか否か、「マリオ売り切れやってコレ買った」とどこか寂しげにM君は呟いた。しかしはじめはさして興味も無く画面に映し出されるゲーム画面を眺めていた私も、時が経つにつれ徐々にその凄さに気付いていった。今までのゲームでは有り得なかったスピード感、爽快なサウンド。私がこのソフトにのめり込むのにそう時間は掛からなかった。そう・・・そのソフトこそF-ZERO』だったのだ。



















説明書に載っていたアメコミ調の漫画も当時としては斬新だった、

最後の一コマの台詞でキャラの人間性がほぼ判ってしまうのがおもしろい。














《車種紹介》








さて、自機マシンは個性豊かな4つの機体の中から一台選びます。

一言で言うと平均型・加速重視型・耐久力重視型・最高速度重視型の4タイプあるのだが

もうちょっと掘り下げて詳しく説明してみよう・・・















BLUE FALCON








最高速度・加速力共に平均的なマシン、故に平均型。

だが主役的なマシンだけあって見た目は一番格好良く、結構使いやすい。

初めてこのゲームをプレイする人はまず間違いなくこのマシンを選ぶだろう。

また、パイロットであるキャプテン・ファルコン→

F-ZEROパイロットであると共に賞金稼ぎとしてその世界では有名らしい。













余談だが、私が数年後スタローン主演の映画『ジャッジ・ドレッド』のポスターを見た時、

そのヘルメットが余りにもキャプテンファルコンに似ていたので、思わず
「これはF-ZEROの映画か?」

などと思ったりもしたが全然違ったという苦い思い出がある(その上さして面白くなかった)。
















GOLDEN FOX








低速から中速の加速力は申し分ないのだが、最高速度が全マシン中最も遅く

それでいてコーナリング中の横滑りが激しいので初心者には扱いづらく上級者向けのマシン

特にこのマシンでのマスタークラス版DEATH WINDをトップでクリアする事は

例えるならべン・ジョンソンが再び世界新記録を樹立する位に難しい。







また、パイロットのDr.スチュワートが 実はナルシストである事は余り知られていない。















WILD GOOSE








加速力はGOLDEN FOX に遥か及ばず、最高速度もFIRE STINGRAY には適わない

長所はただ硬いだけという何とも哀れなマシン。人気も一番低く選ぶ人は少ない。








その上、ドライバーは見た目エイリアンとピッコロを

足して2で割った様な容姿の異星人、その名もピコ。

狙っているのか?













FIRE STINGRAY








見た目はアンコ型で遅そうだが、

宇宙一のパワーを誇る「RS-5025」なるエンジンを搭載している為、

加速力は無いが4機体中ダントツナンバー1の最高速度を誇る。

しかも最高速度時のコーナリングでは速度低下も起こらず

一切横滑り無し!

という神が舞い降りたとしか言いようが無いマシン。


何故こんなに安定してるのか?

その答えはスティングレイの総重量にあった










その総重量なんと・・・










1960s
























200s(推定)















こりゃ安定する筈だわ・・・

















何気にヒョウタンツギ(頭部)に似ているスティングレイ

buhi- buhi-















《ゲームモード》





ゲームモードはグランプリモードプラクティスモードの2つ

グランプリモードはKNIGHT・QUEEN・KINGと三つのリーグから成り

各5コース全15コースを最終的に3位以内でゴールすればクリアである。

難易度はBIGINNER ・ STANDARD ・ EXPEAT

そしてEXPEATをクリアすると出現するMASTERがある。











左から(knight queen king)


上の画像のようにリーグが異なれば当然コースの難易度は変化する。

例えばMUTE CITYの同じ場所でもリーグによってコースの形状が異なる。










 


尚、コースによってダッシュゾーンや地雷などの障害物が設置されており

よりエキサイティングにレースを楽しむことが出来る。

















《雑魚車紹介》





また、グランプリモードでは主要4マシンの他に、

定番の雑魚共も存在するので紹介してみます。














F-ZEROのショッカーこと黄色雑魚

自機の邪魔をする為だけに存在するマシンで

大量に発生し、スピードも遅く邪魔な事この上ない。

しかも時々こいつの真後ろを走っていたりすると、頼んでもいないのに

突然急減速してくるといった当たり屋顔負けのテクニックを披露してくる。










 


一応レースに参加していると見られるマシン。

しかし車の型はオレンジ雑魚と同じなので速いはずが無い、

こいつらはどうせ入賞しないくせに、必死になって自機の邪魔ばかりして来る。

万年参加賞しか貰えないタイプ













当たると自爆する神風野郎

こいつに少しでも触れると突然自爆し、爆風ですっ飛ばされる。

しかし腹が立つ以上に中に乗っている人の安否が気になって仕方ない、

「中に乗ってるのは重罪犯罪者で只今死刑執行中なのか?」


などと有りもしない設定を勝手に思い浮かべてしまう。

こいつと黄色雑魚はいつも出て欲しくないところに必ず走ってる。

















奴等は居る・・・いつも居て欲しくない場所に















《グランプリモードに飽きた場合》





長時間ゲームをすると飽きる事だって当然あるだろう・・・

通常のゲームならそこで電源切って終わりだが、F-ZEROはここでは終わらない。


驚くべき事にこのゲームF-ZEROでは

プレイヤーがレースに飽きた直後にとる行動パターンも大方決まっているらしい・・・
















レースに飽きたプレイヤーがとる行為















@突然!逆走







レースゲームの華


これはF-ZEROに限らない事だが、

レースゲームで飽きたプレイヤーの大半は突然逆走し始める















Aジャンプ台でひたすら小刻みジャンプ








そして何を思ったのかジャンプ台の真上で静止し

意味も無くジャンプ行為にこうじる事だろう・・・

時には方向キーの上下を押すことでジャンプのリズムを変えられる事を発見したりする・・・















B追突&爆死









しかしジャンプ台で戯れるのも束の間・・・

最後は対向車と正面衝突→コース外に落下→爆死

という定番3連コンボで幕を閉じる。





南無〜















・・・次は気を取り直してプラクティスモード行きます




















《プラクティスモード》





しかしプラクティスモードだからと言って舐めてはいけない。


F-ZEROの真の醍醐味は、プラクティスモードでの

タイムアタックにあると言っても過言ではない


たかがプラクティス、されどプラクティスなのだ。







タイムアタックに使用する車は

当然最速を誇るファイアースティングレイ

ライバル車は加速力bPのゴールデンフォックスを選択、

使うコースは当然お馴染みの「MUTE SITY T」

シンプルなコースだからこそタイムアタックは燃えるのだ。












タイムアタックの聖地「MUTE CITY T」










このF-ZEROのタイムアタック・・・

今更言うのもなんなのだが

熱い、否・・・熱すぎた

そしてハマる

一昔前、日本中が1分58秒台を目指していた時期があったのだ!

私はこんなにもタイムアタックが熱かったゲームは知らない。

それ故プレイヤー達は1000分の1秒を縮めるために

数々のテクニックを編み出していったのだ。















《数々のテクニック達》














436ロケットスタート


FIRE STINGRAYの唯一の弱点・加速力を補うために考案されたスタート法。

スタート前からアクセルボタンを押しっぱなしにしてエンジンを最高回転にした状態でスタートすると

一瞬ではあるが爆発的に加速するという現象を利用し、ライバル車の前に出てカマを掘らせ加速して

更に持ち直したライバル車にもう一度ぶつけられてなお加速するという技。

加速力bPのGOLDEN FOXの運動エネルギーをまるまる利用させてもらおう。













森下スタート


一回目の激突の後、ピットゾーンで蛇行してから再びコース中央に戻って

2回目の衝突を行う。それにより2回目の激突が「436ロケットスタート」よりも

早い地点で起こり、その分タイムが縮むという「436ロケットスタート」の変化技。













一点読み


ジャンプ台を越えた所にあるS字地点で、

ダートとガードビームの僅かな隙間を綺麗に抜けてショートカットするという

特にスーパージェットの使えない1周目で重宝する技。

成功させるのは難しいが1分58秒台を狙うなら必須だ。

















ちなみにこれは何故かピットゾーンで一点読みをしてしまっている、俗称「ピット一点読み」

しかし体力は回復しない上に全く役に立たないので一切する必要は無い。(ちなみにM兄が発見した)














しかし一点読みの技術はこれで終わりではない

一点読みを更に極めると・・・


















ダブル一点読み


S字ダート両方を一点読みするという超大技

これを成功させた後はどんな事があってもミスは出来ないので

相当なプレッシャーが掛かるという心臓に悪い技。













しかしまだまだこれだけでは終わらない・・・


これらをも超える超絶技は存在した!!


















超一点読み


見よ!この華麗なマシンテクニック、その名も「超一点読み」

車体をコースと直角になるようにコントロールすることによって

摩擦を極限まで減少させ、より一点読みのライン取りをしやすくするという荒技だ!


















478ロケット一点読み


何とスタート時にしか使えなかったロケットスタートをS字ダート地点で誘発し、

その勢いに任せて一点読みするという確立100分の1以下の超大技。

チビッコは真似するな!
















自爆ブースト一点読み


自爆野郎の爆風を利用して強引に一点読みするという

グランプリモードでのみ使用可能な技だ!


















フォース一点読み

何と主要4機体が同時に一点読みをかますという惑星直列もビックリな超大技。この技は自機だけでなく他の3機体もダートの隙間に誘導させなければならない為にこの技を成功させようとするプレイヤーは日々繰り返される厳しい修行に耐え、想像を絶するマシンコントロール技術を身に付けなければならない。その余りにも過酷な修行内容の為、この技は門外不出・一子相伝とされたという・・・























・・・しかしこれらをも超える裏技は存在した!!

しかもあろう事にその裏技は、あの伝説的ファミコン漫画


ファミコンロッキーに載っているという情報をキャッチ!!















今回私はその証拠画像を奇跡的にも入手することが出来たので


特別にここに公開したいと思います・・・




















証拠画像






















スティングレイ大回転

















「無理だ・・・」

















奇跡は起こるのか?

















デイビッド君もびっくり!!




























『ハイウェイショートカット』


またの名を『ハイウェイ一点読み』


それはMUTE CITYという宇宙最大都市の交通網

「ハイウェイ」を使ってショートカットするという究極の荒技。

「コース以外にも道はある!」

という意外な盲点を突いて編み出されたこの技は

未だ誰一人として成功させたものはいないという・・・
















常識を超える数々の裏技は実在した!!




























「嘘・大袈裟・紛らわしい」

























・・・ごめんなさい




























タイムを縮めるにはとにかくインを目一杯攻める事!

とにかく練習してマシンの操作に慣れることが大事。


















ちなみにこれは 「MUTE CITY T」 における私のレコード

昔は1分58秒台行った気がするが今ではこれが精一杯でした。















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